May 16, 2009

成程神様

先日夜、格安で手に入れた「欲望という名の電車」を観る。

ロウソクに火を灯して観る。バットしかし20分で止める。

お母さんと電話で話すのは、「THE COTTON CLUB」サウンドトラックA面が終わるまで、

すなわち20分。

大阪へ行かなくちゃ、京都へ行かなくちゃ、そして本物の兄ちゃんはどうやら奈良で暮らしとる。

それならば奈良へ出向くのは止めとこう、合わせる顔などないさかい。

それならばもっと西まで向かおうか。

車で気ままに行きたい気分だが、おっとおいら、残念ながら免許がない。

神様に気をつけろ

涙したい訳を聞かせてくれないか 
失ったモノそれが私の宝物
堪らない訳を聞かせてくれないか 
二年程の執行猶予 例えて言うならば

孤独な振り 出来そうにない

見つからない訳を教えてくれないか
悪い事一つとて したって訳じゃないのに

あの時の罪 思い出した

神様シラケた顔でおいらの姿眺めては
罰下してやるって事でどっかから現れる

行き詰っているなら笑顔を見せないか
窓の外鮮やかな虹かかっているのに
いっそ悪者気取り貫き通そうか
皆が言うシックオンユー 自らも認めてる

楽しげな振り 出来そうにない
あの時の罪 思い出した

神様ギラついた目でおいらの仕草眺めては
罰下してやるって事でどっかから現れて

神様皺入りの手でおいらの頭撫でては
まだまだ終わりはしないって言って消えたんだ

誰かおいら静かに殺してくれないか
痛みは少なめにして消えていけたら良いね



これは早10年近くも前、今やまともな会話が成り立つ事さえなくなってしまった本物の兄ちゃんがまさか、京都で見つけたという本格アコースティックギター型キーホルダーをプレゼントしてくれ、俺はそれが嬉しくて嬉しくて涙も溢れんばかり、原付バイクの鍵にしっかりと取り付けて常に持ち歩いたものの何ヵ月か後、気を許してバイクに挿しっ放しにしてしまい、バイクはなくならず何故か鍵だけが跡形もなく消えてしまった際に作り上げた思い出の一曲。

あの出来事は今も七不思議の一つとして俺の中で鮮明に生き続ける。バイクは無傷、ところがどっこいすっとこどっこい、どれだけ探しても鍵が、キーホルダーが見つかる事はなかった。

神様か、思った。

あれから10年も経ち、今まさにこの曲が全く違う捉え方で蘇える奇跡。

気付けば俺は10年どころでは済まされん期間、ごちゃごちゃヌカしながら詩を書いたり曲を作ったりを続けとる。

そしてそれはこれからも続くだろう、何故ならばそれが一番好きだからだ。

ほら、フラワーカンパニーズが唄っとったぜ、

やりたい事をやるだけなのに何でこんなにボロボロなんだ

300万枚売れて然るべきナンバー。

この世は狂っとる、おっと、狂っとるのは俺の方かも知らんぜ、神様。


誰かが血迷ってしまったら、俺はその誰かと泣きながら笑いながらウイスキーを煽ろう。

今度こそ俺が救う番だ、それは誰かから見ればきっと茶番劇だろう。

残念ながらそんな事に構っとる暇などない。

待っとけイノダコーヒー、性懲りもなく俺が行くさかい。


at 22:38│Comments(0)TrackBack(0)│ │短編 

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