散文
January 17, 2018
ブラザー '18
猿小屋の目の前、やけに背の高い黒人が道行く日本人に向けて叫んでいる、
「excuse me!excuse me!」。
それを無視して素通りするあん畜生達、それは何も「黒人だから」ってワケじゃない。ヘルプに答える自信がないからに他ならない。
困った時はお互い様だ。オレだって何度も異国の地で見知らぬ人間達に助けていただいた経験がある。
オールオーケー、その場に偶然お出まし果敢に近寄る英語力からきしゼロ野郎このワタシ、解決出来ない場合には最も得意とする「sorry! I don't know!」の一点張りで切り抜けるって魂胆で挑みにかかる。
「ブラザー!どしたん?」
ヤツはスマートとは呼べない機器を見せつけお構いなしの捲し立て英語でヌカす、
「すなわち、このバーに行きたいってワケなんだ」。
さて、そのスマートとは呼べない機器を断固スマートに取り上げ場所を確認する。
目的地のピンが立てられた場所、それは紛れもなく猿小屋のど真ん中だ。しかし、猿小屋が入ったビルにそんなバーはない。
「ブラザー、確かにこれは此処だ!しかし此処じゃないで!」とか何とか生粋の日本語でホザき再度画面を確認する。そんな時、ヤツは無論、純粋な「ホワッツ顔」だ。
間髪入れず告げる、
「おー!分かったぞ!これ、ピンの位置間違っとるで!な?この機器、スマートとは呼びたくないよな!ブラザー、この機器に相応しい名称一緒に考えようや。ところでオレ、今からライヴなんよ。来んか?ソウルミュージックって日本にもあるけぇ」とか何とか伝える英語力などからきし皆無野郎このワタシ、
ヤツを「アーイエー!」の一点張りでそのバーまでエスコートし辛うじて告げる、「this place!」。
そこまでずっと英語だったブラザーが去り際にオレに云ってくれるであろう言葉はやはり「thank you!」しか考えられないと踏み、返す言葉なら「no ploblem!」のみでスタイリッシュにキメようと思っていた。
目的のバーまで辿り着き、ブラザーは握手を求めてきた。その手を固く握り返した時、ヤツは生粋の日本語で云った、
「アリガト!アリガト!」。
不意打ち極まる日本語に「no ploblem!」って単語さえ吹き飛び叫んだ、
「アーイエー!」。
スタイリッシュってのは所詮、いつまで経っても板に付かないって仕組みなんだろう。
その直後、オレはステージで唄っていた。辿り着いたバーで小粋に呑んでいるであろうブラザーにも向けて。
「考え事をしてるからあんまり話し掛けないでくれ。だけど道を知りたいならいつでも俺に聞いてくれ」。
オレだって人として誰かの役に立ちたい。
無論、役に立てない場合は「sorry! I don't know!」、
人として、旅は続く。
January 08, 2018
浪漫 '18
オレは今、ウェスモンゴメリーからフランスギャルへとレコードを取り換え、針落としたところ。
「猿小屋」を銘打って2018.01.14で5周年。2013.01.14、「ダンス・ウィズ・ザ・ドキュメンタリー」の発売日。
01.14、それはお父さんの命日。あれが何年前の事だったか、今は思い出せない。
お母ちゃんからは年賀状が届く、「健康で平穏な生活が出来ます様に」。
今、存在する暮らしが一体いつまで続くんだろうかと、毎日毎日思っている。
フランスギャルが亡くなったらしい。バット、オレの中では永遠の10代。今後も生き続けていただけるに違いない。
久方振りに来月、ドサクサ紛れに福山へ帰る事にした。手ぶらで、本とメモ帳だけ携えて。
近頃は飛行機が安い。バスよりも安い。時代は変わり続けているらしい。
面白いのが下北沢から成田空港までが電車&バスで一時間四十分、成田から広島空港までがフライト一時間四十分、広島空港から我が福山スゥイートホームまでがバス&バスで一時間四十分って事だ。
何が何だか皆目見当もつかないが事実は二つ、オレは今、日本に居るって事と、お母ちゃんは今も其処に居るって事だ。
知らん間に髪の毛は伸び過ぎた。モミアゲは鼻に入れてもお釣りがくる。
今日なんて日はヘアゴムを買った。バナナチップスと一緒に。
お母ちゃんは云うだろう、
「アンタ何考えてんねん!ま、健康ならよろしいわ」。
「平成」って元号が2019から変わるだって?
オレは昭和、平成、その次を生きる輩になれるらしい。
ならば次は「浪漫」で決定でどうだろう?
「浪漫一年」、なんて刻まれた一円玉は使う事すら惜しくなる一品になるだろう。
ほんま、よろしいわ。
January 04, 2018
the bowling-strikers '18
何時間もTVの前に座っているのは不可能な性分であるが故、料理をし、珈琲をドリップしまくり、ギターを弾いていた。
三が日はスーツしか着ないと決めていた。実行した。寒かった。
無論、ネクタイは無しだ。煙草を買いに行く時も、電気屋を冷やかす時もスーツだ。
身が引き締まる。見方によってはただの馬鹿だ。どうでもいい。
真夏でも意地で革ジャンを着続けている心意気溢れる男女をたまに見るが、ああいう人達って最高だと思う。オレにはとても出来ない芸当。
「かっこ悪くてかっこいい、気持ち悪くて気持ちいい」、コレを地で行き貫くさすらいの精神には脱帽します。
年が明け、近くの酒場を流れ歩き、男にキスされ、し返し、そのまま初詣でに向かい、大吉を引いて集合写真なんて撮る。
映画を観まくり、落語を聞き、皿を洗い、そしてカーペンターズばかりを口ずさむ。
頭の中を完璧に整理し、何が必要で何が不必要なのかって事を整頓する。
まず今、最も必要なモノは大量の珈琲豆だ。
「今年も宜しく!」云う前に、宜しくしていただける様にするのはまず自らの力量だと思っています。
2018、懲りもせず何処にも存在しない自らだけのストライクを狙い続けるしか道はないでしょう。
平成30年だって?最敬礼。
December 30, 2017
あとがきのようなもの '17
2017。それなりに、オレなりに過酷なロードレースだった。
毎年毎年、猫でもゴキブリだってそうだろう。
苦笑、失笑、大爆笑。つまりのところ、笑い続けていた。
去年の今頃は既にアメリカ再訪を決め、そして身体はぶっ壊れていた。
「ぶっ壊れたままでゴー」、ここ何年間も掲げてきたテーマだ。
寝込むなんてオカマだと、今もそう思っている。
アメリカで最も耳にした単語は「exactly!」だった。あまりに耳に入ってくるので辞書を引いた、
「その通り!」って意味だった。
何時だって友達と呼びたい、呼ばせてもらいたい人間が必要だった。そう呼ぶのが恥ずかしい人間とは立て続けに関係を断ち切ってきた。
逆にオレだってそう思われてしまう事があるだろう。
無理して何かに合わせてみようとしたとて、所詮いつかボロが出るのは火を見るよりも明らかだ。
つまりのところ、重要なのはエチケットとポリシーを貫く事だ。
こんな時、返事は断固「exactly!」がいい。
先日、「勝手に忘年会」などと銘打って2017を振り返っていた。40時間くらい眠ってないままだったが脳内麻薬が完璧に調合された様な塩梅で喋り続けていた。
誰かが云った、脳内麻薬の方が効くんだと。
それが本当ならオレはとんだラッキーボーイだ、脳内だけで「所持」出来るってんだから。
何かに頼る前にまず一人でどこまで出来るのかを確かめる必要は何時だってある。
だからポリスマン、何時でもオレのところに遊びに来てくれ。ガムとハンカチくらいしか差し出せるブツはないが、両手を広げて協力は出来る。
2018。本を書きたいと思っている。10年以上前からそう思っている。
頭の中では物語が溢れ過ぎている。どうまとめて、どう具現化すべきなのかって事でとっ散らかっている。
タイトル候補だけは既にいくつもある、
「座らないモダンソファなんて倒してもらえないボーリングピンと同義だ」
「優しさとは蹴飛ばされた石の胸中まで察する心」
「革ジャンこそがロックの代名詞だと誰かが盛大に嘯くのなら君は革ジャン以外でロックを撃て」なんてどうだろう?
返事は強固「exactly!」がいい。
感じた事のない感情を使い果たして死にたい。
2017の喜怒哀楽に脱帽。
最後に一言、「よいお年を」。
December 28, 2017
the AT's Blues '17
セブンイレブンから出てきたヘッドフォンをした外国人の男が絵に描いた様な財布の落とし方をして、そのまま気付かず去って行った。
世界中でその光景を見ていたのはオレだけだ。地面に落ちたソレを掴み取りヤツの左腕を叩いた、「ヘイ!落としちゃったな」。
ヤツはヘッドフォンをしたまま云った、「テンキュ!」
こんな時、「よいお年を!」なんて返せばスタイリッシュなのか、はたまた「何を聴いているんだ?どうせラジオだろ?」などとクエッションを投げればクールなアンサーが返ってくるのか、なんて思考している内にまた朝がくる。
12.13、下北沢ラプソディに「サムライ」って名の花が届いた。住所は秋田、差し出し名は「the Chabands」、そう、生きるとは茶番の連発。
サムライって花を見るのは二回目だ。横須賀で見たソレと今、猿小屋にあるソレだ。
花の育て方など美味いビーフストロガノフの作り方同様、てんで弁えてないオレが律儀に水を替え、匂いでも嗅ぎながら呟く、「ヘイ!サムライ、まだ枯れちゃ駄目だぜ」。
それでも時が来たならドライフラワーとして健在させる、なんてニヒルなやり口もあるらしい。
ドライフラワーを造るハウトゥなど組織の犬になるハウトゥ同様、てんで弁えてないオレが花の生命についてまで思考している年の瀬。
先日、久方振りにポリスマン三人に囲まれた。迷い込んだ宇宙人の様に見えたのかも知れない。
通行人のおっさんがオレを凝視していた。
恐縮そうに尋問する三人組にオレは断固協力の姿勢を示し、ヘラヘラと笑いながらポケットの中身を全て差し出した。
「いやーご苦労さんです!どうぞ!」
さて、最後にポッケから出てきたブツは残念ながらミントガムだった。
こんな時、「お手数をお掛けしました」なんて云いながら去って行く三人組の背中に吐くべき言葉はやはり「よいお年を!」なのか、はたまた「何も出てこんかったな!一人二万円ずつ頼むで!」なのか、なんて思考している内にまた夜がくる。
ところで、何を隠そう諸々のしょうもない契約の都合から、9月の末辺りからつい最近までまとまった収入が途絶えていた。
ようやく手にしたまとまったマネーで2017のツケを一気に片付けるべく、まだ払う必要のないモノまで先回りして、根こそぎ紙切れをキャッシュディスペンサーに捻じ込んだ。
調子に乗り過ぎた。そして、残ったモノはほんの僅かなマネー。
そいつでミントガムを買いに行こう。そう、スーパーミントガムを。
December 23, 2017
the AT's Holic '17
昨今は何でもかんでも適当な仰々しい病名を付けて笑うのが流行だ。無論オレは今、「沖縄愛性早再訪障害」だろう。
アイツは「マニュアル遂行障害」、コイツには「酔狂裸体障害」、アンタって「拘り呪縛障害」、貴様なら「欲望全片付障害」、名付け出せば8億通り以上もある。51を超えたあたりで早々に数えるのはヤメろ、「無自覚当嵌障害」に陥るぜ。
恐ろしい漢字の羅列、立派な病と捉えるか手を叩いて笑うかは君次第だ。
自由であーれ!、おっと、コレはきっと「自由叶願依存障害」だろう。そう、読み方さえ不明だ。
遂にオレも襟を正し、ネクタイさえ締めたドクターになれそうだ。キリがない。もっと笑わせてほしい。
沖縄のバンドメンバーとスタジオに入った。懐かしく、そして素晴らしい感触だった。本番では「サトウキビブラザーズ!」とかなんとか、軽々しい且つ甘そうな名を付けてメンバーを紹介した。
バンドでステージに経ったのは北海道は釧路以来だ。左右、そして後ろでも各々が自らのパートに精を出している。スタジオに入ってからは早く見せたくてしょうがなかった。そう、「早よ見て障害」だ。
オレはギターも弾かずハンドマイクで椅子に飛び乗り、泡盛で酔いどれながら踊っている客席にマイクを向けながらバンドには視線と指で合図を送った、「もうしばらく演奏を伸ばしてくれ、もっと楽しみたいからな」。
なんて我侭なんだろう。一人では出来ない芸当だ。
さて、一日に291回くらい「サムイ」と吠えている間になんと年の瀬ってヤツが迫ってきた。今年はまだあのかの有名なキメゼリフ、「よいお年を!」をあまり吐けていない。1534回以上は吐きたいセリフなのに。
2017が幕を閉じる前に決めておきたい事柄が塵の如くある。振り返る前にまずやるべき事はただ一つ、2018を捉える事だ。
各方面に日程調整の連絡を入れれば、色とりどりな返事がある、
「ちょっと先過ぎてまだ動けません」然り、「5月辺りはもう予定が入ってます」然り、二つ返事の「オーケー!」まで様々だ。
