January 18, 2020
the light up '20

2020.01.18 AM07:55
誰かの揚げ足を取るコトでしか笑いを取れない奴等の声が左右から聞こえてくる。
オレは笑う気がしない、愉快とは程遠いから。
下を向いて歩く連中が持っているソレと、連中をかわす為に常時左右に目を凝らしているオレとの温度差。
あの電話機の名称をいい加減変更してくれ。文明の利器が悪いんじゃない、許せないのは言葉選びを誤っているって点だ。
しかしオレには名称を変える力などない。クダラナイ事柄は考えるだけ時間の無駄だ。喜びは自らで探すしかない。
近頃は電球のコトで頭がいっぱいだ。街の何処を見てもあれは何ワットだ、あれがLEDなのか、あれの口金はどうだなどと一人ごちている。
この研ぎ澄まされた感覚はレコーディング時のソレと瓜二つだ。何を聴いても音の鳴り方と録り方のコトで頭がいっぱいになるアレだ。
電球よりもレコーディングのコトで頭を満たしたい、思いながらオレはピンクの豆球の下でコレを書いている。
思うにいつも一月二月ってのは忍耐の季節らしい。目覚めれば暗く寒い。モッズコートとブーツだけが頼りだ。
目を覚まし元気になる頃にはもうどこもかしこも閉まっている。電気屋も文房具屋も。
好きだった店がどんどん潰れて行く。隣にあったレンタル屋の家賃は月100万で、その隣にあったスーツ屋の家賃は月260万だったらしい。
そしてこの街のシンボルだと勝手に思っていた天狗神社は知らん間に姿を消していた。
さて、気付けばメインストリートはガールズバーの呼び込みだらけだ。今、この時間もやっている店、それはどうやらガールズバーだ。早朝サービスって頃合いか。
オレは行く気がしない、意気揚々と豆球の話をされてもガールズが困るだろうから。
January 12, 2020
ローソクと静寂 '20

2020.01.08 AM06:38
世間の丑三つ時を突破したこの時間、最も元気なのはやはりボクなのですか?ってな静寂。
おみくじだとか占いだとかの前に、イカす年に出来るか出来ないかってのは自ら次第だ。
いい曲が出来た後でいい珈琲やいいお酒を嗜みながら映画や本を読むのが幸福であり、ただいい映画やいい本を読んだだけでは真のイカす一日とは呼べない。
今年はまたアメリカに行きたいなと漠然と思っていた。 しかし情勢はどうにも穏やかではないらしい。
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この辺りまで書いて文章を止めていた。今は2020.01.12、やはり丑三つだ。一昨日はPM17:38に目を覚まし、昨日はそのまま30時間起き続け、今日はAM06:43から起きている。
相変わらずどこまでが昨日でどこからが今日なのか、いつが朝でいつが夜なのかってのが定まらない。
とりあえず今日でも昨日でも思っているのは「東京オリンピック期間中は根こそぎ丸々この街を抜け出していたい」ってコトだ。茶番には飽き飽きとしている。能天気と悪はイコールだ。
猿小屋に閉じ篭り、イカす一日を目指し頭の中を整理する。
PM17:28、高松からライヴを演りに来た男に会いに渋谷のライヴハウスへ出向く。ようやく外に出る時だ。
高松の知った顔の何人かが渋谷に集まれば、そこはもはや高松だ。気分がいい。
気分はいいが途中で抜け出し猿小屋へ舞い戻る。まだ一日は長い。
帰り道、立ち寄った公衆トイレで何やらやかましい外国人三人組と出くわす。何喰わぬツラで横にいる奴等をさり気なく窺いながら、「奴等が突然襲ってきたらボクがまず取るべき行為は?」なんて勝手に自問自答している。
「来るなら来やがれ」、勝手に覚悟したものの奴等はほとんど見向きもせずに出て行った。頭の中の整理に終わりは訪れないって仕組みだ。
真のイカす一日を狙い気付けばAM06:09、世間の丑三つ時を突破したこの時間、最も元気なのはやはりボクなのでしょうか?ってな静寂。
灯していたローソクの火は今、二つとも消えた。
さてオレは今、ローソクにまた二つ新たな火を点けて、この静寂にギターの音を突き刺したいと思っているところ。
January 04, 2020
モダンソファに腰掛けて '20

