July 18, 2010

ロマンは果てしないギャンブルの中 ’10


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「メロディ」、「ギター」、「ライヴ」、

例えばこんな言葉を右肩上がりの発音で読んでみる。

俺はたったそれだけで自己嫌悪に囚われ、何もかもが馬鹿らしくなる。

拘りと自らへの忠実さ、繊細過ぎて簡単には理解などされない。

座右の銘は「簡単な事を難しくするべからず」、

用のない専門用語は徹底的に排除。

そんな俺をハナで笑う人間達を見た。

ほとんどの人間は笑われないで済む様に、

分かってもない事をさも分かった様に振る舞う術を身につけてまんざらでもない面を曝す。

バットしかし、俺を笑う人間を俺がその八倍、

逆にハナで笑っているとしたらこんなにも誇らしい事はない。

俺は何かに流される程、阿呆でもキチガイでもまして平均好みでもない。

何しろ「分かってもない事をさも分かった様に振る舞う術」を身につけた時点で、

俺の存在、そして理解者自体消えてなくなる事を知っているのは俺ただ一人だ。

無理矢理気取っている訳もなく、そうしない事には生きた心地さえしない有り様、

そこらに蔓延る平均点野郎とはどうやら一線、いや、八線を画すやり方。

俺よりも俺を知っている渡辺雅弘氏の決まり文句が爽快なるフラッシュバック、

「認められたらアンタの一人勝ちだ」

そしてもはやそこにしか魅力を感じてないってんだからまったくもっての勝利者気取り。

「単なる馬鹿」か、「憧れの対象」か、二つに一つの果てしないギャンブル。

ところで作家になると決めた夜、原稿用紙をぼんやりと眺め、

制限された文字数の中で何かを書き殴ろうとしている。

不自由の中の自由、モノは書こうとして書くモノではない、

書く時には既に頭の中に、制限無しの文章がほとんど出来上がっている。

ヒップホップの本を立ち読みしていた男が、その本を読み漁りながら俺の事を思い出したという。

要するにマシンガンタイピングへの憧れ、

いくつかの作品をファッキンな出版社へ。

一人勝ちを収める時、俺は全てをハナで笑って「あげる」。


drecom_eroom5session at 01:55│Comments(0)TrackBack(0)│ │散文 

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