早い話、何年もこんな作業を繰り返していればイヤでも気付く事がある。バンド然り管理然り、一人で全ては出来ないって事に。
「ありがとう」の更に上をいく新たな言葉を延々と探し続けている。
December 15, 2017
the AT’s 37
‘17.12.13(水)
【レッツゲットロマンスペシャル
高哲典 -Akinori Taka- 37th バースディワンマンショー】
東京 / 下北沢ラプソディ
◆二部構成
◆ゲスト:鈴木羊
◆DJ : Tatta
♦ 一部
1. ロマンのど真ん中
2. 思い出を繋ぎ合わせて今を生きる
3. ラウンドミッドナイト
4. アウトローバカヤロー
5. ニューヨークサブウェイブルー
6. 夢の暮らし
7. スリッピン&スライディン
8. スモーキンシガレットの様に
9. 青空、ひとりきり - with 鈴木羊 -
10. 金もうけのために生まれたんじゃないぜ - with 鈴木羊 -
11. マーケットに春はない(can't buy spring)
♦ 二部
1. 街の灯り
2. 手紙
3. ヘイトアシュベリー
4. メンフィスのバラッド
5. ルートスゥイートホームにて - with Jenny -
6. 風来坊ソング - with Jenny -
7. トレイントーキングブルース - with Jenny -
8. 30days - with Jenny -
9. 友達 -with Jenny -
10. 愛すべき日々
♦アンコール
1. 深夜高速バスブルース
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オレは今、沖縄にあるヤケに変な造りの宿の中でコレを書いているところ。
首謀者がプレゼントしてくれた忌野清志郎の「ロックで独立する方法」という本を読んでいた。
12.13、37歳になった。オレって本当に37なのか?胸中感覚はまるで17のままだ。
沢山の優しさに触れながら詩を唄い、そして根こそぎ活力に変える為に喋りまくった。古い仲間が会いに来てくれて朝まで笑った、「アンタ、何も変わってないね」。
そしてオレは今、気付けば沖縄にいる。今日は昼間から現地のバンドとスタジオに入る。まるでチャックベリーだ。あ、チャックはリハーサルなんて必要としないんだったな。
夜は大好きな浦添grooveで一人で演る。で、明日はこのバンドとステージで笑いたい。
経験を経て、オレは今、ようやく37年目を開始したところ。殺したいと思った奴等にも感謝を忘れたくない様な気分。
December 02, 2017
peace 171201
遂にまた12月が来た。この流れのままにコマを進められれば、愛すべき大晦日さえ目前だ。
今、俺はようやく落ち着き、ジャズレコードをAからBへと裏返したところ。
2017、記録的に酷く哀しい年だった。裏切り、裏切られ、裏返り、裏返された様な気分。そして最後には残るべきモノが残った。
バット、そんなコトはもうどうでもいい。気狂いの様に笑い転げたコトも多々あったってんだから。
「ラジコンに興味をもってさ、走らせに海へ行くのが夢だ。頭に浮かんだコト全部、片付けて行け20代」などと、19歳時分は唄っていた。
サビの部分はこうだ、「昨日の涙、笑顔に変える、その為に今日を生きてる」。
タイトルは「やりたい放題」だった。
随分と青い且つ赤面もするが、「コイツ、特に変わらずここまで来てしまいやがったな」なんて今、苦笑いのままに思い返しているところ。
そして俺はなんと、大台の40代ってヤツに向かっているらしい。浮かんだコトを片付けるどころか、まだやれてないコトが多過ぎて、一生どころか二生費やしたとてどうやら追い付かない始末。
2017ショッキングニュースとしてまず上げるべきは加川良が死んでしまったってコトでしょう。
バット、どうでしょう?あの方は俺の中で今も完璧に生きている。埋もれてしまったミンガリングマイクの精神が今も完璧に生き続けているのとまったくもって同義で。
12月1日、ドサクサ紛れに生涯二着目のスーツを手に入れた。仕立て屋に行かずとも手に入るスーツ屋に駆け込み頼んだ、「コレの一番細いヤツある?」。
チャーリーパーカーが「俺が死んだらスリーピースのスーツを着せて棺に入れてくれ」と云ったとかいう逸話を聞いたコトがある。スーツはジャージ感覚で着てナンボだろう。
俺は今、嬉しくてソレを着たままにコレを書いているところ。
さて、最後に加川良の生き続けるべきトーキングブルースを一つ、
「よーし、それなら幸せについて答えてもらおうかい?」
「はい!マクドナルドでミスタードーナツに出会う事でしょう?」
「そうよ、フラワー、ピース、イッピー、ヒッピー、ハッパ、ラヴ」。
このウィット具合、脱帽はいくら繰り返して足りません。
旅は死んでも続く、探究心に限りなど皆無だってんだから。
November 23, 2017
the AT's Sun '17
5時起床。外は既に暗く雨が降っていて、オマケに寒過ぎる。
これが朝の話なら優雅にトースターで食パンでもきつね色に焼きつつ、そいつをホット珈琲で流し込みながら本でも読んで、
或いは録り溜めたダウンタウンを見て、日が昇る頃にはモーニングジャズでも回しながらついでに洗濯機も回転させ、
ブーツでも磨いて今日は何処と何処へ行ってあれもせんとこれもしとかんとなどとスケジュールを一つずつ着実且つ軽快にこなし、
日が陰る頃にはご苦労さんと肩でも組んで小粋に一杯キメたいところだが何をどうやっても巧みに事は運ばない。5時じゃない、17時だからだ。
優雅もきつね色も珈琲も全部すっ飛ばして町へと繰り出し、店が閉まる前にとスーツ屋とか服屋を回る。世間の都合と俺の都合はもはや完璧にズレている。
寒さ、雨、噛み合わない時間軸、発狂に値する三大要素を存分に兼ね備えながら練り歩く新宿、
「アーガイルの靴下は何足あっても困らない」、そんな愉快な事を辛うじて考えながら寝ぼけ眼のままに舞い戻る猿小屋ジャスト22時。
これが朝ならなんとまだ10時なのに、などといくら不貞腐れたところで外は暗く、オマケに寒過ぎる。
それからようやく洗濯機を回し、モーニングジャズなどまるで聴く気になれず、ロックンロールもてんで気分じゃない。キマりだ、ラジオだ。
現在時刻06:16、いまだ小粋に一杯キメるには早く、それは完全に日が昇ってからの話になるだろう。
そして商店街がチンドンと賑わう頃、俺は取り残された背景の様に眠るだろう。そして起きたら、きっと17時。
こんな時、俺は誰にご苦労さんと云い、誰におやすみなさいを告げればいいだろう。
思うに近年、時差が酷過ぎる。進んでいるのか遅れているのか、ワイルドなのかスケコマシなのか、クズなのかチャーミングなのかも定かじゃない。
太陽は今日も行方不明だ。アメリカに行きたい。
P.S
先程、「母なる証明」という韓国映画を観た。正義とは何なのかを突き付けられる様なシナリオだった。自分の事は自分にしか分からない。
俺は今も震えている。それはシナリオのせいで、寒さは関係ない。
November 21, 2017
the AT's Naked '17
アメリカからカムバックしてまだ二ヶ月しか経ってないらしい。もう二年前みたいなのに。
慌ただしくて、体内には毒が溜っていく。吐き出そう。
そして俺は今こう思っている、「また、アメリカに行きたいな」。
気付けば暗闇ばかりを歩き、そして一人ホザいては笑う、「サムスギルエルス!」。
俺ってひょっとして怪しい男なのか。
気付けばマリファナの名手、ドラッグの売人などとよく間違われる。
その事を内心では嬉しく思っていたりする。実際はそうじゃないという誇りがそう思わせる。
最高だ、クスリをやっていないこの俺がジャンキーだと思われているだなんて。
だから職務質問などを受けた暁には両手を広げて律儀に財布まで差し出してみせる、
「君等、何も出てこんかったら一人二万円ずつ頼むで」。
この冬がざっと見積もってもあと四ヶ月半は続くであろう事を考えると文字通り震える。
正義は何処に眠っているのか。
さて、2017.12.13は下北沢ラプソディにてワンマンショー。今まで出会った様々な人達に魅せる格好の舞台だと捉えている。
昔、下北沢のしの字も知らんかった俺が今は一丁前にこう思っている、
「この町も変わりやがったな」。
しかし、何も変わっていないモノも確かにある。例えば俺とか、ポリシーとか。
なにしろクダラナイ事が多過ぎる。意味不明の冤罪とか、言い訳にもなってない言い訳とか。
正義を呼び戻そう。レッツゲットソールドアウト。
October 22, 2017
雨が降ったって大丈夫 '17
近頃は音楽をほとんど聴いていない。くだらない雨の音ばかり聞いている。
2017年はここ36年間でも最大の雨量を更新中ですか?オマケに心の雨も降り止みません、ってか?
それに加えこの寒さをあと半年も続けるつもりですか?なんて考え出すと自ずと気も遠くなる。
今の事を考えながら、常に8歩先の事を考えている。例えば電車に乗った瞬間から、改札を出てから買う煙草の小銭は握り締めている。
平たくいえばオレってとんでもないセッカチボーイなんだろう。よって、改札前まで来てからようやく切符を探しだす様な灼熱のドンクサピープルの事など永久に理解は出来ない。
さて、旅の話も一向にまとまらない昨今、なんと今年も12月13日にワンマンショーが決定しました。会場は猿小屋とはもはや兄弟の様な関係にある下北沢ラプソディ、そしてゲストには鈴木羊兄貴。そう、「兄貴」と呼ぶに相応しいポッピン極まる畜生イカす男です。
もしもこの不届き者にプレゼントをくれるなら、まずこのくだらない雨を早急に止ませてくれよ。それか、ウィットに富んだバナナでも頂戴。
8歩先の事を考えつつ、詩を聴きに来て下さい。
'17.12.13(水)
【レッツゲットロマンスペシャル / 高哲典 -Akinori Taka- 37th バースディワンマンショー】
東京 / 下北沢ラプソディ
◆二部構成
◆ゲスト:鈴木羊
OPEN 19:00 START 19:30
¥1500_(+2order)
https://akinoritaka-new-hip-moderns.jimdo.com/livetime/
そして来週からは久方振りの岐阜&名古屋、そのまま関西に流れての旅が始まります。オレの右腕にしてヤツの左腕このワタシ、ジェニーのどっかから借りたズタボロ車に乗って向かいます。
2006年に作った「雨が降ったって大丈夫」って曲が頭の中で鳴り響いてきました、
雨が降ってきた夜に口ずさむ唄を作りたい
パトカーのサイレンのリズムで、小粋な感じで唄いたい
雨が降り止む気配は無い、傘の骨は突き出してるし
濡れて歩いてみるのもいい、「そっちの方が似合ってる」って
云われたとしたら思わず俺は笑顔で、
「ありがとう」だとか口にしてしまう様な気がするね
淋しくなってきたら誰かに電話したりしないで
ウイスキーの瓶でも抱え込んで思考回路を変えてやるんだ
雨がやり切れん思いを全て流すとか云ったりするけど
俺はそうは思わない、どうしてかって聞かれたりしたら
だって雨って神様の涙って思ってる方が幸せになれる気がするの
お気に入りの傘を見つけたよ
雨が降ったって大丈夫
お気に入りの長靴見つけたよ
雨が降ったって大丈夫
必要なのはこの雨を笑う覚悟でしょう。
September 05, 2017
パシフィックジャズを聴いている '17
誰とも時間が合わない昨今。何かに時間を合わせるには大なり小なりの無理がつきまとう昨今。気付けばこんな暮らしも長くなる。
だいたい、世間の明け方AM05:00に「よー、今からディナーにでも行こうぜ!」などと電話をしたとて誰も捕まらない。
捕まる可能性があるならコールガールくらいだろう。無邪気な風俗女の根性に愛を。
そんな事は重々理解しているので誰にも電話しない。諦めたワケじゃない。
24時間営業のレコード屋はない。時間は合わせるしか手立てがない。
被害者なのか加害者なのか、もはや何も分からない。
今日は、いや昨日は?とにかく映画を三本観た。どれもこれもアメリカ映画だ。
気付けばアメリカ行きが目前だ。
色んなモノを犠牲にしてしまった気がするが、ずっと思い続けていた事だ。誰かに頼る前にまず一人でどこまで出来るのかを確かめる必要は何時だってある。
横須賀に出向くスナック感覚を駆使して一気にニューヨークまで飛び、それからニューオリンズ、サンフランシスコまで辿り着く予定だ。
アメリカ、と簡単に一言で片付けようにも三都市それぞれにも時差はある。
俺はそれを逆手に取り、更に時間軸をグチャグチャにしてやろうってな魂胆で事に臨む。
俺は今、パシフィックジャズを聴いている。
今は火曜日の朝?
