July 03, 2013
バー・デ・シャウト・オン・マイ・マインド vol.5 ’13

近頃はこの本を持ち歩いている。
なんたって旅に出ている様な気分になれる。
そして書いてある、
「昼間はトラクター運転手をしながら、B.Bはブルースでチップを稼いだ。収入はいつの間にか2倍、3倍に増えた」だとか何だとか。
さて、迎える2013年7月、メンフィス&ニューオリンズへの強攻トリップから気付けばもう一年が経つ。
目で見た光景は鮮明に覚えているし、何より今も毎日の様にその風景がフラッシュバックする。
ツナギに雪駄、頭にタオル、ハッタリ日本代表面で町中を練り歩いた、
眉間に皺を寄せまくり、心では笑いまくりながら。
http://eroom5sessions.dreamlog.jp/archives/2012-07.html
ところで、【バー・デ・シャウト】トリップに繰り出すまで、俺は「投げ銭スタイル」ってヤツを正直、いまいち把握してなかった。
バット、謎は初日、いや、前哨戦となった6月8日の岡山ピンボールカフェにて早々に解けた。
チップだ、すなわち、アメリカで幾度となく見せつけられ、自らもバケツに放り込んだチップとまったくもって同義だと思った。
それからは早かった、チップを稼ぐ為には何をすれば良いのかってコトが。
6月16&17日、岡山に舞い戻った際、バーの酔客は外国人で溢れていた。
岡山に居るコトすら忘れ、デタラメ極まる英語で散々捲し立て、
最後まで盛大に吠えた後、ようやく此処は岡山だってコトを思い出した、
「オカヤマ!ファッキングレイツタウン!プリーズチップイン!テンキュ!」だとか何だとか。
全部飲み込んだ、唄って稼ぐには何をするべきかってコトを。
懲りもせず東京に舞い戻り、溜りに溜っていた請求書を根こそぎ片付けた後、必要なモノと稼いだ神聖マネーを引き換えた、
前出の本、ノートブック、美術館券、映画券、ヴィニール盤、エトセトラ×696。
もう一度南部へ行きたい、出来れば車の免許を取って、あの天国に最も近い場所を走ってみたい。
ニューオリンズのヒップズタボロバーで、ヴォーカルギターの黒人が白人のベーシストへマイク越しに話し掛けた胸躍る言葉を最後に一つ、
「ワォ!グッジョブ!!」
バケツにはチップが溢れていた、
まるで手抜きは許されない始末。
