August 12, 2014
Be-Bop in 北陸 vol.1 ’14



'14.8.1(金)
PM12:50池袋発、白昼を貫くバスにてまだ見ぬ富山は高岡を目指す。グラサンをアイマスク代わりにしたらとっとと眠りコケた。
高岡に着いた、祭りの雰囲気漂う小粋な町へ向け一発、「よー、高岡。来たで!」とかホザいた。
今回、仕掛けていただいたW.C.カラス先生に電話を入れる。
ブルースカーに乗り込みカラス氏がやって来る。そのまま駐車場へブルースカーを滑らせ、その足で高岡の呑み屋へ吸い込まれる。
魚を食し、ビールを煽り、日本酒を一本空けながら、腰を据えようやく二人っきりで話をする。
大事な話をする時、ソレは何時だって二人っきりが良い。邪魔者は断固要らない。話をしながら、ライヴを演る前から来て良かったってな気分を味わう。
握手をして「明日から宜しく」などとやり合う。
知らん町に来る度、「此処は何処だ?」と思う。此処は高岡だ、素晴らしい。
旨いモンを食べ過ぎてお腹を壊す。お腹が驚いている、強固旨過ぎて。
こんなコトを書くとカラス氏は嫌がるかも知れませんが、オレが居らん間にお会計は全て済まされていた。
カラス邸にお邪魔し、もう一杯いただく。
AM00:32、カラス氏が大イビキを鳴らして眠りについたので、用意していただいていた自らの部屋へソロソロと行く。
興奮して眠れずに暫くゴロついた後、浅い眠りに就く。
'14.8.2(土)
目覚めは完璧のAM05:03、カラス氏はまだ眠っているので外をブラつく。
弦を替え、延々と準備に明け暮れる。
AM06:30、カラス氏が目覚めその直後に問う、「腹減った?」。その気遣いだけで申し訳なさが漂う。
早朝のブルースカーに乗り込み駅前のうどん屋へ直行、「コレ、高松のうどんより153倍旨いですね!」とかヌカす。
帰り道、パチンコ屋の付近でカラス氏が問う、「貴様、パチンコとかやる?」。
「いや、やらんですね」と答えた直後、ハンドルを握りながらカラス氏が囁く、
「オレ達は音楽で充分にギャンブルをやっているからパチンコの様なギャンブルはしなくていい。ヘヘッフ!」。
オレは今、最高のブルースカーに乗り込み、最高の男がハンドルを握るその真横の助手席でシートベルトを締めてJPSを吹かしている。
グラサンでどうにか嬉し涙を隠すに至る。
PM13:00、一緒に旅を回る田村鉄火氏と合流、ブルースカーでまだ見ぬ福井を目指す。
'14.8.2(土)
【FLESH for FRANKENSTEIN】
福井 / ノーサイド
1. 破れたズボンの後ろポケットから
2. 自作自演屋
3. ヘイトアシュベリー
4. スリッピン&スライディン
5. 愛すべき日々
地元ミュージシャンの追悼イベント。ステージに上がり遺影の二人に話し掛ける、
「初めまして。ロックンロール好きなのは顔見たら分かるで。オレのコト、誰やねんと思っとるやろ?でも、次来た時はもう友達よ、ソレでええやろ?」
そして二人に指差して唄った、「ピースマークで片を付けるって決めたんだよ」。
生きているヤツより死んでしまったヤツの方が生きているってのは良くある話だ。そんな類いを遺影の二人から強く感じる。
刺青だらけの男達が次から次へと声を掛けてくれて震えた。短い持ち時間に生粋のギャンブル精神で挑んだ。
イベントのラスト、皆で再度ステージへ上がった。
曲は確かストゥージズの「NO FUN」、マイクに向かって叫んだ、「ノーファン!」。
愛に溢れたイベントだった。初の福井はタトゥーだらけの優しさと寂しがり屋で満ち溢れていた。
田村鉄火氏とはヘイトアシュベリーに行ったコトがあるという共通項で一発で打ち解けた。
「ボクは1989年に」「オレは2011年に」、請求書をクッションにしてでも動いたコトが見たコトもなかった北陸でも繋がり出す。
一滴も呑んでないカラス氏の運転で真夜中の道路を突き抜け高岡まで戻った、クダラナサ極まる茶番業界の話などしながら、車中では相も変わらず笑いコケていた。