にしては多少音量はデカいかも知れない。
アポロシアターで会おう。
August 31, 2017
the dissatisfaction '17
例えば駅構内で「スマートフォン」を左手に持ち下を向いたままのヤツが俺を目掛けて歩いてくる。
ヤツが顔を上げた時には俺はもう目前、勝手に驚いた顔をした後、また下を向いて通り過ぎて行く。
その「勝手に驚いた顔」にツバでも吐いて、間髪入れず背負い投げでもカマしたい衝動。
同じく駅構内で「文庫本」を左手に持ち下を向いたままのヤツが俺を目掛けて歩いてくる。
俺はその没頭しているであろう本の続きを邪魔しない様にサッと避けて差し上げる。
もし俺に気付き「驚いた顔」をしていたなら、「驚かせてしまいましたね」なんて気の利いた言葉の一つさえ添えたくもなる。
行為は同じなのに、この気持ちの違いはなんだろうか。ずっと思い続けている。
とにかくええ加減、あの機器から「スマート」って文字を抜いていただけないかな。本物の「スマート」に失礼だから。
ところで俺だってそんな機器を持っている。時には使いこなしもする。最新デジタルの飽くなき探究心に驚きを隠せない時だってある。
それにしても一から百まであんな機器に頼りまくって、「君って結局何一つ生み出してないね?」って類いによく出くわす。
会話をしながら触り、分からない単語が出れば触り、エトセトラ。まるで永遠の相棒の様な扱い方で。
例えば甲子園中継を見ていても頻繁に目に入っただろう?今大会一のバッターがピッチャーと向き合っているそのナマの場でずっとカメラを構えているって類いが。
コンサート会場でも同じ光景によく出くわす。世界のギターヒーローが観客に響かせているそのナマの音の前で。
「いいじゃん別に!」などと怒り狂うヤツもいるだろう。そして俺は哀しくなる。
たまに腕時計をはめ忘れて外に出てしまう事がある。時間を確かめようと何度も左腕に目をやり、そこで気付く、今日ははめてなかったんだって事に。
15回もそんな行為を繰り返し、苦笑いを続けている。
ほら、その例の機器で時間を確かめればだって?そんなの「スマート」じゃないよ。
「ワケ分かんない〜!ふぃ〜超ウケる〜」じゃねぇ!×7964。
先日、待ちに待ったジムジャームッシュの「パターソン」を観た。裏切らない男ジャームッシュ。独自のセンスを涼しい顔で成すジャームッシュ。
前回、ユニフォームの事を書いたが、俺は別にユニフォーム自体が嫌いなワケじゃない。
信頼も築いてないのに勝手にチームを形成しようとするその浅はかさな思考が許せないだけだ。
ジャームッシュのチームワーク、「スマート」とはあの事を云うんだろう。
そんな男の最新インタビューより最後に一つ、
「僕が大嫌いなのは通りで皆が歩きながらスマートフォンを見ている風景。ぞっとするよ。まるで歩くゾンビだ」。
ええ加減、あの機器から「スマート」って文字を抜いてくれんかな。
敬具。
August 22, 2017
the AT's too much '17
相も変わらずテレビ画面に向けてあーとかうーとかおーとか叫び散らしている。その声のデカさにまずは自らが驚くほどだ。
32インチのテレビは基本的に甲子園とダウンタウンを観れる様にする為だけに手に入れた。録画機能だって搭載してある。文明の利器だ。いまやヴィデオテープさえ要らない仕様だ。
熱闘甲子園を観て、ダウンタウンを観て、身体はそろそろ休ませてくれと云っているのに、一度火が点いたなら休み方すら忘れて精神は発狂する。
スタンドで見守るお爺ちゃんの一喜一憂、その姿だけで涙腺は故障だ。
さて、相も変わらずの喜怒哀楽吹出物野郎このワタシ、そんなテレビに以前から録画してあったボブディランがノーべル文学賞を穫った際に放送されたNHK番組を凝視している。
その画面には曲毎に詩が字幕付で出る。歌詞カードを読むのも良いが、表情と詩と曲がダイレクトに伝わるってのが更にイカす。
22歳くらいの時に観たスペシャルズの「ルーディ・ア・メッセージ・トゥ・ユー」のヴィデオがまさにそれだった。
あの曲はスペシャルズのオリジナルではないと後で分かったが、そんな事さえ飛び越えてダイレクトに胸中に響いてきた。あの黒白のワルそうな連中が不良に向けてこんなメッセージを送っているって部分に痺れた。レヴェルミュージック。
バンドに拘らず、一人でこれを演ってやろうと思った一番のキッカケだった。レヴェルミュージック。
ところでボブディランの番組、一曲毎に繰り出される言葉が強烈過ぎて、良い意味で疲労して一向に最後まで進めない。
昨日は「ハリケーン」って曲を久方振りに字幕付で聴いた。その一曲だけで力は尽きた。この曲についてこちとら風情が偉そうに説明する気は毛頭ないが、チャンピオンになれた筈のボクサーが、黒人であったが故に知らん間に罪を着せられ、知らん間に殺人犯にまでされてしまった無実の男の実話物語だ。
まずこの曲が7インチカットされるって事自体が驚きだが、曲が長過ぎるが故にA面B面に分けてでもその物語を伝えたいと、その信念を貫いた心意気に脱帽する。
A面はフェイドアウト処理され、B面はフェイドイン処理から幕を開ける。それがボブディランの意志だろうが、たとえレコード会社側の意思だろうがって事さえ突き抜けて響いてくる。
面倒臭い事だって思うだろ?でもこの信念こそがロマンだと思っている。
何年か前、文句を散々と垂れ流しながらも結構長い事働いていた場所があった。そこには100人以上が働いていて、ほとんどは意思疎通も出来そうにない連中だったが、分かり合える人間もそれはそれで沢山居てくれた。
ある日、その場に出向くと突然、蛍光ピンク色のユニフォームを支給された。今までフリースタイルが売りだったのが、会社側のスローガンとしては「ここらで一致団結して更なる絆を築きましょう!」って訳だ。
100人以上が文句も云わず黙って蛍光ピンクを着ていた。俺みたいな不適合者には到底出来ない芸当で、その光景にはただただ寒気がした。
そんな「絆」ほどヤスいモノなどないと常日頃から思っている性分であるが故、俺はわざとその蛍光ピンク色のユニフォームを羽織ってその場を仕切っている奴の元へ出向いた。奴は俺と阿吽の呼吸で意思疎通出来る元バンドマンの男だった。
「おい貴様、俺が何しに来たか分かるか?」、奴とはいつもこんな口調でやり合っていた。
奴は云った、「絶対に貴様が文句をヌカしに来るのは分かっていた」、
そして続けた、「俺だって出来ればこんなモノは着たくない。貴様が文句を云う理由は分かる。でも俺にもこの流れは止められん。俺より更に上からの指示だ。俺には家族を守る義務がある、だから従う」。
奴の云いたい事も痛いほど分かった。否定する権利もない。そして奴とは今も唯一無二の友達だ。
でもその場で俺が辞めると云い出す事までは奴にしても想定外だった。俺はその日限りでその場を去った。
去る前、仲の良かった奴等に一人一人挨拶して回った、
「俺は辞める。理由は分かるよな。お前等、コレ着て明日からもこんなクダラナイ絆に付き合うつもりか?俺は一番に抜けるで」。
意外な事にどうしようもない俺みたいなモンの事を止めてくれるモノズキな心優しい奴等も居た、「意外と似合ってるよ」「とりあえず一回座りましょう」、
嬉しかった。
あの時、足りん頭だったとて考えていた事はたったの一つだ。これを一つでも受け入れたなら今後も「まーええか」と何でも受け入れ、気付けば飼い馴らされた犬の仲間入り。それだけは避けよう。蛍光ピンクを笑顔で突き返して清々しくその場を去った。
そんな時、脳内BGMには永遠と小谷美紗子の「真(君の真未来に捧げるうた)」ってナンバーが溢れ続けていた。
そんな君が怒りました
社会と名誉と利益に対して
君は会社を辞めました
絆と人間と己の為に
君は会社を辞めました
仲間と真未来と己の為に
君は皆に身をもって
仕事が何かを示しました
レヴェルミュージック。愛して止まない魂の声。
現実問題として、その後半年間くらいは地獄を見た。収入は極端に減り、資金もない、俺ってひょっとして世に云うヒモ野郎なのかもってところまでいった。
「俺ってまさか、突拍子もない過ちを犯したのか?」とも思ったし、自殺?恥ずかしながらそんな文字さえ頭を過った。
そんな最中、ローリングストーンズが来日した。どうにか工面したマネーで東京ドームの最後列にて踊り回っていた。いつだって音楽って名の教科書があった。
そして今、振り返ってみて感じるのはあの時の判断に間違いはなかったって事だ。ピンチはいつも辛うじて突破して今がある。
面倒臭い事だって思うだろ?でもこの信念こそがロマンだと思っている。
ある時、誰かが突然、俺の事を何ちゃら人格障害者だと云った。聞いた事も見た事もない立派な病名らしかった。
俺はソレを律儀に調べてみた。読み進めながらまんまと飲み込まれてしまいそうになった、
「あーこれは当て嵌まるか。おーなるほど。いやーこれは違うで。で、コレは何?」
それ以上読むのは止めた。まんまと洗脳されてしまいそうだったから。
大概の病気はそんな事から始まると思っている。「やっぱりワタシには立派な病名があったんだわ」ってところから。知らん間に腑に落ちて気付けば処方されたクスリを飲む様になる。
医師は云うだろう、「そもそもの原因はストレスです!」
ストレスなんてタヌキにもナスビにだってあるだろう。
先日、ひょんな事から「鬱病躁病診断」ってヤツにトライしてみた。質問に対し「常に」「時々」「まったく」とかを選択していく仕組みだ。
その結果があまりに戯けていた。「戯けオリンピック」金メダリストの称号も夢じゃない。結果はこうだ、
「貴方は鬱病や躁病ではないでしょう。しかし、その可能性もあるかも知れません!」
なんじゃそりゃ×ジャスト28年分、2万人中2万291人が当て嵌まるってな仕組みだ。医師には病気じゃない連中まで病気にさせてしまう巧みな話術があるって訳だ。
その理論でいくと高校球児もダウンタウンもボブディランも立派な病気だ。ブコウスキーなんてもはや論外だ。自信を持てば病気、自信を失くせば病気。もう病気でいい。
ところで、この文明の利器がこれだけ発達した現代に於いて、いまだに電車に乗った際の最低限エチケットさえ守れない「降りる前に乗り込んでくる阿呆な連中」には怒りを禁じ得ない。
でも奴等に「君達、エチケットって御存知?」などといくら熱弁を振るったとて一ミリも理解などされず、「あー、コイツは病気だ」などと呆れられるだけなんだろう。
云って簡単に理解出来る人種なら、云われる前に行動するだろうから。
長くトゥーマッチな文章になってしまった。云いたい事はただ一つ、火は絶やすべからずだ。
最後に、俺を事ある毎に奮い立たせてくれるブコウスキーの名文句を一つ、
「俺はただ大缶のビール六本パックを次々と飲み干し床に入った。訳が分からなかった。精神分析医の診察を受けた方が良いかも知れない、とまで考えた。診察の様子がありありと浮かぶ様だった。だから俺は自分で分析し、診察代を節約した」。
最敬礼。
August 14, 2017
peace 170814
俺は今、通算三度目のESTA申請をやっとこさやり終えたところ。
一度目は2010年、二度目は近頃、パスポートの有効期限記憶間違いにより14ドルを無駄にした。
ソウルも台湾もその記憶間違いの有効期限のまま渡航した。記憶は間違ったままに完全に脳内にインプットされていた。
記憶を信じ過ぎて、パスポートを見直す事もなかった。自信すらあった。申請後、念の為にとパスポートを見直した時には唖然とし、どうしようもない怒りが込み上げてきた。無論、自分自身に。
米国での入力ミスは許されない。そう踏んで、再申請を出し追加の14ドルを支払った。
ところで、東京は8月に入ってから毎日雨を観測しているという。
実際空は曇り放題、今も多分、雨は降っているだろう。シャラクサ過ぎて外を見る気もしない。
これって相当くだらない事だなと思っている。
2、3年前の年末、さほど仲良しとはいえないが好きな奴が俺に云った、
「来年の目標をこの紙に書いて!」、
俺は思いつくままに「アメリカ再訪!」と書いた。
それから2、3年かかったが、遂にその時期が近付いてきた。
小学校の卒業アルバムに書かされた「将来の夢」の言葉が蘇ってくる、
「ヒットする様な歌手になりたい」。
俺は今、「ヒットする様な歌手になりたい」とは素直に云えないが、唄い続けたいとは思っている。太るだけ太ってロボットとなり、ただ死んでいくってのだけは真っ平御免だから。
昨年末、あの紙に書いた目標がいまだ成し遂げられていない事実に対しどうしようもない怒りが込み上げてきた。無論、自分自身に。
そして今年1月中には格安航空券を手配した。
頭を空っぽにして甲子園中継に全神経を注ぎ盛大に涙でも流したいが、「頭は渋滞で愛はリタイヤ、心はどこかで故障中」(ASKA) だ。
俺は今、入国審査を果敢に突破し、マンハッタンに辿り着く頃には太陽が燦々と輝いているってのを強く頭に思い描いているところ。
July 19, 2017
the AT's Be-Bop '17
一日の大半を猿小屋で過ごす。
随分と昔、以前の猿小屋によく来ていた女の子がほざいた言葉が今だって耳にこびりついている、
「アタシ、此処に一ヶ月監禁されたとしても退屈なんてしないわ!」
あのヤロー、結婚して子どもが出来たんだっけ?