気付けば三日振りに風呂に入った。すなわち、2020初の風呂に。
別に忙し過ぎたってワケじゃない。他のコトを優先させていたら風呂はもう後回しってだけだ。
「お正月はジャズ」という格言がある。まぁ、2009年の年明け頃にボクが勝手に作った戯言だ。
今年の年明けはそんな気分でもなかったが、昨日辺りから一気に火が点いた。今はチャールスミンガス大将の「道化師」を回している。タイトルからしてピッタリだろう?
無事に元旦を迎えて早々に初詣へと出向いたが、そこには長蛇の列が出来ていたのでおみくじだけ引いて引き上げた。
帰り道、2020年初の買い物をした。不要な買い物はしない。しかし、ボブディランのコンサートチケットは必要だ。
その日の夕方、次の日の夕方も神社へと訪れたがまだ長蛇の列は続いていた。引き上げた。神様もお忙しいでしょう?ってコトで。
そして本日、列が短くなったコトを確認し遅ればせながらお参りをした。沢山笑えます様に。
お参りをする直前に見つけた神社の張り紙にはこう書いてあった、
「おみくじはお参りが終わった後に引くのが神様への礼儀です」。
オーベイビー、堪忍してほしい。
40になる前に頭の中に抱えている様々な事柄を形にしたい。誰かの芸術を観て批評だけして満足みたいな輩には生まれ変わってもなりたくない。
そんな輩にこそ神様、罰を当ててやってくれよ。
「今年も宜しくお願いします」の前に、宜しくやってもらえるか否かってのはこちとら次第だと年々強く思う。
オーケー、誰かにとっては「そう思うならまずは風呂入れ」ってコトになるだろう。
このファッキン情報社会、全員の意見に耳を傾けていたらもはや残るモノはたったの一つ、「何も行わない」って行為だ。すなわち、御免だ。
オレは今、ミンガスを止めて、昨夜降ってきた曲を完成に導こうと思考しているところ。
沢山笑おう。
December 17, 2019
39 for Talking Blues 2019

'19.12.13(fri)
【Akinori Taka 39th Birthday Oneman Show! 39 for Talking Blues】
at 下北沢RHAPSODY
-CAST-
高哲典-Akinori Taka-
-GUEST-
ヒガシショウゴ(The Sundance)
Jenny
-DJ-
Tatta
♦第一部
1, 死んだ街で笑え
2, 破れたズボンの後ろポケットから
3, ピースフロムマインド
4, マーケットに春はない -can't buy spring-
5, ピースタイムラヴァーズロック(仮)
6, ロマンのど真ん中
7, 思い出を繋ぎ合わせて今を生きる
8, ワイルドサイドを歩け - with Tatta-
9, スリッピン&スライディン
10, ロールオンザストリート
11, 愛すべき日々
♦第二部
1, ラウンドミッドナイト
2, 珈琲の匂いのする方へ
3, アウトローバカヤロー - with ヒガシショウゴ -
4, Three Little Birds - with ヒガシショウゴ -
5, 死にたくない(あのことやるまで)- with ヒガシショウゴ -
6, 風来坊ソング - with Jenny -
7, トレイントーキングブルース - with Jenny -
8, 友達 - with Jenny -
9, トップオブザワールド - with Jenny -
10, スポットライトを照らせ - with Jenny -
♦encore
1, ヘイトアシュベリー - with オールスターズ -
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39になった。今こそ10歳時分のオレに伝えてやりたいコトがある、「貴様はまだ生きている」。
ヒガシショウゴ(The Sundance)、ジェニー、Tatta、生きている今、会えて嬉しい。そして40へ向けての疾走がもう始まっているらしい。
これからも宜しくやってもらえる様にボクがやるべきコトはまず一つ、これからも宜しくやってもらえる様に思考を止めないってコトに他ならない。
従って労って無難に愛されている内に平凡で終わるのはゴメンだ。
ステージに立っている間中、ずっと左足がつりそうな状態だった。クダラナイコトに神経を持っていかれるのだけはゴメンだ。
12歳の天才もいれば88歳のド阿呆もいる。年齢なんて断固どうだっていい。
足がつったままでもダンス、それが理想だ。
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目が覚めたら朝日に笑いかける、
小鳥が三匹、玄関先でピーチク
スゥイートソング唄う、ピュアなメロディに乗せ云った、
「これはお前達へのメッセージ」
don't worry , about a thing
cause every little thing
gonna be alright
Bob Marley "Three Little Birds"
ヒガシと唄ったボブマーリーが脳内永久ループ。音楽は手段だ、生きる為に必要な手段。
生きて会おう。敬具。
November 22, 2019
タイトル未定 '19
頭上からモノが落ちてこないなんて奇跡だぜ
生き長らえていられるのも全部誰かのオカゲだぜ
罵り合う声が聞こえる、ならば大音量でジャズを聴け
耳を塞いでいた方が良い事だってあるんだぜ
スマートとは呼べないモノをスマートとは呼びたくないのさ
いがみ合う前にやるべき事があるのさ、今直ぐ着手しよう
頭上からモノが落ちてこないなんて奇跡だぜ
臆病者はいつも、頭上と足下を気にするさ
便利過ぎるのも良くないぜ、行動がモノを云うだろう
便利過ぎるのも良くないぜ、針を落とせ
皮肉とは呼べないモノを皮肉とは呼びたくないのさ
いがみ合う前にやるべき事があるのさ、今直ぐ着手しろ
通り魔がお前を狙っているかも知れないぜ
臆病者はいつも、上下左右に気を付けろ
誰かのせいにはしたくない、だから殺されるのは御免だぜ
生き長らえていられるのも全部お前のオカゲだぜ
November 15, 2019
the step to 2020

