楽
November 25, 2007
レコード屋での楽しみ方論
向かったのは新宿。「阿呆な輩の事など何一つ考えずに過ごす権利を得た」と言ってはみても、見渡す限り阿呆は後を絶ちそうにない。俺は大昔に悟った、少なくともこいつ等よりは賢い。そんな俺だってどうしようもない阿呆かも知らんが、マナーの欠片もないあいつ等とは阿呆の次元が違う。口癖は「阿呆ばかり」。俺が新宿に向かう理由はただ一つ、レコード漁り。今日は一日中レコード屋で過ごしたと言っても過言ではない。腕時計の一時間毎に鳴るアラームが何回レコード屋の店内に響いた事か。棚から棚へ推定一万枚程度漁ったんじゃないかといった心境。とにかく面白いのが、「アレないかな、アレはないかな」などとぶつくさ言いながら漁っとる最中、頭の中にある「アレ」とは全く違うモノに巡り合えたりする瞬間。それは以前探しとったが、現在は頭の中からすっかり消えとったモノだったりする。その瞬間は何とも不思議な気持ちになったりする。今回巡り合えたのは、「DESPERATE ROCK’N’ROLL」というロックンロールオムニバスレコードで、ジャケットと50’Sな雰囲気のナンバーがとにかくかっこいい。俺はこのシリーズの「VOL.10」を六年程前ジャケットに惹かれ手に入れたのだが、今回ひょんな場所から「VOL.2」が顔を出した。やはりジャケットがまず俺の目を惹き、かっこええなーと思いながら内容を読んどる内にそのシリーズだと気付いた。俺の目を惹くモノ、そのセンスは基本的に昔から変わってない感がある。グッと来る、グッと来ん、それだけにしか俺の判断基準はない。そして、そんな発見の仕方をすると「よりによって今ここでこれ出てきたでー」とレコード屋でのぶつくさは鳴り止む事がない。無論、探しとる「アレ」が実際に出てきた瞬間、しかも思ったより安い値段、この気持ち良さは他に例がない。最近、レコード屋に行って一番長い時間物色するコーナー、それは「映画コーナー」、すなわちサウンドトラック関係。これは俺の中で大きな変化と言える。昔、「サウンドトラック?ノー!」だった自分が恥ずかしく思えてくる。この変化はタランティーノさんの力が大きいのではないかと思う。さて、明日は上野へ「フィラデルフィア展」&「ムンク展」、すなわち美術館を史上初のハシゴしてやろかしら態勢だったが、何と定休日だった。しかしやる事が尽きる訳ではない。尽きる事など死ぬまでない。俺はこの三連休を有意義に、有意義に過ごすのだ。



November 18, 2007
今日という日を本来と全く違うモノに塗り替える衝動と行動
俺は、少なくとも自分に対してだけは忠実で正直でありたい。今日も時間通り仕事場の席にはついたものの、相も変わらず次から次へと現れる電話越しの腰抜け野郎に愛想も尽き果て、今日という日を急遽、ふざけた一日に塗り替えてやろうと決めた。決めてやった。人生などその気になれば簡単に変える事が出来ると言い聞かせた。衝動が俺を奮い立たせた。俺はやるかやらんかのどちらかで、その中間というのが得意じゃない。すなわち今日という日は「やらん」を選択した。してやった。不器用と人は俺の事をよくそう呼ぶが、まんざらでもない気分がする。不器用でいつも遠回りしてしまう男、これは人間本来の姿である気すらしてきてある意味嬉しい。以前、「文句を言いながらでもやるべき事はやっとる」と書いたが、そしてそれは嘘ではないが、少なくとも今日という日はそれを投げ出してやろうと思った。このままでは俺は本格的にグレてしまう、人殺しは決してやらんが俺にはある意味、犯罪者の気持ちが分かるぞと心から思った。甘いか何か知らんが、「今日はもうとても付き合ってられそうにない」と責任者に告げた。「無理はしない方が良い、そんなのあんたの生き方に反してるよ」と俺の事を冗談で励ましてくれたが、俺はそれを本気で受け止めた。午後13時、晴れた空の下に逃げ出す様に飛び出し、何処に行こうかと考えた。牢屋に入れられた事はないが、牢屋から抜け出した様な、そんな心持ちだった。いつもと違う事をしてやろうと俺は近くにあるJRA、すなわち競馬でも行ったろかと思った。ゴミ箱に捨ててある新聞を拾い上げ、1レースのつもりが2レース賭けた。