時代は変わり続ける。
昼寝をするAM01:01、威勢良く目覚める04:03、それから爆音でジャズレコードを回す。誰にも邪魔などさせない貴重な時間。
北海道での出来事を細やかに書き綴りたいが、そんなコトに精を出してもどうにも伝わるワケがないってのはIQジャスト8.0のオレにだって分かる。
あの温度、喜び、奇跡は全て自らの中にある。オレはどこまで北海道を好きになるんだろう。好きにならせてくれて有難うと、オレはすすきのの路地裏辺りで断固叫びたい気分。
つい先日まで読み方さえ定かでなかった町に、今は早々に舞い戻りたくて仕方ない。
セブンデイズを終えて胸躍らせたままの勢いで東京に戻る早朝、華麗なまでに電車を乗り間違え、飛行機に間に合わず大損失をくらった。
誰のせいでもない、一人で動いている以上、責任は全て自らの中にある。明朗会計だ。
先日、新宿ライヴで会った今村竜也氏がこう呟いた、
「この御時世、乗り間違えるってのも逆に凄いよ」。
さて、ニッポンの路線図事情もまるで覚束ないIQジャスト8.0小僧このワタシ、なんと今はアメリカの路線図を脳内に叩き込むコトに精を出している。
メンフィス&ニューオリンズトリップから丸5年、ほぼ毎日の様にアメリカ再訪を願っていた。
いまだ足を踏み入れたコトのないイギリスにも思いは馳せたが、その前にもう一度、いや何度でもアメリカが必要だった。
思うに、ジャンキーがクスリを欲しがる様に、オレはアメリカ現地を欲していた。
ようやくその念願が叶う。
二ヶ月後、生きていればオレはヘイトアシュベリーにいるだろう。
「君も一緒なら良かったのに」などと、懲りもせず無駄にデカいあのモーテルのベッドの上で思考したりするんだろう。
そしてようやく、あの安らぎ感漂う「年末」ってヤツが今年も見えてきた。
2017、驚いたコトにまだ生きている。
とにかく笑えていれば良い、死ぬ時までは。
June 26, 2017
モダンソファに腰掛けて '17
掃除、洗濯、処分、売却、仲間の死、裏切り、信頼の放棄、破綻、無秩序、再生、生きていれば色々とある。
無意味な友達ならすぐ捨てる。必要とされなくなればオレだって捨てられる。そんな風に生きてきた。
「捨てる神あれば拾う神あり」だって?まったくもって諺とはイカしている。
絶望と希望の果てしないジャングルライフを突破しようとしている内に早くも2017の半分が過ぎて行く。
こんな町とはそろそろ別れを告げて、甲子園の近くにでも移転しようかと考えていた。理由ならただ一つ、近くに甲子園があるからに他ならない。
以前、9年4ヶ月も暮らした5畳ワンルームの小屋があった。誰かからもらったマットレスは湿気でヤラれ見るも無惨なズタボロ具合、オレはそれを見て見ぬ振りをしたままその上で眠り続けた。そして誰かからもらった炊飯器は一張羅である筈の服の真横に置かれていた。
オレはそれを解決する知恵も隙間もないほど、その小屋はモノで溢れ返っていた。
その期間で鍛えられた免疫力、精神力ならなかなかに貯蓄がある。貯蓄し過ぎて知らん間にポックリ、なんて事もあるのかも知れない。
とにかくそんな時、猿小屋レコーズと名付けた。周りからは「それ、ダサいで」となったが、オレは断固ソレで貫くんだと決めた。
そんな5畳ワンルームを遂に抜け出し、下北沢のど真ん中に躍り出た。移転作業はあまりにキツかった。大好きな筈のレコードが、何と大嫌いになってしまいそうだった。いつだってオレにはない何かを持っている誰かの力が必要だった。
そして甲子園の近くに行く前に、此処が東京で暮らす最後の場所なんだと覚悟は決めた。
気付けば下北沢という町だけで12年近くの時を過ごしている。今、17年くらい前までは憧れの様な類いを抱いていたこの町はいつの間にか、愛という憎悪で溢れまくっている。
オレの大好きな人間達の気が狂っていようが何かしらの障害者であろうが、心とポリシーを携えた人間である限り、オレは人間が大好きだ。
その考え方自体、人によっては何かしらの病気と捉えてしまうんだろう。精神科医の精神を鑑定してみろよ、きっと重症だ。
ところで、幸いな事にオレは病気でもましてクレイジーでもない。
計画は続行だ。此処が東京で暮らす最後の場所だ。
その為には湿気の対処法、鉄フライパンの正しい洗い方などから学ぶ必要があるんだろう。何しろ知らないコトが多過ぎる。
そんな瞬間、いつも頭に聴こえてくるナンバーがある、
「可能性という名の道がいくつも伸びてるせいで、散々悩みながら何処へでも行けるんだ」、
こちとら、バンプオブチキンの「ダイヤモンド」ってナンバーがどうにも大好きらしい。脳内にはいつだってジュークボックスが置いてある。
明日から始まる8ヶ月振りの北海道セブンデイズ、あの心ある気狂い達が叫んでいる、「待ってるぞー」。
人に待ってもらえる事ほど、幸せな事ってないんじゃないかな。
その前に都議会選挙の期日前投票には行っとこう。オレの真夜中PM15:00に商店街を自らの名前だけ連呼しながら目標も告げず意気揚々と闊歩しているモノホンの気狂いにだけはその清き一票は投じないつもりだ。
魂の解放区で会おう。
May 15, 2017
the AT's Cookin '17
思うに、料理本を見ながらそのまんまに一品拵えるってコトは、音楽で例えると単なるコピーに過ぎないんだな。
その通りにやってその通りに仕上がるだなんて大した芸当とは思えないな。所詮誰かがあみ出した方法論に過ぎんもんな。
そう考えると自らの店を開業して、やって来たお客さんに独自の料理を振舞いつつ、それだけではどうにも飽き足らず、あろうことかトークにまでスパイスを効かしているってんだからコック長ってのは果てしなく偉大なんだな。
自らの味覚だけを信じて醤油を足し、砂糖を引き、赤味噌を加え、なんてやっているコトこそ、音楽で例えるとオリジナリティに繋がるんだろうな。
ところで「冷蔵庫の余り物が腐ってしまう前に簡単に何か作るか!」ってな心意気は一つずつ着実にレパートリーへと繋がっていくもんだな。
コレは音楽で例えるならカバーなんだな。中途半端に余ったニラと卵に世界一愛しているウインナーを加えて「ニラ玉ウイン」なんてな。
ハンブルグ時代のビートルズが仰ってなかったっけ、
「オリジナルを演るのはカバーを千曲レパートリーに加えてからだ」みたいなコト。
包丁とトングと塩胡椒でも買ってやり直してみるかな、振り返るヒマもないってな心意気でな。
でも同時に思うんだな、油はじく前にギターはじけってな。
ようやく6月頭から旅が始まるな。この5ヶ月間、ほとんど思う様には進んでなかったんじゃないかな。
去年末にたかだか2週間のアメリカ再訪を決めたんだな。たかだか、されど死んでから後悔しない為にな。
来年の今頃は何処でどうしてるんだろうな。
でも同時に思うんだな、生の感情恐れるべからずってな。
May 03, 2017
the AT's '17.5.3
東京に出て来た当初、腹筋ばかりしていた。「唄が巧く歌えます様に」なんて願いを込めていた。
上京して二ヶ月後、Zepp Tokyoへライヴを観に出向き、一人ダイヴを繰り返していた。音楽しかないと思っていた。
当たりどころが悪く、ダイヴを繰り返す内、知らん間に肋骨が折れていた。折れているコトに気付いたのは、10日くらい先のコトだった。
その間も腹筋は繰り返していた。その意地が今もあるのなら今後も安泰だ。
ジャスト26年前の5月3日、車に派手に吹き飛ばされ意識不明の重体だった。オレは信号無視をした加害者だった。
ところがどっこいすっとこどっこい、オレは果敢にも回復し懲りもせずにまだ生きている。
人生のボーナストラック、今日はもう一つの誕生日。
近頃は持ち前のスナック感覚でも駆使して料理に精を出している。
豚汁を作った。生まれてこの方、初めてゴボウさえ包丁で切った。
ありとあらゆる食材を鍋にぶち込み、足して足して自らのさじ加減だけで辛うじて完成まで漕ぎ着けた。
結果、味は散らばり放題、まるで「ギター6本重ね、ついでにオーケストラ18人呼んで来ました!」みたいな散らばり具合だった。
引き算の法則、音楽と料理ってのはやはり瓜二つなんだな。経験しないと分からないコトが信じ難いほど沢山ある。
眠気を吹き飛ばし動き続ける為、カレーを作った。豚汁にて学んだ引き算で余計なコトをするのは止めた。
本年度のプライベートなテーマはキマリだ、「洗い物が怖くて料理が出来るか」だ、
オールオーケー、まるで武士道のソレみたいじゃないか。
いつか線路脇で野垂れ死ぬ時が来たとて、最終的な勝利が掴めればそれでいい。
近頃は腹筋ばかりしている。太るなんて真っ平御免の最高峰、唱え続けている。
身体と精神を鍛え直したなら、まだ行ける。
April 27, 2017
the AT's Scrap Note vol.2
電車内では背中を丸めた爺ちゃんが手摺に掴まりどうにか立っている。
辺りを見回し空席を探すも空きはない。
座席を確保している呑気な連中は電話機を眺めたり、目を閉じたりしている。
そんな時、オレに出来るコトはイヤホーンで耳を塞ぐだけでは飽き足らず、アイマスクの類いさえ探すってコトだ。
「君はいつも怒ってるね」だとか「アンタはどうして人を見下すコトしか出来ないの」だとか、よく云われる。
「そんなんじゃ長生き出来ないよ」と誰かが云う。しかし何も関係無いってフリをして穏やかに見過ごすコトも出来ず、気付いた時には哀しみと憎しみを背負っている。
オレは怒っているだとか見下しているだとかの前に、哀しみ嘆いているだけなんだけどな。
4月も終わろうかってのにまだ寒い。原因は夜しか出歩いてないって部分だろう。
ところで先日、心の中にビルを持っている偉人に電話をかけた。ほとんど無意識にプッシュボタンを押していた。
加川良の話がしたかったし、なにしろこちとらの勝手な都合でお話がしたかった。
電話は繋がらなかったが、何日後かに折り返しがあった。それだけで嬉しかった。
今、ガラにもなくカラオケにでも行きたい気分。
いい曲を信じ難いほど沢山知っているし、そんな時「こころのなかのビルのお話」でも唄えたら楽しくて気がフレてしまうかもよ。
April 26, 2017
the AT's Scrap Note '17
なんで基本的に目と鼻と口しかないのに人間の顔はこうも違うんだろう。
答えは明快だ。
誰かの陰口と噂話をテーマにしてしか笑いを取れない連中の笑い声が耳に余る、
「アイツって◯◯みたいだよな!」「あの子ってこうらしいよ!」
トーンボリュームのコントロール方法さえ弁えず下品な会話があちらこちらで鳴り響いている。
そんな時、オレに出来るコトはただ一つ、イヤホーンで耳を塞ぎラジオを聴くってコトだ。
そんな連中の面構えを今一度確認してみろよ、答えは明快だ。
捻じ曲がった思考回路はそのまんま面構えに表れるモンだと思う。
オレの好きな人達はもれなく、どんなに悪そうな格好や面構えをしていても、その中に隠しても隠してもバレてしまう優し気な表情が宿っている。
ソレをオレは「ダンディズムの塊」と呼んでいる。
それに気付くコトも出来ない連中は「近寄り難い」の一言でいとも簡単に片付けてしまうだろう。
数え切れん経験を経て、いつかはオレもそこに辿り着きたい。
April 25, 2017
the AT's Drugs Talk '17
茶番劇の永遠なる四番バッターこのワタシ、相も変わらず素っ頓狂な場外ホームランを打ちまくっている内に知らん間に4月は過ぎ去ろうとしている。
歯車は一つずつ狂いだし、ガタピシと音を立てた後、遂に外れた四輪タイヤはそれぞれが別方向に散らばっていく。
なにしろ歌どころじゃない、生きる事からやり直しさ、シオンがスピーカーを突き破って叫んでくる。オレはいつだって新しい詩を作りたいだけなんだけどな。
こちとら思うに、まずはダウンタウンがこの世に存在してなかったらとっくに気がフレてたんじゃないかな。
その昔、お母ちゃんが呟いた言葉が今だって耳から離れない、「なんで基本的に目と鼻と口しかないのに人間の顔はこうも違うんやろな?不思議やで、ほんまに」 。
気が狂ってるってのと正常ってのはほんの紙一重だ、そんなモンは猿でも知っている次第だ。
先日、「トレインスポッティング」の旧作と新作を立て続けに観た。
主役達の気持ちは分かるが、ドラッグをキメた時しか、酔っ払った時しか云いたいコトを云えない人間にはどうにもなりたくない。
望む望まざるに関わらず、気付けば観たいと思う映画のジャスト8.9割がドラッグ映画だ。ドラッグなど映画と本以外で観たコトもないのに。
去年12月、沖縄で共演した男が突然オレに聞いた、
「君はガンジャマンでしょ?」。
オレはその時ただ、ただこう思っただけだ、「そういう類いをガンジャマンって呼ぶのか?」。
オレにとってのドラッグとは?なんて考えてみる。手放したくないモノばかりだ。
なんで基本的に目と鼻と口しかないのに人間の顔はこうも違うんだろう。
精神科医の精神を鑑定してみたい、ソレってほんの紙一重なんじゃないかな。
今、寂れたボーリング場でストライクの数だけを無邪気に競い合いたい気分。
そんな時、すぐ近くに7インチ専用のジュークボックスなんてあれば嬉しくて気がフレてしまうかもよ。
April 06, 2017
the AT's Uncrowned King '17
そうです、それが運命でしょう
気にすることじゃありません
生まれて死ぬまでつきまとうのは
悩みというものだけなのですよ - 加川良 -
夕方に目覚めた瞬間、まず目に飛び込んできたのは加川良が亡くなったというニュースだった。
「ワタシに影響を与えてくださった男」ランキング紛れもないトップ5、病に死すってか。まるで笑えない。
去年2月、「ラブソング」という曲を初めてカバーした。場所は博多だった。
オレもそろそろ、この詩を心から理解して唄わせていただいても良いだろうなどと勝手に判断した。
北の果てから南の町へほっつき歩いて
なんと云われようとやめられないんだ
やめられないんだ
去年6月、下北沢で久方振りにライヴを観た。それは2016年度のマイベストアクトだった。
氏がその「ラブソング」を唄っている時、歌詞を思い出せない表情のままに間奏が長い事続いていた。
客席側から、その思い出せずにいるのであろう部分を唄い出したオレに氏が云った、「ありがとう」。
あれが最後になってしまった。腰を据えて話せる日が来ると勝手に判断していた。
奇しくも高田渡が死んだのと同じ4月に、69にして氏は死んでしまった。
おまわりさん、早く来て
悪い奴等をつかまえて
ロックンロールがやめられないんだ
悪い奴等をつかまえて
思うに、1970年代末までにほとんどの手法はやり尽くされた感がある。
後追い世代はそれ等を如何に巧みに現代に蘇らせるコトが出来るのか否かに過ぎない。
加川良同様、敬愛して止まない松本人志が語っていた言葉がいつだって耳から離れない、
「ガムがあって飴がある。飴の中からガムが出てくるという合わせ技は出来るが、単体のものは既に出尽くしている。それを分かった上で遅れて来た世代は新たなものを生み出していく必要がある。それが遅れて来た世代の宿命だ」。
芸事にもそれはそのまま当て嵌まる。
関係が崩れ、先駆者が死に、「私、妊娠したの」と久方振りに連絡を取った女が囁き、友人は両親を失い、行方不明のヤツは行方不明のままで、オレだけが何も変わらずに此処に居る様に思う。
正義が何処にあるのかも知らんままに。
先日、行方不明のままの友達にオレはメッセージを送った、「まずは生きといてくれ」。
返事はなくても別に構わない、いつかおどけて出てきてくれたならそれでいい。
後悔先に立たず、これも先駆者達が教えてくれた言葉だ。
久方振りにお母ちゃんに電話しようと思う。
February 10, 2017
the AT's Stepup '17
ブコウスキーがお茶目にホザく、「ステップアップしようとしてる男を責めないでくれよな」
そんな言葉がずっと脳内に焼き付いている。
世間の昼前AM11:37、暗闇でロウソクに火でも点けて、本来なら真夜中に観るべきジャズ映画「BIRD」を観賞、
オレより先の34歳で死んだチャーリーパーカーの人生にダブルサムズアップ、
永遠に理解されない人間性、バット、死んだら永遠に生きられるってな仕組み、
誰かと誰かと誰かが誇らし気に語り継いでくれるだろう、「こんな天才もいたんだぜ」、
チャーリーパーカー、そしてミンガリング・マイクとかな。
夜も昼もないままに籠って曲なんか作っていると気がフレた雰囲気にもなってくる、
ミンガリング・マイクの胸中もそんな感じだったんじゃないかなと勝手に思っている。
仕上げ方が幾通りも出来過ぎて、何が何だか分からなくなり結果、何時まで経っても仕上がらないってなコトが多々ある。
重要なのはどこで見切りをつけるかであり、ソレが定まらない限り一曲に一生を費やしてしまうなんてコトにもなりかねない。
自らが弾いたコードの押さえ方も分からなくなり、録音した自らの音でそのコードを探っている内に次の展開が生み出されたりする。
キリがないので散歩にでも出向けばロボットみたいな人間が目に余る、
ブコウスキーがお茶目にホザく、「すれ違う阿呆の数を数えてみた。50を超えたところでヤメた」
そんな言葉がずっと脳内に焼き付いている。
アンタにとって阿呆なのはオレで、オレにとって阿呆なのはアンタだ、
きっとお互い様なんだろう、どうでもいい。
6月以降のスケジュールが着実且つ確実に埋まり始めている、
向こう2年分のスケジュールが欲しい、その日を目指して死なないでいる為に。