'19.10.24-11.13
旅から戻り、ブーツを修理に出し、ハットの埃を取り除き、スーツをクリーニング屋へ持ち込み、唾まみれになったギターを磨き直す。
ギターの穴はまた少し大きくなったみたいだ。
気が付けば11月中旬、扇風機をしまい、電気ストーブの目前に座っている。
体験、経験した事を一から百までダラダラと書き綴るのは困難だ。
スタート時から容量100%超えの荷物を詰めたトランクを担いで旅に出た。バスで名古屋へ着いた時、外は雨だった。
降り止まなそうな雨を見て、先を見越して傘を買った。その二日後、傘は捨てた。邪魔以外のナニモノでもないからだ。
それからはずっと快晴だった。オレは相当天気に恵まれているらしい。
スーツは移動着兼作業着、「覚悟を決めたら一気に突っ込め」を信条に十七夜を突き抜けた。
旅に馴染み、物販が徐々に減って行き、トランクが日毎に軽くなって行く感じ、その喜び、分かるかな。
苦しみよりも喜びが勝れば、旅ってのは何時まで経っても終わりがない。何時まで経っても終わらせたくないモノ、それが旅だ。
セットリストをいくら直前まで考えていても、ステージに上がれば根こそぎチェンジしたりする。足りない頭でも回転させながら、「こんなところまで来てヘマは出来ない」ってな胸中を一丁前に抱え込みながらコトに挑む。
そして一夜終わる度に解放感に包まれる。呑んでは愉快な話、真剣な話も繰り広げ、また移動、そして本番、繰り返しながら毎夜違う夜がある。
オレは今、早急に2020年の日程について思考しているところ。向こう二年分のスケジュールがほしい。口癖の様に呟いている。まだ闘いたいし、生きる目的になるから。
まだ行けると思わせてくれる人達がいてくれるオカゲで今がある。血湧き肉躍る夜を何度でも思い返す頭がオレにはある。
さて、真っ赤な色にトランプ柄を随所に散りばめたハイカラ靴下を履いたオレにお母ちゃんが笑いながら云った、
「39歳が履く靴下やあらへん・・・」
もうこのまま行くで、 ありがとう。
October 22, 2019
歴史 '19

オレにとって一番の癒しは、履き潰されたレザーブーツの写真をただただ眺めるコトだ。
余計なコトは考えず、そうなったまでの経緯についてだけ考える。すなわち歴史について。
何年も前、場所は福岡でのライヴを観てくれていたマダムが身内にこんなコトを囁いていたと後で聞いた、
「足元が寒そうで可哀想だわ」
当時、オレのブーツは穴だらけで、オマケにつま先が破れパカパカで、中の靴下まで見えていた。
その言葉を褒め言葉と受け取るのか、侮辱と捉えるのかなんて人それぞれだ。そこにはただ歴史があるだけだ。
さて、2019の終わりに向けて始まる今回の旅は、どうやら東京に戻らず行きっぱなしの旅の中で過去最長のモノになるみたいです。
19日間で17本、無事にコトを終えて東京に戻って来れた暁にはその足でブーツ修理屋に駆け込みたい所存です。
準備と行動と経験の繰り返し、それを続けている内にいつか必ずやって来る事実がある、死だ。
穴の開いたギター。哀しいと感じるのか、嬉しいと捉えるのかなんて人それぞれだ。
何処かの町でお会いしましょう。
September 25, 2019
サマーオブラヴ '19