賭けてやった。何年振りかも分からん競馬、大本命には初めから興味がない俺は賭けに外れはしたがそれと引き換えに、レースが終わるまでの時間分のロマンを買い取った。ロマンにお金を注ぎ込むおっさんの吹き溜まり場、JRAに別れを告げ、俺は横浜に行く事に決めた。決めてやった。今日という日を全く違うモノに塗り替えてやるのだとハクをつけ、格好をつけた。つけてやった。横浜美術館「シュルレアリスム展」。こんな気分の時こそ、美術館は駆け込み寺と化すと信じて疑わんかった。シュルレアリスムの実態が前よりも掴めて来た、そんな気分を味わった。俺がもっと知りたいもの、知っておきたい活動、ビート・ジェネレーション、ヒッピー、ヌーヴェル・ヴァーグ、シュルレアリスム、etc...。ルネ・マグリット、この画家の名前を俺は忘れん様にしよう。時計を見て、「本来ならまだ働いとる時間か」と思い、それと同時に俺の今日の行動は間違ってなかったと感じた。中華街をぶらつき、食べ、特急に乗って渋谷に戻った。短い夢を見た。見てやった。それはとても有意義で良い夢だった。すなわち俺は、今日という日を本来と全く違うモノに塗り替える事に成功した。成功してみせた。
August 23, 2007
決勝戦の日の俺はといえば

俺は休みを入れ換えて正解だった。ここまで見た甲子園の決勝戦を総集編だけで済ますのは勿体ないと思った。当然の如く一回表からかじりついた。俺はいつの間にか佐賀北を応援した。すなわち、俺は負けとる側を応援する。単純にドラマとロマンの目撃者になりたいだけだ。応援するという行動はあまり好みではないが(俺は常に応援される側におりたい)、その瞬間、確かに「応援」した。広島=広陵応援、こんな単細胞な思考回路は俺にはない(負けとる試合なら別だが)。どう考えても広陵有利と思われる展開、しかし八回裏、最高のドラマとロマンはやってきた。逆転満塁ホームラン。俺は実況アナウンサーの声の何倍も大きい声で叫ぶに到った。しびれた。元野球部でもなく、全くもって何の関係もないただの端くれこのワタシ、そんな俺が声を張り上げた。俺でこれなら、打った張本人はどんな感覚なんか、考えた。「最高です」と彼は言ったが、それ以外の表現方法はない様に思われる。なんせ、見とるこっちが「最高」なのだ。これ程のスポーツは他にない。オーマーシー、やはり決勝戦まで滞在するべきだったじゃないか。
P.S 写真はワタシが「砂」の代わりに持ち帰った唯一の甲子園土産「甲子園ボーイクッキー」、そして甲子園の味がする専用ライター150円。確かにワタシもあの場所に存在したのだ。
さぁ、何時までも人の応援なんかせずに自分の事やれよ。
July 02, 2007
June 26, 2007
酔いどれピエロ
昨夜、ピエロが酔っ払っておいらの部屋にやって来て、おいらも「HONEY PEPPER」で酔っ払いながら、気付けば5時間位セッションした。出会った頃にはなかったタトゥーが左腕を埋め尽くし、出会った頃は20歳だったこの男は、8月で22歳になるという。こう見えてこの男はベースに対しなかなか熱心な輩で、俺の書く曲をえらく気に入っとる感も窺える。しかししかし、おいらがこの男を甘やかす事はない。フレーズにケチをつけ、罵り合ったりもしたりする。しかししかししかし、結局は楽しいので、また一緒に演ろうぜと肩を叩くに到る。去年、「酔いどれピエロ」で練習しとる時もよくそうした様に、3コードを延々弾き続け、適当なテーマを拾って歌詞をアドリブで生み出し、交互に唄っていく、という音楽家ならではの醍醐味を昨夜久し振りに繰り広げ、結果「HONEY PEPER」という名曲が誕生した(欠点は二度と唄えん、という事)。おいらはコイツがウッドベースをさっさとマスターしてくれれば話は早い、そう望んで止まん、止まんぞ。

May 06, 2007
音楽家の集う部屋
「私の彼はドラマー 太鼓叩き
ちょっとイカレてるけど あれのリズムは最高だってよ」