'17.2.11(土)
【Laguna&ジェニーpresents EVIL vol.3】
東京 / 下北沢Laguna
Jenny & Akinori Taka
電氣唄雀
やーまん
木杉建太朗
フクシマ×カズマ(THE KICK BACKS)
DJ : Tatta
OPEN 18:00 START 18:30
¥2000_(D別)
January 31, 2017
the AT's Race '17
時間の感覚がまるで掴めない昨今、顔を洗うタイミングも歯を磨くタイミングもいつがベストなのかさえ分からない。
気が付けば沖縄以来一ヶ月以上、ステージに立ってない。
映画館とレコード屋、それからお菓子を買いに出向く時以外、ほとんどほっつかず猿小屋に籠っている。
今はそういう時期なんだろう、思いながら一月が過ぎて行く。
ようやく新しい詩が数曲見えてきた。自分なりに向き合っている。
いくらイカした映画を観ていても、レコードを漁っていても、「旨そうなお菓子はどれ?」とやっている時も頭から離れない。この時間が必要だ。
先日観た「バックコーラスの歌姫たち」は最高だった。
リサフィッシャーが大胆に笑う、
「自分を売り込むなんて、さもしい気がして私には出来ない」
最高だ。
ところで、アメリカ行き航空券を手配した。
いつかリョーストラマーから受け取った100ドルを遂に使う時がきた、
「アンタ、どうせまた行くでしょ?」
時期は9月、予想以上に長く掛かったが5年2ヶ月振りのアメリカチャレンジ、まだ死ぬワケにはいかない。
御多分に漏れずカネで買えないモノがほしい。
'17.2.4(土)
【BAR SOSANJI 4th ANNIVERSARY PARTY】
東京 / 下北沢BAR SOSANJI
OPEN&START 18:00
¥3000_(FreeDrink+記念T-シャツ)
※出番は22:45~
下北沢唯一の駆け込み寺、曽山寺4周年パーティが復帰戦。2017、右肩上がりで2月へ。
January 26, 2017
the AT's Column '17
レコード屋のボスがアルバイト姉ちゃんを怒鳴り散らしている。
「俺はブルースコーナーに連れて行けといったのに、コレがブルースか?!」などと吠えている。
姉ちゃんは不貞腐れた顔をして、ボスはそれで更に火が点き捲し立てている、
「何だよ、不貞腐れやがって。そんなんじゃ接客業に向かねーよ。失せろ、俺の視界から消えろ。何だよ、早く失せろよ!」
「何か云えよ。おい、何だよ。分からないなら分からないって云えよ。失せろよ」などと色気の欠片もない東京弁で息巻いている。
ボスは店長を呼び、引き続き接客業がどういうモノかってのを大そうに唱えている。
さて、完璧に間を見計らいその辺りで颯爽と登場するレコードを漁っていた堂々たる「客」このワタシ、
「ヘイ。そんな話をデカい声で客の前で怒鳴るアンタの了見はどんな次第で?」。
ボス。そんな時、アンタは返す言葉さえもっていない。
「ヘイ、何か云えよ」
返す言葉さえもってない人間は哀れだ。
誇らし気に気取るのは返す武器を持ってからだ。
オレは気分良くボビーウーマックの7inchを探したいだけの「客」だ、
「失せろ。オレの視界から消えろ。オレの鼓膜に貴様の怒鳴り声を入れるな。早よ失せろ!」ってか。
アンタの周りにもいるだろう、ボスでもないボスが。
全てのボスがボスとは限らない。
全てのポリスが正義とは限らない様に。
January 21, 2017
the AT's Noir '17
目が腫れている。不細工だ。眼がしょぼついている。原因なら不明だ。
ある時はPM18:06に目覚め、ある時はAM04:03から起きている。昼寝をした後、次に眠るのはAM09:15辺りが妥当だと思っている。
先日、起きてまもなく、ワインをしこたま呑んだ後、ウイスキーを勢いよく流し込んだ。
いかにクダラナイ連中が多くて、奴等は奴等で固まっているが故、一向にこちとらの意図は理解されず煙たがられるばかりだとかいう話題で今村竜也氏とスゥイングしていた。
野良猫が避ける様に通るんだけれど残念ながらオレはお前の味方だってのに。
調子よくやっていたその後、具合が一変しオレは地獄行き特級列車に乗り込んだかの如く吐きまくっていた。
ダラしない格好で助けを乞いながらこうも感じていた、「ひょっとしてクダラナイのはボクだけなのでしょうか」。
目が腫れている。七日七晩泣き続けているみたいだ。
チューニング乱れた気分のまま、馴染みのない街へデヴィッドボウイ展を見に行った。嗚呼、その会場内にいる時には具合の悪さなどナチュラルに吹き飛ぶってんだから我ながら驚異だ。
そしてオレは今こう思っている、そろそろビールが呑みたいな。
さて、話は信じ難いほどに変わるが、随分と長い間、500円玉は使うモノではないと思っていた。
ある時は500円ずつATMから引き出し、ある時はゲームセンターに侵入しユーホーキャッチャーに興味ありなポッピン野郎を演じつつコソコソと両替し、
会計の時も500円玉が返ってくる様に計算し、煙草を買う時も一箱ずつ買って常に500円玉をコレクションしていた。
稼いだ500円玉は全てボーリングピン型の貯金箱に入れられた。気付けばモノホンのボーリングピンより重たくなり、「コレってひょっとして2000枚オーバーなのでしょうか」などと一人嬉々していた。
ソレはある種の支えであり、誇りだった。オレは生粋の500円玉コレクターだった。
まだまだ中身を確認する気などなかったが、ふとした真夜中、何年か振りにちょっとだけ数えてみた。
さて、数え出したら気になってしょうがなくなり、同様にパンパンに詰まっていたワーゲンバス型の貯金箱に納まっていた500円玉さえも一心不乱に数えていた。
2000枚は夢のまた夢だったが、勢い止まらず、それからオレがしたコトといえばその500円玉を全てATMにぶち込み紙切れに換える作業だった。
あれだけ意識して500円玉に崩した山を全てぶち込み、紙切れに交換するその姿は我ながら見物だった。
オレがATMの防犯カメラ監査員トップなら「徹底的にあの髭をマークしろ」と喚いただろう。心底、オレは何をやっているんだろうと思った。キングオブオカマなのかと思った。
二日間かけて無我夢中でぶち込んだ。怪し気で、とんでもなく逆ワイルドな作業だった。そしてボーリングピンもワーゲンバスも小指一本で持てるほどに軽くなった。
また一から始めようと思う。
January 06, 2017
ごあいさつ '17
「明けましておめでとう、本年も宜しくどうぞ」ってな定型文は文字にするとヤスい、白々しい、
そういうのは自筆にするか、頭を下げて直接交わすってのが性に合う。
気付けば丸一週間ずっと熱があった。今はどうかは知ったコトではない。
といって、寝込むワケもなくほっつき歩いていた。
「ボクってひょっとして流行最先端の何ちゃらエンザだったのでしょうか?」などと遅ればせながら思い返しているところ。
御迷惑をもし掛けてしまった人がいるなら謝るべきだと思う。
「財と知恵と音楽の神様」の神社へ初詣でへと出向いた。
秘めている事柄、根こそぎ叶うとええね。
ところでライヴがないではないでどうにもペースが掴めない。
「この世で一番の楽しみは旅に出る事さ」と高田渡大先生も唄っていらっしゃるし、それは紛れもない事実なんだと思う。
先日、CDラジカセを手に入れた。
SONY製新品が6000円、時代は確実に変わったらしい。
コイツが最高だ。性に合う。
かれこれ17年振りに「my best casette」なんて銘打った60分テープでも拵えてやろうかってな気分にもなる。
リモコンも付いてないチャーミングなヤツ、だいたいリモコンなんて贅沢者が使うモンだ。
なんたってターンテーブルが好きな理由は全て手作業だからだ。
そんなチープ且つグレイツな11Wのスピーカーからは今、ザ・ピーズが聴こえている。
他人のロマンを喜べるほど余裕はないが、2017.6.9は断固武道館へゴーだ。
本年もやりたいコトをやって生き延びてやろうと思う。
December 31, 2016
the AT's Knockin On Monkey's Door '16
12月29日深夜、突然、生と死の選択を迫られている様な気分だった。全身の震えが止まらず参っていた。
申年の終わりにこれではまるでスタイリッシュ皆無、オカマの最先端、苦笑いで家路を急いでいた。
渋谷駅構内では家のない老婆が若い女を手招きしてお金をせびっていた。オレは電車に乗り遅れない様に家路を急いでいた。
そう、オレは家に続く路を知っていた。その分、幸せだった。あの老婆は家路もなく全身の震えも止まらず参っているのかも知れないと思ってもオレには成す術もなかった。
39.6℃の数字が弾き出され、喋り続けながら眠った。喋り続けてないと根こそぎ持っていかれそうだった。
ポッピンガールがセッド、
「アンタ、ブーツのメンテナンスばっかしてないで身体のメンテナンスしなさいよ」
その言葉を2016受け取った言葉大賞にするのはどうだろう。
しかし次の日、オレはトラベラーズファクトリーへ向かい、それからレコード屋へ向かった。一年の終わりに寝込むだなんて愚の骨頂だと云い聞かせていた。
呆れた人達はオレを白い目で見ていた。オレは不届き者なんだろうと存分に悟りながら大人しく大人しくなんて出来た例がなかった。
36の誕生日ワンマンショーを経てその足で沖縄へ飛んだ。
ソープランドのど真ん中にある安宿にてどうしてもジャズが聴きたくなったが、レコードプレーヤーは完備されてない為、ユーチューブなる文明の利器を駆使してヤスい音でチャールス・ミンガスを聴き、それから毎日ライヴに向かった。
今帰仁という、今年頭まで読み方さえ知らんかった村にもオレの様なジャリズラーを待ってくれているマスターがおり、那覇のバーくらげマスターみづきと三人で朝まで騒いだ。
沖縄から舞い戻ればその足でラプソディへ出掛け、DJでASKAなどを勝手に回した。
どうにも音楽が最重要で、ソレによって仲間が増え、ソレによって救われている。ソレがないととっくにポックリかも知れない。
今年のライヴはどうやらジャスト80本、三桁行くと思ったが数えてみたらまだだった。
申年を強く意識して一年間を駆け抜けてきた。
年明け1月はライヴがない。いい曲を増やしてまた旅に出たいと思っている。
そんなワケで驚異の好きな言葉ランキング21年連続首位は「よいお年を」、
こんな便利な言葉はない、誰もが平和を願っている限りは。
家路のない人達が少しでも寒さの凌げる場所で年を越せるコトを祈るばかり。
申年と、新たに出会えた人達に最敬礼、
そしてオレは今日もレコード屋へ向かうってワケだ。
脱帽。
December 12, 2016
the AT's 35 years
根こそぎ魂吸い取られている内に、気付けば12月12日になっていた。
ここ何日か、ただひたすらに夜が明けるのを待っていた。
神経が確実に蝕まれていくのが手に取る様に分かった。
画一化、組織化、聞きたくもない与太話、永遠に用はない。
朝が来ればジャズを聴き、ギターを弾けば四弦が切れ、それを終わりの合図として昼には眠った。
目が覚めた時は暗闇だった。
そして朝が来るのをただ待ち続けていた。
それで今、また朝が来た。少しだけ晴れやかな朝が。
眠るのはヤメて、映画館だとかレコード屋だとかに出向き、吸い取られた魂を回収する。
奪われたモノは奪い返すのみ、オータムストーンも唄っている。
ここ何日かで決めたコトがある。
2017はアメリカに行く。生粋のスナック感覚で。
35で死ぬと云われていたオレが、もうすぐ36になるらしい。
目的と目標がないとどうにも生きた心地がしない。
明日はバックページだ、
ソニーロリンズがサックスを抱く度、口笛吹けないオレを思い出せ。
脱帽。
December 07, 2016
師走ジャズ ’16
探究心の海に溺れてしまっている内に師匠も走る12月の到来だ。
35の終わりを目前に控えても知りたいコト塵の如く、
探究心の沼に完全に足を取られる前に自らの問題も山の如し、
完璧なるスタイリッシュバランスを探し求めてオレは36へと向かうだろう。
関西から戻った直後、北海道からやって来た愛すべき奴等と下北沢を練り歩き、猿小屋では口が乾く隙も無く喋り合いながらレコードを裏返し続けていた。
ASKAが逮捕された直後、突然にも上昇する体温は38.8℃、
キミが想うよりもボクはASKAが好き (LOVESONG) 。
ところでオレがもしも一端のディスクジョッキーなら、自主規制って看板にはベロでも出してASKAを乱発するね、
「次のナンバーはASKAで"共謀者" "君が愛を語れ" 、二曲続けてキメていただきましょう!」。
寝込むだなんてオカマなのよね?などと呪文の様に唱え名古屋からやって来た精鋭達に会いに出向くも足取りおぼつかず醜態晒す前にと無念極まる早々退散、
バット、気を取り直し次の日にはジャズレコードを求めて新宿を彷徨い、夜には再チャレンジ、名古屋の稲垣俊夫に我が回復力を見せつけたその直後、ジャスト二年半振りに今村竜也が猿小屋へとやって来た、
「新しい猿小屋はニュールートスゥイートホーム沿いだと聞いておりますが?」。
あーだこーだと喋り続け二年半の空白を僅か二分で埋め、去年から開けてなかった赤ワインの封を切るその瞬間も、16歳時分から酷使しているボロでイカすスピーカーからはジャズが聴こえていた。
さてそんな個人的大宇宙話はともかく、「12.13」は恒例になりつつあるバースディワンマンショーなのであります。
京都に4年、広島に16年、そしてなんと今年の「12.13」で東京16年、
オレ、どうやら知らん間にあの広島時代よりも東京生活の方が長くなるらしい。
いまだに電車の乗り継ぎ方さえ定かでないこちとらまもなく36、そんな部分には探究心の欠片もないってんだから断固どうでもええね。
珈琲&シガレッツ&ヘッドフォンでモダンジャズに浸かっていたらどうにもアタマが冴えて興奮してしょうがない。
ASKA逮捕につき、改めて覚醒剤について調べてみたりもしたけれど、あんなブツは強固どうでもええね。
ジャズとカフェインでキメとけよ。安く済むで。
脱帽。
September 21, 2016
the AT's Don't Like '16
ファッション感覚で綴られる絆
精神的オカマ
二番煎じ
上辺
片手間に話している雰囲気
太っている事を気にも留めず座席を独占しているウマヅラ
エルヴィス登場に理解が出来なかった年寄り
出身地で枠に収める方法論
血液型で片付ける議論
雨
ジェットコースター
畳んだ傘を後ろの人に突き刺さる様な持ち方をして歩く奴
ながら歩きをしていた馬鹿が顔を上げた時に見せる驚いた表情
胸中を察せない教養のなさ
生命を勢いで手放す野郎達
2020年東京オリンピック
総称してモラル、
September 19, 2016
the AT's Like '16
トランプの柄
ロウソクの火
サイコロ
ズタボロ看板
航空券
September 16, 2016
the AT's '16 Comeback Special
頭は渋滞で愛はリタイヤ、心はどこかで故障中 -ASKA-
最高だ、いつだってカムバックしていただいて構わない。
目の前には未読のノワール小説が山積みになっている。
誰かの物語に入り込む前にまず、自らの物語は一体どうなんだといった塩梅。
すなわち、「カープの優勝についてどう思う?」などと問われたとて返せる言葉はそんなにない、
オレは誰よりもまず、自らに問い掛けたいファッキンボーイ。
チラツく前髪に発狂するジャスト5秒前、久方振りにバッサリと髪の毛を切り捨てた。
思いの外、さっぱり爽やか小僧と捉えられ困惑したのも束の間、こちとら中身は相も変わらずのあん畜生、
長ければ短くとヌカし、短ければ長くと願い、寒ければ暑くと祈り、暑ければ涼しくとホザく、
どいつもこいつも狂乱我侭野郎、バット、そこに優しさがあるかないかが明暗を分けるってな有り様。
先日、エルヴィスコステロのライヴショーを観た。
奴さん62歳、衰えるどころか進化し続け、堂々と歓声を求め、ヒケラカす自信があるからこそ出来るあの佇まい、
あんな小粋なパフォーマンスを観せられたらオレみたいなモンが今死ぬだなんてあまりにオカマだろう。
さて、ウィリアムバロウズが電話越しに一人淡々と喋っているレコードを回しながらオレは適当に相槌を打っている、
「えっ?うん、うん。あーそう、ほんまか?うん、はーそう思う?おー、また・・・」、
まるで会話が成立しているかの様に聞こえてくるから不思議だ。
そう、横須賀ツーデイズに出向いた。
横須賀には出向く度に新たな発見がある。
ヨコスカ、響きだけでイカす街、行けば響きだけじゃないってコトに気付ける街。
舞い戻りたい場所が一つ二つと増えていき、会いたい人が増えていく、
やりたいコトが多過ぎる。
そして次はコレだ。
渡辺雅弘。その昔、オレの穴の開いたブーツを磨き、自転車で美術館を巡り、区民プールで一緒に泳いだりしていた男と何年か振りに共演する。
やりたいコトをやれよ。
September 04, 2016
the AT's Thinkin '16
電車内に乗り込んで来たヤカマシき男女七人、
暫くはスマートの欠片も無い電話機を駆使し、ボリュームコントロールにさえ欠けたトーク展開、
ところがその内の一人が突然会話に加わるのを止め、お茶目なバッグから取り出した文庫本を開き一人読書に耽り出す瞬間、
そんな光景に強固惹かれるコトってあるだろう?