コンピューターに向かって「ベイビー、あの曲かけて」だとか「カモン、この辺りで人気のあるヒップな店を教えて」だとかと、何の疑いも恥じらいもなく話し掛ける様な男になったとしたらオレは脇目も振らず引退する。
オレは今、ウエスモンゴメリーのレコードに自らの手で針落としたところ。せめて選曲や店選びなんて自らで決めろ。無意味な指図など真っ平御免、まして機械とデータと流行に操られるだなんて赤面過ぎて閉口。
まず、「欠けた皿で悪びれる様子もなく料理を出す店」は大概イカすと相場は決まっている。血も涙も通ってないコンピューターに恥じらいもなく話し掛けてみろ、
「へい、欠けた皿で料理を出してくれる様なニクい店を教えてくれ」、出てくる結果は大抵批判の嵐なんだろう。オレとお前とは所詮ズレている、何も気にするな。
「夏は終わった」とかって言葉は大嫌いだ。「勝手に終わらせてくれるなハニー」って話だ。
久方振りに沖縄で泳いだ。ゴーグルさえ律儀にトランクには詰めていた、チャンスがあればいつでも海に潜れる様に。海に浮かんで空を見渡す時こそ、今を生きている実感は沸くってな仕組みだ。
書き記したいコトは常に溢れている。溢れ過ぎてまとまらない胸中。まず、オレは今年も沖縄を歩くコトが出来た。夏は当たり前の顔でソコにあってくれた。
横を向けばベースとエレキ、後ろを向けばドラム、ギターも弾かず飛び乗るバスドラ、バンドって信頼だ。
寒いのはもう嫌だ。ザ・クールシュガーズ、暑いままでまた会おう。
August 21, 2019
POMPS AND PRIDE '19

オレの永遠のライバルは何年経とうとも高校球児達だ。揺るぎない。あの精神力、奴等にだけは負けたくないと勝手に思い続けて生きてきた。
そしてオレ達の甲子園、下北沢CCO。決勝戦に駒を進めたのはThe Sundance、ギアマス(from 京都)、そしてポッピン野郎このワタシ。
ここにジェニーとTattaのDJが加わり、オレ達の熱戦に歓声を送ってくれるオーディエンスが加われば「ヒップな夜」ってのは完成するって仕組みだ。
「皆さん、改めましてありがとうございました!」だなんてヤスい言葉はあまり吐きたくない。そんなモノは当たり前の事で、スペシャルサンクスに名前なんて書き出したらひいおじいちゃん、ひいひいおばあちゃん、果ては日本でオレと出会ってくれて、日本があってくれてありがとうってな話にまでなる。
人間関係において、年の差なんてさほど重要じゃないと思って生きてきた。9歳でも尊敬するヤツも居れば、82歳でも救い様のない阿呆も居る。無論高校球児達、最高以外の言葉は要らない。
ギアマスが云った、「お前、顔に入墨入れろや。似合うで」。「なんでやねん!」が何より似合う真夏の夜の夢みたいな時間を実践。
よく踊り、よく笑う。基本中の基本。武器にすべきは暴力よりも経験だ。
ヒップサマー、燃える夜に最敬礼。
July 29, 2019
SWEET AND DANDY '19

2019の7月も佳境に差し迫る今日この頃、気象庁は梅雨明け発表を勿体振り、オレはといえば定位置に座りジャマイカンミュージックとそれにまつわるレヴェルミュージックに身を捩らせている。
暫く触れてもなかった、「Jamaica」と書き殴った仕切り版の枠内に収められているレコードを掘り起こしてはその素晴らしさに改めて感嘆している、その精神に。
去年の今頃は、兵庫県豊岡市竹野町で行われたレコーディング合宿への準備で身を捩らせていた。基本的には「ギター一本だけで一枚作る」という自らの目論みに従い、「ライトアップ・ザ・ポリシーズ」は果敢に完成へと漕ぎ着けた。一喜一憂の忘れ難い日々だった。小林琢也の優しさとオレの執念みたいなものが記録されたアルバムだと思っている。
オレはスペシャルズのやり方を見て、コレを一人で表現してやろうと思い、弾き語りの道へ入った。メンバーに頼らず、まずは一人で何が出来るのかを試してみたかった。
25歳直前の12月、バンド仲間に誘われて初めてまともにアコースティックギター一本だけでステージに立った時の一曲目は無論、スペシャルズ(原曲はダンディリヴィングストン)の日本語版だった。
あの瞬間から今に至り、知らん間にアコースティックギターには穴が空いた。死ぬ奴は死に、辞める奴は辞め、誰が決めたかも分からん様な「社会のルール」とかってカテゴリーに当て嵌められて消えてしまった。そしてオレは、まだまだこのまま行きたいと思っている。
ビートジェネレーション、岡林信康、ヒッピー、ボブマーリー、スペシャルズ、パンク、共通点は全て「レヴェルミュージック」、そしてどうやら「政治」へと辿り着くってな仕組みだ。
「ゴタクをゴジャゴジャ、コレはコレでこう?右側の勝利者としてだって?洒落臭いお前、幸福の扉のノックはオレがし続けるぜ」
右とか左とかそんな左右の話はどうだっていい、オレは前か後ろかの話だけがしたい。
もう二度とこのままでは唄わないであろう初めて弾き語った時の「Rudy,a message to you」の詩が見つかった。今読めば詰めは甘いが、伝えたい気持ちは何も変わらない。
前だけ見据えて次のやり方を模索したい。ポイ捨てと自由は結び付かない。