と、昔、浅井ベンジー健一さんが唄っとったな。今夜は、イカレたリズムを引っ提げて、「210」に一人の男がやって来る。北九州にて出会い、意気投合したその男。あれから僅か2ヶ月ちょっと、「イカレたリズム」を職業にして、東京に乗り出して来た男(2ヶ月前はそんな話一切なかった)。ストレートに書くと、俺はこの男とバンドが演りたい。そしたら、俺の未来はパッと明るくなる気がする。それ程思える、稀に見る「イカレたリズム」の持ち主。北九州で一緒に演った時、セッティングの仕方と椅子の高さ、そして雰囲気を見ただけでこれはイケると思った。その男が、人を介して俺に連絡を取ってきた(連絡先は交換してあるにも関わらず。そう、男は俺に気を遣ったのだ。この照れ屋め)
「会いたい」
「こちらこそ会いたい」
一方通行ならそれまでの話だが、これ、まさに相思相愛。俺の勢い、止まらん、止まらん。今夜も幸せ感じる夜になれば良い。
ちょっとイカレてるけど あれのリズムは最高だってよ」
と、昔、浅井ベンジー健一さんが唄っとったな。今夜は、イカレたリズムを引っ提げて、「210」に一人の男がやって来る。北九州にて出会い、意気投合したその男。あれから僅か2ヶ月ちょっと、「イカレたリズム」を職業にして、東京に乗り出して来た男(2ヶ月前はそんな話一切なかった)。ストレートに書くと、俺はこの男とバンドが演りたい。そしたら、俺の未来はパッと明るくなる気がする。それ程思える、稀に見る「イカレたリズム」の持ち主。北九州で一緒に演った時、セッティングの仕方と椅子の高さ、そして雰囲気を見ただけでこれはイケると思った。その男が、人を介して俺に連絡を取ってきた(連絡先は交換してあるにも関わらず。そう、男は俺に気を遣ったのだ。この照れ屋め)
「会いたい」
「こちらこそ会いたい」
一方通行ならそれまでの話だが、これ、まさに相思相愛。俺の勢い、止まらん、止まらん。今夜も幸せ感じる夜になれば良い。
May 01, 2007
March 19, 2007
March 18, 2007
March 17, 2007
コウモリがやって来た
3.14(水)~3.15(木)
ライヴ終了後、一行は「珉亭」へと向かい、俺はといえば天津飯を注文する(五十番には負けるが、かなりイカシタ味を出しておられた)。仲間と別れ、部屋に戻り、ゆっくりして間もないその時、すなわち真夜中、一人の男がやって来る。俺のライヴと同じ日に、北九州からやって来て、新木場のプロレスリングで唄い上げた後やって来たその男、下原元気(別名・コウモリ)。一ヶ月足らずでの再会。今度は俺がヤツを持て成すべきなのか否か。音楽・話・笑いに溢れた夜。「この部屋はパラダイスだ」と言いつつ、明け方眠りにつく男(別名・コウモリ)。昼過ぎ起き上がり、シャノアールにて洒落た朝食を。つい先日、靴業者の不甲斐なさに言及したばかりだが、街中、コンバースのイカシタヤツ発見(ワタシ、コンバースだけは避けたいタイプ)。店中に入る。値段6800円(ふん、やーめた)。そこで店員が擦り寄って言うには、「2900円で良いですよ」(おっと!)。散々迷っとる最中、店員言うには「それは70年代のヤツなんですよ」(なんと!)。ほんまか嘘か知らんが、素材のスウェードと、中の生地がヒッコリー柄だった事も手伝い、購入に到る(一点物である事に違いはない)。まさかのコンバース70年代式(ワタシは信じる)。しかしコイツを如何にコンバースに見せん様に変えるか、これワタシに課せられた問題(毛嫌いしとる訳ではないが)。軽快なリズムでショッピングに繰り出し、夕方「一杯呑み屋」で、その名の如く一杯ひっかける。部屋に戻り、気の利いた音楽とコーヒーを急ぎ足で頂き、飛行機に間に合う様、ヤツは早めに下北沢を去って行った(宿泊費を一円も払わずに)。心の中で、「また来るね」って勝手に約束をしたか?俺もまた旅に出たい、出たい。