誰の許可も無く勝手に訪れやがる9月、
道端では生命を全うした蝉があちらこちらに転がっている。
掴んで木とか土の辺りに逃がしてやろう、ヤツにはヤツの物語があったんだと察する限りは。
思ったコトを口にすれば、自分の非を棚に上げたまま逃げて行く奴等がいる。
無闇に追ったりはしない、ただただ悔しさを抱えて哀しむだけだ。
文句も云えんヤツのコトを友達だなんて呼べるか?オレは友達を選びたい。
「僕が僕であるために」などと何もやってない人間が一丁前に願う前にするべきコトはただ一つ、
秩序とモラルとデリカシー、総称してエチケットって言葉の意味くらいは知っておくコトだろう。
「僕が僕であるために勝ち続けなきゃならない」ってアレが未だに響く理由はそこにある。
近頃は昔書いた文章とか詩などの類いをよく読み返し、こちとら何にも変わってないコトに自らが驚いたりしている。
本を書くコトだけに時間を費やしてみたい。15年前から思っている。
そういえば何年も前、岡本太郎の「今日の芸術」って文庫本をお腹のベルトに挟んで隠し持ち歩いていた。
それを見たファニーガールがセッド、「ナニ?アンタ撃たれる予定でもあるワケ?」、
そういうコトじゃないんだな、生きる道は自らでキメるってのが第一のポリシーであるべきだろう。
出来れば毎日文章は書き留めておきたい。
それ等は死んだら全て、遺書且つスローガンの様にも読めるだろう。
それをオレがいつか死んで誰かが読み返す時、「あの髭小僧、ところで一体何だったの?」などと笑ってくれればそれでいい。
無論、死ぬ予定はまるで無い。こんなコトを事前にほざいてるヤツこそ長生きするっていうし。
もうすぐあの半端なまま勝手に死にやがったアイツの命日が来る。
所謂「社会」とかって呼ばれる世界の仕組みにはてんで縁がないが、大切な人間と大切な時間を積み重ね続けられればそれだけで生命を全うする価値はある。
知らん間に面倒極まる話になってしまったかも知れんが生きれるだけ生きてやれれば本望。
August 10, 2016
the AT's Summer '16
御多分に漏れず、猿小屋では甲子園中継が放送中だ。
グラウンドに立つ孫を見つめる爺ちゃんの眼差し、その眼差しを見つめるだけでオレは号泣が可能な男だ。
振り返る隙もなく日々が進んでいる。
真っ昼間に街を徘徊するコトが極端に減った今日この頃、イマイチ夏さえも感じられないかに思えたがしかし今は安心だ、
甲子園の絶叫アナウンサーが確実に夏を教えてくれる。
台北は天気予報を余裕で覆す快晴、雨って概念さえ持ち合わせてないんじゃないかって程に暑かった。
風来坊のフランス人とハッタリ英語で意思を疎通させ、台北人の二の腕にはジャパニーズ漢字で刺青が入っていた、
ヤツは屈強な二の腕を誇らし気に指差した、
身体に刻まれた文字は「一生懸命」だった。
台北初日、DJパーティに潜り込み、5分だけ時間をもらいギターを抱えて飛び込んだ。
「アイムジャパニーズ!」だとかシャウトして「上を向いて歩こう」を唄った。
その姿を見てヤツが刺青を指差したのだとしたら、心意気は簡単に国境など越えられるって証だろう。
この飛行機がもしも墜落するなら、最後に残す走り書きはどんな言葉になるだろうとか、そんなコトばかり考えている。
先日、プロテストガールがセッド、「ところでアンタ、あと一年間生きれる?というか、生きる気あるの?」、
オールオーケー、このテンポで死ぬまで生きよう。
胸躍る瞬間とファッキン極まる瞬間が見事に共存している。
好きなヤツが好きで、嫌いなヤツが嫌いだ。何時だってただソレだけだ。
4日の鈴木羊フェスティバルでのライヴ&DJ、6日の下北沢ラグーナ8周年アニバーサリーは心底嬉しかった。
どうにもこうにも音楽が好きなんだと奮い立った。
さて、次は一週間後に迫った関西5デイズ、ソレが終わるまで生きていられるかどうかなんて一体誰に分かるというんだといった塩梅。
乗り込もう、無論、甲子園のグラウンドに立つ胸中で。
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July 16, 2016
the AT's Slim '16
自らの口癖くらい、オレでもちゃんと分かっている。
「一言で片付けると」、「ピシャリ云わせてもらうと」、コレだ。
マワリクドいのは嫌いだ。
ハッタリ詩人がモノホン詩人を気取り過ぎて、結局何一つ伝わってこないってのは嫌いだ。
大して仲良くもない男が突然聞いた、
「アンタ、健康診断とか行ったりしました?」
間髪入れずアンサー、
「は?行かんな」
男が笑った、
「ですよね!そんなの行ったらイメージが崩れるだけです」
オレは答えた、
「どうせ野垂れ死にってイメージやろ?」。
お母ちゃんが聞いたら呆れてモノも云えませんってな話だが、オレは「大して仲良くもない」その男がちょっと好きになった。
なんでもかんでもイメージだ。
オレは逆手に取り男に絵文字を送る、
男が嘆く、
「お願いだからヤメて下さい」
女ならその「イメージ」の違いに悩まされるかも知れない。
バット、イメージなどどうだっていい。
好きなモノが好きで嫌いなモノが嫌いだ。
あぁ、昨日はお母ちゃんの誕生日だったな。
笑う必要がない場面では一切笑うな、オレは唱え続けたい。
会う人、会う人に88.8%の高確率にて問われる、
「また痩せた?」
モノゴトを必死で思考しているヤツは呑気に太っているヒマなど無いんだな。
ここ二ヶ月強、旅には出ず、東京って街で色んな町の人間に会った。
名古屋の稲垣俊夫、札幌の仲井友菜、岐阜のゴトウケンジ、
逆に付き合わせ過ぎたきらいもあるが、どこをかいつまんでも美しい夜だった。
オレは思ったね、好きなモノは好きなままで死なせて下さい。
先日、久方振りに勝手にしやがれのライヴに出向いた。
アンコール、ダルな身体の重みはとっくに彼方へすっ飛び、気付けば横に居た相棒に叫んでいた、
「おい、肩車してくれ!」
そして誰よりも高い場所から両腕を突き上げて騒いでいた。
クスリなど要らんね、クールな音楽が胸躍らせてくれる限りは。
さて、近頃は20日からの台湾台北行きの準備だ。
最低でも一年に一度は海外へ出向きたい。
今回は総勢7名、こちとらやるコトをやって御多分に漏れず眠る隙も無く踊るだろう。
そして更に痩せるならそれもまた本望。
敬具。
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June 29, 2016
ワンダフルピースタイム '16
世界が平和になるのを待ってる
何時まで経っても訪れそうにない
届く筈のない手紙を待ってる様
二匹の鳩を心では飼ってて
こいつら素直に愛し合ってて
設定恋人に、思うのは勝手
餌はオレの夢、平和を願ってる
世界が平和になるのを待つだけ
二匹の友達達も願ってる
もしも争いが...
