March 17, 2010
関西ロイヤルストレートディ

遠回りのない、ストレートな人間を愛している。
そして大阪の街を歩けば頻繁にそんな言葉が耳に飛び込んでくる。
新世界、小粋なおっさんが何人も力を合わせて切り盛りしている1000円床屋へ専売特許、スナック感覚にて飛び込む。
櫛と鋏を俺の頭皮に堂々と突き刺しながらおっさんが言ったぜ、
「兄ちゃん、テッペンから禿げるタイプやで」
こちとら間髪入れずおっさんの胸ぐら掴み、殴り合いに発展、
いや違う、焦燥の引き攣り苦笑いにて答える、
「おい、それほんまか??」
「プロが言うてんねやから間違いあらへんがなそんなモン」
そこから話は、何一つ振ってないにも関わらず昔の野球選手の話題へとぶっ飛んだ。
何が何だかまるで分からない、筋金入りモノホンのおっさんにはとても敵わない。
ストレートは心底心地好いがこちとら、硝子細工の心を2、3枚叩き割られたままの胸中。
「禿げる雰囲気ゼロ」と「これは禿げる」、すなわち対極の共存、俺はご多分に漏れず前例を破る人間になりたい。
ところで天下のボブディラン、叶う事なら東京でもう一度観たい心意気。
途中クラクラときた、目の前で行われている現実にクラクラと目眩がした。
生で観ている奇跡に血沸き胸躍り、体は本場の空気を味わっていた。
さて、風呂場で久方振りに体重計に飛び乗れば驚異の48.7kg、
お腹の出っ張りがシャクに障る昨今、そんなモノは単なる被害妄想なのかも知れない。
あの体重計に狂いがなければ俺は正月から数えて何と7kgの減量成功者。
年明けに今年の目標を殴り書きしたメモがフラッシュバック、
「ニューヨーク」 「料理」 「ボブディラン」 「52kg」 「免許」 、
次に狙うのはニューヨーク、そして免許取得と相成る運び。
仲間と共に旅に出たい、思い思いが好き勝手やれる様な旅に。
明日は明日とて言わずもがなのレコード漁り、古着屋冷やかし、合間合間に喫茶店ブレイク。
写真はスナックひょっとこ、ひょっとこママの経営方法をいつか窺ってみたい。