March 03, 2010
魂の幡ヶ谷レコーディング言及
’10.3.2(火)
仕事を終えれば駆け足にてルート・スゥイートホームを一直線、
納豆卵かけ御飯を立ち喰いスタイルにて召し上がった後、
ブラックチョコレートを缶コーヒーで流し込んでから一目散に向かうのは今村竜也宅。
間髪入れず男は機材、こちとらギター担いでロードバイク跨り【幡ヶ谷SUR SOUND STUDIO】。
イカしたモダンソファ、珈琲は飲み放題、木の造り、
すなわち奇跡のモノホン喫茶店の如き雰囲気漂うハイカラスタジオを前に、今日こそが決める時だとさぞかし意気揚々。
三時間一本勝負、別録り方式の採用、そして時間配分に狂いなし、
飲み放題の珈琲を麦茶の如き勢いで次から次へと飲み干しながら、
予定曲5曲をほぼ一発ずつで魂と共に封じ込め感情を爆発させる。
もう少し力を抜いた方がと思う事多々あれど、残念ながら力の調整方法などまったくもって知らんが故、
専売特許御愛嬌のパントマイム駆使してマイクの位置さえ気にせず高らかに叫び、
歌詞を目で追う余裕など何一つないのなら、そんな紙切れなど初めから要らない。
狂乱のイカサマ爽やか顔にて集中力途切れる前に25分を残して5曲を録り終え、
ヘロンヘロンになりながら、今やエンジニアの称号独り占め、竜也の兄貴と固い握手を交わし、飽きる事なく珈琲を飲みまくる。
録り終えた音を珈琲からビールに持ち替えて聴きかじれば「ここはもっとこう、あれはこうしとけば」などと感じる事多々あれど、
そんな事柄断固ノープロブレム事項、魂は紛れもなく封じ込まれた。
真夜中、文字通り【ラウンドミッドナイト】を聴けばヒップなアイディア浮かび上がり、急遽唯一重ね録りを試してみる。
それを聴いて俺達は近年稀にみる程の大笑いをした、それは真実だ。
気心知れた間柄ならしゃらくさい敬語の壁など適当に取っ払い、
世にいうまともな一般教育など受けた試しもないが故、そんな付き合い方しかもう出来ない、したくもない。
夢中になれるモノがあるというのは心底美しい事だ、
それを究極の八番煎じ野郎が目にも見えない場外席からハナで笑うなら俺に湧き上がる感情は唯一つ、殺意だ。
3時に外へ出た時、商店街ではフラフラと浮浪者が自動販売機を漁っていた。
俺に何が出来た柄じゃないが、負けるなよと強く思った事は真実だ。
「朝も昼も夜も真夜中も眠たくないなら関係ないわ」などとどっかのお姉ちゃんが甘く囁くのなら、俺はご多分に漏れず眠るのは止めだ、
そしてまだまだ珈琲を体内に流し込んでいる。
とにかく音源はおどけたエンジニアの手を介して近日中に上がってくるだろう、
きっと幡ヶ谷と珈琲と煙草の匂いが味わい深く染み込んだモダンな一品に違いない、まったくもってイカす。