あくまでも仮定、平和はヤツの夢
ピースタイムラヴァーデイズ
世界が平和になるのを待ってる
飛び立つ準備は出来てる、鳩が云う
世界は平和になると思ってる
夢が夢ではなくなるの待ってる
「さよならは辛いが、夢だけ喰って飛び立つコトにする。
また会える頃には世界は平和になると思ってる」
オレはこいつらの帰りを待ってる
また会える日までに、二匹の鳩に名前を付けてやる
確か2002年、こんな詩を書いた。メロディは今も脳内に焼き付いている。
キーはG、スリーコード、風呂無し四畳半で書いた詩。
知らん間に歳は重ねても変わらんコトがある、
大好きなヤツが大好きで、大嫌いなヤツが大嫌いだ。
選挙には行こうと思う。選ぶ権利がオレみたいなモンにもある。
駆け抜けた2016年6月、オレはまだ、どうにかダメにならずにいる。
大好きなヤツにだけ会いたい。
June 11, 2016
the AT's Afternoon '16
PM23:00の朝御飯、外では酔っ払った奴等が大そう陽気にはしゃいでいる。
「君等、朝っぱらからやかましい!」などとやったりはしない、
だからオレがAM10:30からヘベレケだったとしても「貴様、朝っぱらから何を呑んでる?」などと云わないでほしい、
時間軸ってのはそれぞれで、人間は様々だ。
久しく太陽を拝んでいない感漂う今日この頃、
AM01:00にやっているレコード屋はなければ、24時間営業の古着屋もない、
いつも何かが物足りない、
シャンプーさえもインターネット注文、
オレがウロツく明け方にはやる気のないコンビニエンス店員が大抵ただただ突っ立っているだけだ。
14日のCCOへ向けて、今は数多くのカバー曲に取り組んでいる。
最高な夜の為に必要なコトはまず一つ、準備だ。ただただ突っ立っているだけでは何にも得られない。
さて、明日は「真っ昼間」からまだ見ぬ宇都宮タウンへ。
初の宇都宮に、誇り高く存在する喫茶「コーヒールンバ」へ。
武藤昭平大兄貴と車に乗り込み一目散、
いまだ免許は持ってないけどギターならまだある。
「TWO POOS」、二つの戯言って意味だって。ニクい!×291。
明日はポマードも溶ける快晴、太陽も拝めるだろう。
プリーズ、何かしらの手段を用いてどうか遊びに来て下さい。
場所はコーヒールンバ!何度でも叫びたくなる名前だ。
'16.6.11(土)
【武藤昭平×高哲典 ~TWO POOS~】
栃木 / 宇都宮コーヒールンバ
出演:武藤昭平 / 高哲典-Akinori Taka-
OPEN17:30 START 18:00
前売:¥3000_(+1d) 当日:¥3500_(+1d)
'16.6.14(火)
【BAR?CCO 9th Anniversary presents ~Majix Night!~】
東京 / 下北沢BAR?CCO
出演:Reina Kitada / Watson Parker 2strokes / 高哲典-Akinori Taka-
★スペシャルゲスト:三宅伸治
OPEN19:00 START 20:00
前売:¥2000_(+2d) 当日:¥2500_(+2d)
http://www.cotoc.co.jp/toppage.html
June 06, 2016
the AT's Dance '16
「大切なコトの8割は酒場で決まる」とはこちとらお馴染みのスローガンだ。
遥か昔、ブラック珈琲は敵だった。
「こんなモン飲めるか」と思っていた。
そこそこ昔、アルコールは敵だった。
「酒は要らん」、こう息巻くコトこそがクールの最先端だと思っていた。
革ジャンを着ず、酒、煙草を除外し、ステップを踏むコトこそがヒップだと思っていた。
横須賀で20年暮らした男が長野に行くという。
「次は長野で会おう!」とこちとらが叫ぶ。
もはや場所など何処でもいい、
精通している限りは。
長野には行ったコトがない。
いや、さぞかし昔の2月の修学旅行、オレは確かに長野に居た。
バスに備え付けられたカラオケマシンで浜田省吾の「もう一つの土曜日」を熱唱した。
周りはワケが分からずにいたが野球部の輩が云った一言が嬉しかった、
「受け取るわ、その指輪」。
それよりも残っている思い出はスキー講師がオレ達の滑れなさ具合に呆れていたコトと、
ヤケに冷えたお腹を抱えてケチなトイレットに駆け込みながら叫んでいたコトだ、
「こんなところ、金輪際来るか!」。
それがいまや左手に煙草、右手にハイボールなどを携えながらこちとらが叫ぶ、
「次は長野で会おう!」。
人はどうやら変わるらしい。
なりたくない人間にはなりたくない。
頼ってばかりで、自らでは何も出来ない人間にはなりたくない。
怒鳴り散らされて、怒鳴り返すだけのショウモナさ満点の喧嘩などしたくもない。
気付けばこの何年かだけでも何人もの人間が去って行った。
そして同時に何人もの人間と巧く付き合える様になった。
楽しいコトだけ考えていたい。
とにかく、9月にはエルヴィスコステロがやって来る。
いつかただで酒を呑ませてくれたアイツにチケットを贈りたい。
受け取ってばかりで、何も返せない人間にはなりたくない。
すなわち、ツマラナイ大人にはなりたくない。
先日のトミーブギー、ブラックミウラストーンとのライヴは歓喜だった。
いい写真をありがとう。
何一つ、わだかまりない関係ってのが理想だ。
May 22, 2016
the AT's Time '16
スマートホンという名の、スマートとはてんで無縁の機器を睨みながら下を向いて歩いている連中とよくぶつかりそうになる。
ソレを避けるのは何時だってこちとら側だが、残念ながら連中には避けてもらっているという意識すらない。
「ヘイ!ファー!何処見てウォーキン?」などとやったりはしない。相手をするのが億劫で仕方無いからに他ならない。
ところで先日、昭和初期のマッチのラベルがところ狭しと印刷された文庫サイズの写真集を睨みながら下を向いて歩いていた。
バット、オレはぶつからない。意識しているから。約束してもいい。
そんな時、「おー!」と突然、男が話し掛けてきた。マッチラベルから男に視線を移した。
「よー分かったな!」、路上で立ち話をした後、オレは行きつけのバー「RHAPSODY」へと消えた。
昨夜、「西成の神様」が高円寺に降臨したってんで、会いに行った。
大阪で再会してからたかだか20日も経っていない。
高円寺のバーはまるで西成だった。神様がそうさせたのだ。
「神様」と名乗るのも満更ではない、実際、神様ってこういう男なのかも、などと思わせるその人間力と優しさがかっこいい。
4月末から5月頭の旅を終えたら少し落ち着くかもなどと淡く期待していたが、「少し落ち着いて」みたらどうにも座り心地が悪い。
落ち着いて堪るかこのコンコンチキ、といった塩梅だ。
大阪で会ったり名古屋で会ったり札幌で会った人達と東京で再会する、そんなコトが暫く続きそうだ。
要するに場所なんて大して重要じゃない、
条件はまず、生きているコトだ。
近頃はこちらの事項で頭がいっぱい、
トミーブギー from 大阪、心ある野次であの空間を埋め尽くしたい次第。
'16.5.28(土)
【OPENING ANNIVERSARY ~RHAPSODY SPECIAL!】
東京 / 下北沢RHAPSODY
w / トミーブギー(from 大阪)
OPEN 19:00 START 19:30
¥2000_ +¥1000円分drink券(スナック付)
http://rhapsody.tokyo/schedules/%E3%80%8Copening-anniversary%E3%80%9Crhapsody-special%EF%BC%81-%E3%80%8D-5/
「RHAPSODY」オープンに寄せたコメントを書かせていただきました。よし、ラプソディへ行こう。
April 12, 2016
the AT's Policy '16
こんなコトは出来るモンなら書きたくもないが、などと一丁前に前置きでもして書いてみよう。
ライヴ中、全神経を集中させながら高らかに唄っている時、目の前で背を向けられて誰かと誰かと誰かがまるで関係のない話で盛り上がっていたとする。
まるでオレ自身、からかわれているだけかの様な、存在していないかの様な、迷い込んだ宇宙人であるかの様な、そんな場面に出くわすコトがあったとする。
オマケに人の胸中悟る能力皆無の酔いどれがデリカシーの欠片も無く邪魔をしてきたとする。
その光景に愕然とし、目に焼き付けたくもなく、見たくもないが故に目を閉じる。
目は閉じてもオレ自身の唄い声同様、その会話は嫌でも我が両耳にも入ってくる。
そして目を開いたオレに出来る唯一のコトといえばその背中に向け眉間に皺でも寄せながら唄うコトだけだ。
人を不愉快にさせるのが得意な人達、いや、不愉快にさせているコトにすら気付かない人達、
そのリッスンIQの低さに目が眩み怒りよりも哀しみで震えが止まらない、なんてコトがたまにある。
「客のせいにするな!」
人前で何かを演ろうとした試しもない人達がいう。
聴こうとする姿勢、耳さえ持ち合わせてない人達にへつらいながらすり寄るだなんてやはりどうやらなんとオレには出来ない。
巧みに交わしながらどうにか切り抜ける演者がいる。かっこいい、素直に思う。尊敬するがオレには出来ない。巧いなと思うがオレには出来ない。
怒りよりも哀しみに震えながらも巧みに交わして唄っている演者の胸中を察するコトくらいオレにも出来る。
「お前は人前に立つ資格がない」、
そんな人達のみを相手にする仕事ならとっくの昔に足を洗っている。
幸いにもそうじゃないコトがそれ以上にある。あってくれるのでどうにか救われながら現在に至る。
唄って稼ぎたいし、唄うコトで稼がせてもらってもいるが、誤解を恐れずに書けば興味もない人達にCDは売りたくないと思う。
カネを持っているってだけでは売りたくないと思う。まず、何かしらに響いてないとたとえ売れたとてあまり意味がない。
「CDありますよ!どうですか?」だなんて能天気にホザくコトもオレみたいなモンには出来ないが、そんな人達を否定したりはしない。
皆、神経擦り減らしながらやっている。
よって、一枚10何円かのCDRを1500円以上で売ったりはしない。商売っ気が足りないと云えるのかも知れない。
投げ銭を無理強いするのもオレの中では御法度だ。あくまでオレの中では。
ソレを自然とやれる人達は偉いと思う。
バット、オレがただの客ならその演者が粋であればあるほど無意識の内に札をギターヘッドの弦と弦の間に捩じ込み、歓声を上げる。
ソレが音楽の自由さだと思う。
唄って稼ぎたいが、ただ儲かれば良いって話じゃない。ソレとコレとではてんで話が違う。オレは。
無理強いされたとて響いてない音楽、人間には何もアクションしたくない。ただ、響いてないとてオレには邪魔をする権利も否定する権利もない。
オレは、オレは、オレなら、オレなら。そんなコトばかり考えてしまう。
以前、愛して止まない松本人志氏がラジオで語っていた言葉がヤケに残っている、
「ローリングストーンズのライヴに連れて行かれたコトがあるが正直何が良いのかさっぱり理解出来んかった」、
「ビートルズ?オレにはまったくない」
ソレは率直な意見だ。
「この素晴らしさが解らんのかお前は?」などと問い詰めて上からモノをいうショウモナイ連中を数え切れん程に見て来たが、そんな無理強いには何の意味もない。
好みとは自由だ。スタイルとは自由だ。誰かのゴミは誰かにとって宝物だ。何かを否定する権利など誰にもない。
要するにオレが書き残しておきたいのは聴いている人達もいる中で、邪魔をする様な真似だけはしてくれるなってコトだ。
どうかその与太話は外でしてくれ。オレの詩を聴け、気持ち良く唄わせてくれなどと偉そうにヌカす気など毛頭ない。どうぞ外でしてくれればお互い片付く話だ。
お願いだ、もう少し穏やかに人の気持ちを悟ってくれ。
オレはパーティバンドじゃない。詩を伝えたいと思って今日まで生きてきた。
「お客様は神様だ」なんてやはりどうやらなんとオレには到底思えない。心が狭いのかも知れない。
バット、オレが店のマスターならそんな客には一旦出て行ってもらう。ソレだけは云える。
オレは、オレは、オレなら、オレなら。そんなコトばかり考えてしまう。
そんなとても煮え切らん胸中を抱え込みながら、文字通りの駆け込み寺「下北沢SOSANJI」へと駆け込んだ。
前々から書いているが上辺だけの友達など要らないと思っている。
何を話すでもなく、ただ落ち着きを取り戻したい一心にてキャプテンモルガンを一杯だけ流し込む。
マスター、アンタのコトは友達と呼ばせてほしい。
但し、オレが何かクダラナイコトをやらかしてしまったなら直ちに友達をヤメてくれて構わない。こんなオレでもそれくらいの覚悟はある。
先日、もうすぐ猿小屋の目前にオープンする、首謀者がオーナーの「下北沢RHAPSODY」の完成前の内装中の現場を見学した。
まるで自分の店が出来るかの如く嬉しかった。猿小屋の窓からもそのバーの灯りが見える。
スタイルを変えるくらいなら音楽を止める。よって、意味不明なユニフォームを着せられてしまうくらいならキッパリと辞める。
こんなコトを書き綴ってしまうと今後、更にやりにくくなるコトがあるのかも知れない。
バット、こんなシンプル極まる話は他にないとオレなんかは思っている。人に迷惑は掛けるな。ただ、ソレだけの話だ。レヴェルが低過ぎる。
改めて書き残しておこうと思った。
明日から北海道へ行く。自由と迷惑をはき違えてない限りは何でもいい。
最後に愛して止まない胸に響くブコウスキーの一言、
「紳士じゃなくとも、ゲスにはなるな」、
楽しもうぜ、ジャングルライフ。
April 01, 2016
the AT's Twist '16
定型文そのまま脳に貼り付けてそのまま口から吐き出してますってな頓智皆無D級トークが両耳に入り込み過ぎてヤケに気味悪い今日この頃、
聞かれてもないコトをペラスカと語りたがる輩、それをマンザラでもなく聞く連中、
そのマニュアル光景があまりにヤス過ぎてこちとら一人黙りこくり愕然としている、無論、しょうもなさ過ぎて。
一ヶ月が一つのデカい塊であるかの如く走り去り気付けば4月、
広島ツーデイズ、嬉しかった。
古い仲間が暮らしている町。
青森スリーデイズ、楽しかった。
青森、貸し切り状態の温泉で優雅な素振りで泳いでいたら、横で「津軽海峡冬景色」を口ずさんでいたブラックミウラストーンがオレに聞いた、
「それは何の真似ですか?」
こちとら0.8秒のワールドタイムにて即座のアンサー、
「アザラシに決まっとるがな」
その瞬間、あの黙っている時のオレとはまるで別人だ。
オレから伝えたいコトは「植草甚一大先生から学べ」、
誰かがオレに伝えたいであろうコトは「三代目何ちゃらブラザーから盗め」、
争いは避けれない、色んなヤツが居るし。
青森のスナックに連れて行ってもらい、カラオケを唄わされるコトになった。
「トラベリンバス」を選曲し「ルイジアナー!メンフィース!」などと叫びながら青森のスナックにてメンフィスを思っている、
旅とは焼き付いた景色だ。
センバツ高校野球決勝は血沸き肉躍る延長サヨナラゲームだったらしい。なんとまるで見るコトもなくもう4月だ。
さて、明日からの横須賀ツーデイズを皮切りに4月はとんでもないビッグタイムが目白押し、
笑って死ぬのか従って労って無難に愛されて終わるのか、どっちがいいと思う?
