September 15, 2009

俺と安物ウイスキーと串焼きイカへの戯言

真夜中、俺はウイスキーにタップリと浸かっていた。

終わる事のないレコード数珠つなぎを朝まで続けていたい心意気だった。

そして心臓を高揚させながら眠りについた。

午前中、俺はウイスキーにドップリと溺れていた。

口の中には煙草とウイスキーの味がクッキリと沁み込んでいた。

「あの安物ウイスキーの野郎!!」

呟いたが、俺はただそんな気取った風の言葉を吐き出してみたいだけのあん畜生だった。

串焼きにされたイカに思いを馳せる。

何処かの海で釣り上げられ、

丸焼きにされた上に串に刺され、

3本パックで勝手に売りに出され、

値引きシールまで貼られてしまったイカの胸中を考えてみる。

そしてそれを喜び勇んで手に掴み、

「ベイビー、これ安いやんけ!」

缶ビール片手に笑みをも浮かべて頬張っている男このワタシ、何がなんだかまるで分からない。

そうそう、この世は狂乱の矛盾天国。

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誰かがヌカしたぜ、

「よくもあんな汚い部屋の写真を掲載出来るな!」

男は笑っていたが俺はその八倍、高らかに笑っていた。

残念ながらそんな事はどうだって良い。

恥ずかしさはそんなところにはない。

理解を超えて俺は行く。

お母さんに会いたい。





at 20:37│Comments(0)TrackBack(0)│ │短編 

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