June 01, 2009

狂乱のウインナー狂

完全に捕えられ残業三時間十五分、すなわち大誤算。バットしかし、ヒートウェイヴチケット代+生ビール二杯分、格安ホテル+α、はたまたイノダコーヒー五食分、京都から福山への電車賃、それらに値する残業代を見事に稼ぎ出した男このワタシ、そんな訳で旅の準備はまったくもってゼロのままだ。

バス乗り場、ホテル所在地、そして電車の乗り継ぎ、何一つ定かではないがオーケー、オールオーケー、座右の銘「スナック感覚」、明日も仕事だ、一息もつかず俺は深夜高速バスに飛び乗る寸法、遂に出番到来の粋なトランク、適当な衣類、そしてハーモニカを放り込むだけで準備は完了。

トランクに詰めたハーモニカ たまに取り出して吹いて遊んで

自らの唄をまずは自らが実行しろ。

そんな訳で時間にはいつだって急かされっぱなし、晩御飯にはフランクフルト、ウインナーパン、片手で噛り付く。なるほど、ドイツ人よりも無類のウインナー好きと自他共に認められて久しい男このワタシ、豪快に噛み砕く。

俺みたいなモンでもたまには焼肉屋なるモノに出向く事がある。そこで迷うことなく一番に注文する食べ物ウインナー、今までその光景を見た数え切れん老若男女が口を揃えて言ったぜ、

「焼肉屋でウインナーを一番に注文する人なんて初めて見たわ!」

こちとらその度ノー、断固ノー、ハラミだとかヤングカルビだとか、味の違いも知らん輩が知った様な口調で注文するその様こそ俺には不思議に感じられる。

極上カルビを注文したのにヤングカルビがテーブルに置かれ、その事実には誰も気付かず「やっぱり極上カルビは違うぜ」などと呟きながらヤングカルビを平らげる目も当てられん偽者焼豚野郎、恥を知れ恥を、人間の食材となってしまったその動物様にまずは土下座でもしやがれ。

ところがどっこいすっとこどっこい、堂々とウインナーを注文したにも関わらず極上カルビがテーブルに置かれたならどうだ?俺なら言うぜ、

「ちょっ、ちょい君、ちょっと待ったらんかいジャスタモメンプリーズ!俺が頼んだウインナーは一体どうした?」

精一杯無理をしてまで気取るのは止めとけ、化けの皮はいつか必ず剥がされる運命にある。おっと、そんな与太話の前に俺はただ極上カルビよりもシンプルなウインナーの方が何倍も好きだ。

ところでこんな話など心底どうだって良い、とにかく明日からの事柄で頭を一杯にする必要がある。

そうか、旅の途中で一体どれ程の数のウインナーにありつくのか、そちらに俺は興味を示そう。

ハローDJ!

俺にどうかお手製ホットドッグを作ってやってくれ、全て残さず食べ尽くすさかい。




at 00:09│Comments(0)TrackBack(0)│ │散文 

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