February 23, 2016
the AT's Hospital '16
気付けば四日間も寝込んでいた。阿呆らしくもあるが有意義な時間ではあった。
映画を観た、「監獄ロック」と「乱暴者」。
本を読み、ダウンタウンを見た。布団の中で次に起こすべきコトを考えていた。
はて、コレってかの有名なインフルエンザなのかもと思い、周りのコトを考え病院に出向いた。
ドクターセッド、「まだ判断出来ない。明日また来なさい。まず症状からしてインフルエンザに違いないね。ハフッ!」。
なんと二日連続で医者に会いに行くコトになった。面倒なコトは一気に畳み掛けたいクチなのにだ。
翌日ドクターセッド、「マイナス反応だ。すなわち、貴様はインフルエンザではありません。へピッ!」。
クスリは5種類用意された。そんなモノよりビールを呑む方がよっぽど上級者だろうと思ったが、律儀にクスリを飲んでみた。
その夜、約束もしてないのに純度タカシ&斉藤敬介のライヴに出掛けた。インフルエンザではないと診断されたからだ。
御多分に漏れず約束を破るヤツが嫌いだ。自らが嫌う人間にオレはなりたくないと思って生きている。
バット、オレも誰かにはさぞかし嫌われているコトだろう。残念だけど止むを得ない。
とにかく突然現れ、脅かしてやろうと思った。ヤツは確かに驚いた、「東京におると思わんかったもん!」。
上質なライヴで、観るだけのライヴは気も楽でビールは3杯目に突入していた。
そんな時、敬介がセッド、「熱があるか知らんが一曲演ってもらいましょう!」。
断る術も知らずヘイトアシュベリーを演った。敬介がソロを弾いてくれ、オレは上機嫌になった。一人じゃないって素晴らしいと思った。
ヤツは素晴らしい。初めて会った純度タカシも最高だった。奴等と旅に出る約束をした。ソレは年内には果たされるだろう。
健康の定義は知らんが、オレはもうこんな風にしか生きられんだろうと思った。
好きに生きていつか死ぬ、コレがテーマだろう。
その次の日、火が点いたのか熱が一気に上がり、オレは這いずりながらホザいていた、
「ボクってやはりかの有名なインフルエンザなのでしょうか?」
耳元ではお母ちゃんの怒鳴り声が聞こえていた。
さて、福岡はGジャンでも暑かったり、雪が降ったりだった。
6日間10ステージ、弦は切れまくり神経は張りつめ精神は研ぎ澄まされていた。
屋台にも明太子にありつく隙もラーメン屋に入る心の余裕も無く、ライヴを終え解放された後のビールが何よりの楽しみだった。
バット、もう充分だと迎えた最終日を終えた直後に思ったコトは「明日はないのか?」ってコトだ。
「貴様、明日から四国へ飛べ!」などと指図嫌いなオレに誰かが指図したとてオレはこう答えただろう、
「オールオーケー!」。
旅は終わらせたくない、コレがテーマだろう。
翌日、神聖なシャウトマネーでブライアンセッツァーロカビリーライオットを観た。
ロカビリーの暴動、枯れた声で客席側から叫ばずにはいられない衝動、
「ロックンロール!」「ナイスカントリー!」
結局どうにも、音楽が好きらしい。
それにしても寝込むのはもう終わりだ。
寝込むなんてコトはもう一生ないだろうと思っていた矢先の出来事だった。
オカマだと思われるコトだけは御免だ。