January 01, 2010
2010年の静かな幕開け
ゆっくりとする為に、お母さんに会う為にこの町へと帰ってきた。
俺のツラとトランクを見たお母さんが「どこのヒッピーや」と呆れ顔で笑う。
テレビを垂れ流し、御飯を頂き、珈琲を飲み、そして横になる。
バットしかし、お望み通りゆっくりと過ごしている筈なのにどうにもこうにも落ち着かない。
至れり尽くせり、甘やかされている様な感覚がたった一日で襲ってくる。
夜には兄夫婦が子どもを三人引き連れてやって来るという。
話す事もなく、可愛いと思えず、興味もない俺には残念ながらどうだって良い話だ。
お年玉を渡して礼の一つでもなかったら、俺はトラの如き勢いで吠え、子ども達を泣かせてしまうかも知れない。
きっと子ども達は「トラ」ウマになるだろう。
東京で多くの事を学んだ。今後もそうだろう。東京に実家があるなんてとても考えられない。
用意されていたふんわりと柔らかい毛布にくるまりながら、2010年の始まりを静かに静かに過ごしている。