December 12, 2007

人間らしい男の物語

俺は何だかんだで二ヶ月に一回のペースで六本木に向かっとる感がある、そう映画を観る為だけに。「THE U.S.VS.JOHNLENON」観賞。始まってほんの数分、一般的には感動する様なシーンではなかったが、俺は震えた。これは凄い映画なんじゃないかと感じた。そしてそれは実際にそうだった。反体制を唱える男はいつだって正直だった。ジョンレノンが言った、「俺は頭がイカれてる様に思われてるけど、それ以前に頭がイカれてるのは国の方だ」って。はっきりした。間違っとる事には間違っとるというべきで、これは当たり前の事じゃないとおかしい。表面的にしか知らんかった部分を、この映画は解り易く教えてくれた。観終えた時の爽快感は抜群で、俺は胸から湧き上がるモノを抑えるのに必死だった。その後三軒茶屋へと向かうべくバスで渋谷に向かい、それから田園都市線に乗り込んだ。田園都市線、これに乗ったのは五年振り位じゃないか。知らん間に駅は雰囲気が変わった。初めて乗ったのはかれこれ七年以上前、福山から東京へ部屋を探しに来た時で、不動産屋の兄ちゃんに連れられて渋谷から乗った時だった。福山から三軒茶屋近くへ引っ越して来た当初もほんまに良く乗った。車窓に映る今の顔と当時の顔がオーバーラップして感慨深くなった。俺は変わったか、年を取ったか、分からんがあれからとにかく七年も経つ。いまや三軒茶屋は誰が何と言おうと俺にとって何個目かの故郷になった。来た当初は右も左も分からんかった街が、七年も経ちいつのまにか故郷になった。俺はあの頃と比べ確実に年を取ったのだ。目当てのつたやで「バースディ半額クーポン」を駆使し、七本映画を借り、茶沢通りを真っ直ぐ突き進み下北沢まで歩いて帰った。部屋に戻りポーグス・シェインのドキュメンタリー映画を観返した。この男も紛れもなく、別に逆らいたくて逆らう訳ではないが馬鹿が多過ぎてやってられんといった類の男で、急に観返したい気分になった。レベル・ミュージック、俺はもっと唄いたい。後五分で日付は変わり、俺はまもなく二十七歳。まだまだ俺は生きる。

at 23:18│Comments(0)TrackBack(0)│ │日々 

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