キツい旅だぜニューオリンズ。
バット、ソレが好きなんだな。
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March 07, 2016
the AT's Cinema '16
イカす映画を観た後は頗る気分がA。
可能なら毎日一本、それでも毎日観たとて一年たかだか365本。
「ジョナサン、人生のストーリーは一生じゃ足りないよな」と唄うザ・ハイロウズ永遠の名曲「十四才」が今こそフラッシュバック、
蓄えるべき教養は何時まで経っても追い付かないってな有り様。
ロッキンムービーの金字塔、「女はそれを我慢出来ない」を遂に観た。
赤面ながら全編通して観たのは初めてのコトだ。
イカす映画を観た後は頗る気分がA、
観た後の作業もさぞかし捗るってな塩梅。
エディコクラン大先生のポスターを原宿で手に入れた20歳の頃、
トーキョーシティにて友達は無論ゼロだったがバット、
構わず今日まで生きてきた。
全編を通して繰り広げられるオールディーズミュージック、チャーミングガールの小粋さ、そしてエディコクラン大先生の扱われ方、
我が映画観賞歴において初登場トップ3に躍り出るお洒落具合、
ジュークボックスのニク過ぎる動き、
こんな映画を今日まで観てなかっただなんてまるで赤面オリンピック2大会連続の金メダリスト。
そして今しがた、「BACKBEAT」を遂に観た。
ザ・ビートルズデビュー前のアーリーストーリー。
イカす映画を観た後は頗る気分がA、
観た後の作業もさぞかし捗るってな塩梅。
どうにもこうにも音楽が好きらしい。
一生抜け出せないんだろう、
抜け出す気もないんだろう、
誰かに迷惑を掛けない限りは。
March 04, 2016
the AT's High '16
'16.2.27
ようやく受け取ったブーツを眺めながら、「眺めとるだけで一日過ごせるで」などと思う。
かの有名な丑三つ時、ロウソクに火でも点けてエディコクランとジーンヴィンセントが映っている映像を久方振りに眺めている。
傍ではブーツがロウソクと読書灯に照らされて光っている。
至って画質の悪いDVD映像から聴こえるオールディーズミュージックは最新式2016年でも充分過ぎる程に有効だ。
ここはウイスキーの水割りなんだと洒落込み、冷蔵庫に氷と水を取りに行ったら無意識の内に注いでいるアクエリアス、知らん間に完成したウイスキーのアクエリアス割り、
もうなんでもええでと粋がりソイツを片手に眺めているロックンローラーの軌跡、
ジーン&エディからチャックベリー、バディホリー、ロイオービソン、カールパーキンス、そしてエルヴィス。
ウイスキー・イン・アクエリアスグラスを右手に持ったまま気付けば両手を突き上げてキメる逆丑三つのダンスタイム、
完全に火が点き、ウイスキー・イン・アクエリアスが何杯目かだなんてトップオブどうでええ事柄、
DVDをチェンジし、トラヴェリング・ウィルベリーズのメンバーがロイオービソンのギターを囲んで唄うシーンを観ていたら抑え切れず零れ出す涙、
最高、もうダメだ!と火を消し眠りに就き、目が覚めた瞬間、こちとら何度も呟いた、
「いやー、昨夜はとんでもない夜だった」。
生きた、死んだビッグスターが次から次へと猿小屋へやって来てくれたってな胸中だった。
次の日、あまりに新し過ぎるブーツを履いたままにタランティーノ映画を観賞、
モアー&モアーの大展開を期待しながらスクリーンにかじり付く2時間48分、
映画館を出た時、外には雨が降っていた。
早速ブーツは濡れたが、まだまだ艶は保っていた。
その真夜中、昼と夜を完璧にはき違えているのであろう愛すべきボンクラ二人がやって来る猿小屋、
「アンタにとってはどうせ昼でしょ?」
「やかましい貴様!」などとホザきつつ積み上げているビール缶の山、
あるヤツにとってはラッシュアワーど真ん中のAM08:18、
一人は床に這いつくばり眠り、一人は話の止め方も解らず喋り続けていた。
そしてオレは無論、話の止め方も解らず、それでいて床に這いつくばりたいってな塩梅だった。
ところで本日、どうやら3月でさえ4日目に突入しているらしい頃に思っているコトは、
新し過ぎるブーツってのはデリカシーの欠片も無い連中の如くダサいな。
何事も傷をもってからが勝負だ。
February 28, 2016
the AT's Run '16
福岡最終日、「COFFEE&BAR Mellow」に置かれていたレザーブレスレットを買った。
店の女の子が作ったモノだった。
女の子に向けマスターがセッド、「これからはブレスレットも一緒に日本を回るんだよ」
嬉しい、モノで旅を語れるなんて。
そのブレスレットは早くも色が変わり味が出てきたところ。
右手薬指に付けっぱなしの指輪はニューオリンズの雑貨屋で真緑の髪の毛をしたパンクスガールから買った。
ヤツがセッド、「貴様、昨日も来てたでしょ?」
オレは二日連続でその雑貨屋を漁っていた。
ヤツはもう覚えてないだろうがオレはずっと覚えている。
さて、熱は下がったが、アメリカに行きたい熱はまたしても上昇中だ。
以前書いた文章を読み返していたら、手に取る様にあの瞬間の胸中が蘇ってくる。
文章は偉大だ。
バット、過去の話としてではなく、未来の話として必要だ。
3年半も行ってないとなんというか、ズルしとる且つ楽しとる様な複雑極まる胸中にもなってくる。
もう一度、あの茶番道中を繰り広げてみたい。
脳内トリップは既に開始中、肝心なのは既にその場に居る自らを想像するコトに他ならない。
行き先候補は沢山あるが、まだ見ぬシカゴ経由のニューヨーク着地なんてヒップだろう。
ところでオレは今、久方振りに爆音で「爆裂都市」を観て、激烈に草臥れているところ。
脳内が忙しない。
明日はタランティーノ映画がやって来る。
待望だ。
February 23, 2016
the AT's Hospital '16
気付けば四日間も寝込んでいた。阿呆らしくもあるが有意義な時間ではあった。
映画を観た、「監獄ロック」と「乱暴者」。
本を読み、ダウンタウンを見た。布団の中で次に起こすべきコトを考えていた。
はて、コレってかの有名なインフルエンザなのかもと思い、周りのコトを考え病院に出向いた。
ドクターセッド、「まだ判断出来ない。明日また来なさい。まず症状からしてインフルエンザに違いないね。ハフッ!」。
なんと二日連続で医者に会いに行くコトになった。面倒なコトは一気に畳み掛けたいクチなのにだ。
翌日ドクターセッド、「マイナス反応だ。すなわち、貴様はインフルエンザではありません。へピッ!」。
クスリは5種類用意された。そんなモノよりビールを呑む方がよっぽど上級者だろうと思ったが、律儀にクスリを飲んでみた。
その夜、約束もしてないのに純度タカシ&斉藤敬介のライヴに出掛けた。インフルエンザではないと診断されたからだ。
御多分に漏れず約束を破るヤツが嫌いだ。自らが嫌う人間にオレはなりたくないと思って生きている。
バット、オレも誰かにはさぞかし嫌われているコトだろう。残念だけど止むを得ない。
とにかく突然現れ、脅かしてやろうと思った。ヤツは確かに驚いた、「東京におると思わんかったもん!」。
上質なライヴで、観るだけのライヴは気も楽でビールは3杯目に突入していた。
そんな時、敬介がセッド、「熱があるか知らんが一曲演ってもらいましょう!」。
断る術も知らずヘイトアシュベリーを演った。敬介がソロを弾いてくれ、オレは上機嫌になった。一人じゃないって素晴らしいと思った。
ヤツは素晴らしい。初めて会った純度タカシも最高だった。奴等と旅に出る約束をした。ソレは年内には果たされるだろう。
健康の定義は知らんが、オレはもうこんな風にしか生きられんだろうと思った。
好きに生きていつか死ぬ、コレがテーマだろう。
その次の日、火が点いたのか熱が一気に上がり、オレは這いずりながらホザいていた、
「ボクってやはりかの有名なインフルエンザなのでしょうか?」
耳元ではお母ちゃんの怒鳴り声が聞こえていた。
さて、福岡はGジャンでも暑かったり、雪が降ったりだった。
6日間10ステージ、弦は切れまくり神経は張りつめ精神は研ぎ澄まされていた。
屋台にも明太子にありつく隙もラーメン屋に入る心の余裕も無く、ライヴを終え解放された後のビールが何よりの楽しみだった。
バット、もう充分だと迎えた最終日を終えた直後に思ったコトは「明日はないのか?」ってコトだ。
「貴様、明日から四国へ飛べ!」などと指図嫌いなオレに誰かが指図したとてオレはこう答えただろう、
「オールオーケー!」。
旅は終わらせたくない、コレがテーマだろう。
翌日、神聖なシャウトマネーでブライアンセッツァーロカビリーライオットを観た。
ロカビリーの暴動、枯れた声で客席側から叫ばずにはいられない衝動、
「ロックンロール!」「ナイスカントリー!」
結局どうにも、音楽が好きらしい。
それにしても寝込むのはもう終わりだ。
寝込むなんてコトはもう一生ないだろうと思っていた矢先の出来事だった。
オカマだと思われるコトだけは御免だ。
February 08, 2016
the AT's Suits '16
例えば久方振りに繰り出すよく晴れた白昼、スーツ屋に駆け込みモダンな柄を発見すれば間髪入れず店員兄貴を捕まえ問う、
「コレの、もっと細いのあります?いんや、もっと細いの」。
プライベート、ファッキンジョブ、神聖ジョブ、区切り方さえ知らんままに疾走。
猿小屋ではハッタリ機材と持ち前のポッピン精神だけを頼りに吉村竜太郎って名の京都生まれのオトコがレコーディングを行っている。
ハッタリエンジニアならこのワタシ、
PC操作のショウモナさに閉口しているが故、ツマミを直に捻って聴いて捩って聴いての繰り返し作業。
竜太郎よりジャスト7.94倍、勝手に息もキレギレようやく一段落と相成ればバックページ駆け込み、
天下のJBLスピーカーから「in 猿小屋 rec」音源をリッスン、
「お前、コレどう思う?」。
さて、そんな貴様ヌカすな話はともかく、早、明後日からはジャスト15ヶ月振りの福岡チャレンジ6デイズ。
足りんアタマの片隅には忘れるな、「あのスーツのもっと細いの、あるかな?」、そんな感じだ。
'16.2.10(水)
福岡 / 警固BuRaRi
高哲典 -Akinori Taka-
OA : SATOMI と えっちゃん
※2ステージ予定
OPEN 20:00 START 20:30
¥1500_ (+1d)
'16.2.11(木・祝)
福岡 / 春吉CAFE&BAR DrexeL
w / 高橋つよし
OPEN 19:00 START 19:30
¥1500_ (+1d)
'16.2.12(金)
福岡 / 今泉M.zitan
ワンマンタイム
※3ステージ予定
OPEN 19:30 START 20:00
¥1000_ (+1d)
'16.2.13(土)
福岡 / 舞鶴B.B.Kenchan
w / 大石みつのん
OPEN 19:00 START 19:30
¥1500_ (+1d)
'16.2.14(日)
北九州 / 黒崎 bar Lounge SAKURA
高哲典 -Akinori Taka-
OA : 大賀ダイスケ / 松田翔太
OPEN 19:00 START 19:30
¥1500_ (+1d)
'16.2.15(月)
福岡 / 西新 COFFEE BAR Mellow
ワンマンタイム
※2ステージ予定
OPEN 20:00 START 20:30
投げ銭_ (+1d)
February 06, 2016
the AT's Boots '16
文章を書いとこう書いとこうと思考している内に気が付けば2月も6日だ。
いまや、振り返るにはあまりに出来事が多過ぎるってな有り様。
沖縄ではGジャンを返し、そしてまた借りた。
「返したくはないの」と逆ジャリズリ声にて囁いた。
今、毎日着ているGジャンは去年着ていたモノとは同じで別のモノだ。
ありがとうヨーヘイ、ありがとうサル。
那覇の古臭い床屋で髪の毛を切った。
その髪の毛が今、かなり馴染んできた。
もうあのおっちゃんに毎回切ってもらいたい。
こちとらの悩みの種ナンバー3、ヘアーカット問題、
あのおっちゃんさえいれば悩みも解決だ。
ところで申年が始まって早々、ずっとやりたかったブーツのオーダーメイドを遂に敢行した。
壊れかけのブーツが壊れる前に一生履けるブーツを作りたかった。
さて、壊れかけのブーツは新しいブーツの完成を待たず沖縄にて9割方壊れた。
来週から始まる福岡シリーズまでに完成すると思っていたが仕上がるのは今月末って話だ。
オプションでイニシャルを入れた。大枚を叩いた。イニシャルとは無論、AとTだ。
その完成をまだなのかと待ち続けている。完成したらずっと一緒だ。
「ブルースゥエードシューズ」の歌詞をそっくりそのままお前に捧げたい気分。
思うに、ブーツ、トランク、ハット、この三点をイヤラシイ程に愛している。
古く、ヒップ且つモダンな写真を見るだけで胸中も穏やかになろうってなモンだ。
それは旧車、革にも同じコトがいえる。
ところで先日、「酔いどれ詩人になるまえに」という映画を観返した。
クール且つチャーミングとはあのコトをいう。
今月末にはタランティーノ映画がやって来る。興奮の季節だ。
ブーツを履いて出掛けよう。
4月にはボブディランがやって来る。
ブーツを履いて出掛けよう。
そう、なんてコトない話だ。
バット、ロマンがあれば生きられる。
そこで最後に一言、
なんでアイツは死んだんだ?
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December 31, 2015
スリム・トーキョー ’15
気が付けば大晦日になっていた。
知らん間に35歳になり、あっという間に寒くなっていた。
アルバム「ピースロムマインド」は確かに発売された。
2015年には間に合った。
随分前にも思えるバックページ2周年&35回目の誕生日パーティ、
色んなヤツが頼みもせんのにプレゼントを片手に抱えてやって来てくれた。
まだオレは生きとるのかとか思ったら嬉しくて、ジャリズリと喋り倒し続けた。
武藤さんからいただいた特級ワイルドターキー。嬉しくてまだ栓は開けてない。
誕生日に武藤昭平からウイスキーをいただくだなんて、まだ生きている証拠だろう。
すなわち猿小屋は今、ウイスキーには困ってない。
2015年1月、猿小屋大移転を経て以来、東西南北からは旅人がやって来て定宿とした。
嬉しくてウイスキーを呑んだ。
ところで昨夜、2015年のライヴ本数をざっと数えてみて閉口した。
少な過ぎて愕然とした。
2016年、このままではダメだろう。
2016年、生粋の申年イヤー。申年をここまで意識したのは初めての様な気がする。
先日、ドサクサ紛れに福山へ帰った。
特にやるコトもなく、ゴロゴロとしていた。
普段常にゴロゴロしたいと願っているクセに、いざゴロついてみたらこれじゃダメだろうといった胸中にもなってくる。
夜、偶然福山へやって来たブラインドミウラストレンジャー氏に会いに、初めて行く新しいバーへと出向いた。
そこでビール片手に音楽を聴きながら思っていたコトは、オレの居場所は此処しかないってコトだ。
年明けからは本格的に「ピースフロムマインド」を届けに行く旅に出る。
欲求はいつまで経っても満たせない、
まず、友達と呼べる人間にありがとう。
2015年受け取った言葉大賞はマイビッグマザー、
「アンタ、そんな細いズボンばっか穿いとったら病気になるで。えっ!」
審査員特別賞は札幌から20時間近く掛けて東京へやって来た「PISTOL BOOGIE VINCENT」のジョマが放った言葉、
「とりあえず猿小屋にチェックインだ!」。
オレは既に病気かも知れないし、至って正常かも知れない。
ある人にとっては気狂い、ある人にとっては生真面目、
誰かのゴミは誰かにとって宝物なのさ。
好きな言葉は18年連続首位をキープ、
よいお年を。