October 11, 2009

要するにチャーミング具合忘れるべからず

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’09.10.10(土)

仕事を終えればバイクに跨り、原宿とかいう場所へと繰り出した。

通称「ハーレー」は風を切り裂き走り抜ける。

おっと、格好つけるのは良くない、

俺は万年後部座席、そして助手席に鎮座するヒョロヒョロボーイだ。

竹下通りを徘徊、ここは上京当時、たまに歩いたストリート。

思い出のエルヴィス銅像が目印のロックンロール屋を探し歩くが、そんなモノはとっくにこの街から消え失せていた。きっと厄介者だったのだ。俺は寂しかった。

エルヴィスの銅像の前でおどけて写真を撮ったのは確か22歳の誕生日だ。俺はあの時の髪型、着ていたカーディガンの柄まで忘れちゃいない。それは愛すべきアーガイル柄だ。

ヒップなアメリカ雑貨屋も消え失せていた。今や竹下通りは俺にとって9割方用はなく、竹下通りも俺みたいなモンには用などない様だった。すなわち真逆相思相愛、俺が求めているモノと時代が求めているモノにはいつだってズレが生じるのだ。もう竹下通りを我が物顔で歩く事は出来ない、何故ならば恥ずかしいからだ。

南青山レッドシューズに初めて足を踏み込む。そこでは愛すべきモヒカン野郎がドラムを叩いていた、

「よーよー、俺とバンドを組まないかい?」

その方が上手く行くぜ、完全なるオリジナルで勝負だ。

バイクに跨り下北沢へと向かう。俺は後部座席で工事現場で働く男の姿を眺めていた。その男とはどれもこれもおっさんで、どれもこれも生きる事に真剣な様だった。

マンションの前で煙草を吹かして男と立ち話。小汚いラーメン屋にいる時よりも、ジャズが聴こえるクールなカフェにいる時よりも、こんなマンションの前で別れる間際に交わす会話の方が何処にいる時よりも弾むってんだから俺達はまったくもっての不器用チャーミング連中かも知れない。

そして俺は、俺達は、残念ながらほとんどの人間をハナで笑っている始末、狂った世界を罵りながら自らを保ち、笑いに変えて誤魔化している次第。大して偉くもないのに、ひょっとして人並み以下かも知れないにも関わらずだ。

「怖い」なんてもはや当たり前だ、蔓延るイカサマ連中に容赦などしない。

本物と崇めるに相応しい男が言ったぜ、

「気をつけろよ、刺す様な毒気がなくちゃ男稼業もお終いだぜ」

それに加え、常に人に道を尋ねられる様な穏やかな表情も常時伏せ持っていたい。

先日、見知らぬ通行人にまたしても尋ねられた、

「すみません、モアイ像は何処ですか?」

俺は答えた、

「ここ抜けて右へチャーっと」

恥ずかしながら俺はモアイ像が鎮座する場所を知ってしまっていた。

それで良い、何にでも怒ると思ったら大間違いだ。

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ポマードを手に入れてイカサマリーゼント作るけど
誤魔化し様はないみたいだから冷たくはしないでくれよ
優しくもされたくはないけど

「くだらない」、そいつが俺の口癖
いつまでも宝探しを続けるの
胸の谷間でそっと呟いて
死ぬまでさ ついてきてくれ


俺が唄う。

後悔ってどういう意味だ、しょうもない。

価値観を精通させろ。







at 16:42│Comments(0)TrackBack(0)│ │ 

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