ライヴ終了後、一行は「珉亭」へと向かい、俺はといえば天津飯を注文する(五十番には負けるが、かなりイカシタ味を出しておられた)。仲間と別れ、部屋に戻り、ゆっくりして間もないその時、すなわち真夜中、一人の男がやって来る。俺のライヴと同じ日に、北九州からやって来て、新木場のプロレスリングで唄い上げた後やって来たその男、下原元気(別名・コウモリ)。一ヶ月足らずでの再会。今度は俺がヤツを持て成すべきなのか否か。音楽・話・笑いに溢れた夜。「この部屋はパラダイスだ」と言いつつ、明け方眠りにつく男(別名・コウモリ)。昼過ぎ起き上がり、シャノアールにて洒落た朝食を。つい先日、靴業者の不甲斐なさに言及したばかりだが、街中、コンバースのイカシタヤツ発見(ワタシ、コンバースだけは避けたいタイプ)。店中に入る。値段6800円(ふん、やーめた)。そこで店員が擦り寄って言うには、「2900円で良いですよ」(おっと!)。散々迷っとる最中、店員言うには「それは70年代のヤツなんですよ」(なんと!)。ほんまか嘘か知らんが、素材のスウェードと、中の生地がヒッコリー柄だった事も手伝い、購入に到る(一点物である事に違いはない)。まさかのコンバース70年代式(ワタシは信じる)。しかしコイツを如何にコンバースに見せん様に変えるか、これワタシに課せられた問題(毛嫌いしとる訳ではないが)。軽快なリズムでショッピングに繰り出し、夕方「一杯呑み屋」で、その名の如く一杯ひっかける。部屋に戻り、気の利いた音楽とコーヒーを急ぎ足で頂き、飛行機に間に合う様、ヤツは早めに下北沢を去って行った(宿泊費を一円も払わずに)。心の中で、「また来るね」って勝手に約束をしたか?俺もまた旅に出たい、出たい。
February 18, 2007
August 07, 2006
July 27, 2006
今夜は興奮で眠れない

June 10, 2006
April 25, 2006
April 22, 2006
誰かが!
この「哲学の哲に辞典の典」はもちろん、俺が管理人という事になる。そして「日別アクセス数」なるものを俺は確認する事が出来るのだが(まぁ昨日確認出来る事を遅ればせながら発見したのですけども)、なんとこれを読んでいる人が結構いるのだ。特に4.18、「下北沢DAISY BAR」ライヴ翌日のアクセス数が、飛び抜けている事が判明したのだ。その数字は45件を記録している。これは単なる偶然か?それともライヴの日に配った「高 哲典スケジュール」に、このURLを載せた効果なのか(まぁあの日客は7人しかおらんかったがな)、はたまたイタズラなのか?いや、「お気に入り」に登録して「毎回読んでます!」なんて奴もいたりするのだろうか。どうなんだ?そこでこの事実を確かめるべく、ここは俺から一つお願い申し上げよう。「楽しみに読ませてもらってます!」しかり、「読んどるぞ~!」しかり、「お気に入り登録してるに決まってんじゃーん!」しかり、何でもええぞ、コメントをお寄せ頂けないだろうか?それが届くのを俺は心からお待ち申し上げる次第なのである。(といっても、「必見!」とかいって毎回、怪しすぎる迷惑なのを送ってくるどこの誰か分からん奴、お前はええ加減にせーよ)。P.S、この日記に比べ、「プロフィール」と「生い立ち」のアクセス数は非常に少ないぞ。そこのチェックもお忘れなく。
映画
を俺はあんまり見んが、たまに映画館に足を運ぶ時がある。と言っても、ハリウッド超大作や宮崎駿の類のモンではない。そう、大概がドキュメンタリー映画だ。「タカダワタル的」「ゴールデンカップス・ワン・モア・タイム」「ブコウスキーオールドパンク」、the pogues酔いどれフロントマン、「Shane・the pogues・堕ちた天使の詩」、遠藤賢司「エンケン対武道館 不滅の男」、そして今年一月に見たのが、ボブディラン「ノーディレクション・ホーム」。これを見に行ったのは忘れもせん、金曜日19時の回。「やばいなぁ、座れるかどうかも分からんなぁ」などと思いながら映画館に入ったら、客はなんと俺を入れて7人。これはこれで腹立ったというか呆れて、頭の中には?マークが点灯しっぱなしだったな。まぁ、おかげで休憩入れて3時間以上もの長編ドキュメンタリーを自分の部屋であるかの様にくつろいで見れたんじゃけどな。そしてこの「ノー・ディレクション・ホーム」が6月、DVD化される。これは楽しみじゃな。見た事なかった65年の「フォークロック」を作り上げた頃のライヴ映像、それに加え、更に特典映像も収録されるらしい。生き方もルックスも男前の男、ボブディラン、次はいつ日本にやって来るのか。一万円でも一万三千円でも俺は見に行くぞ。