September 2009

September 30, 2009

コーヒー・ラヴァーズ・グッド・ラック

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まるで思い出したくもない悪夢に苛まれている様だった。

すなわち、朝も早よから身震いする程の怒りの荒波を泳がされていた。

詰まる話、デリカシーの欠片も持ち合わせてない輩の相手をせずに済む程の器など俺にはなかったと気付くに相応しい茶番劇。

そして俺はまたしても真正面から相手にしてしまった。

気分なんてたったの二秒で変わる、それで一日は丸潰れだ。

壁をぶち蹴りたい衝動に激しく駆られていたが、そんな事で大事なブーツの踵を台無しにしてしまうのはさらさら馬鹿らしい事だと思えるだけの心はあった。

何かを投げつけながら、「クールな映画が観たい」などと考えていた。

デリカシーの欠片もない輩にはその八倍デリカシーの欠片もない態度を

温もりのある人間にはその八十倍温もりのある言葉を


こちらを生きるスローガンに掲げて久しい男このワタシ、

何でもかんでも真剣に取り組んだら馬鹿をみるのもこの俺かも知れない。

そして俺はまんまと飲み込まれていた。

息もきれぎれ、偽者イカサマヒッピー野郎と闘い、全てを見失っていた。

与太話はその程度にして踊り方を教えてくれないか
上手に上手に交われる様な踊り方を身に付けたいんだ

真面目な面をしているけれど頭開けりゃ破廉恥な事だらけの
ノータリンに話しかける 吹き溜まりに話しかける

何、こうやって歩幅を合わせるだけで手軽なダンスは簡単に身に付くモンだぜ
ノータリンが笑っている 得意気な馬鹿面ぶらさげて

男はハンカチ取り出して横に振って答えている
駄目だ駄目だ駄目だそれが出来ない 手軽なダンスなら踊る気になれない

踊り方など知りたくもねぇ 独自のダンス踊りたいねー


俺が唄う。手軽なうわべだけの付き合いなど初めから要らない。

悪いのは俺だ、なんたってそうして稼いだお金で松田優作のレコードが聴ける。

悪いのは俺だ、理論仕掛けの説教など聞きたくもない、二粒のチョコレートに愛を。

帰り道、電話口に話しかける女の声を聞いた、

「そういった訳なんだけれども・・・」

「例の如く・・・」


その言葉選び、喋り口調はまさに俺の大好きな類いのモノだった。

気分なんてたったの二秒で変わる、それで勝手にハッピーエンドへと仕立て上げろ。

本屋のウインドウ越しに発見する狂乱のコーヒーブック、俺はウイスキーよりもコーヒーを愛している。

明日が休みで一安心、どうせ俺はまたヘラヘラと全てを笑い飛ばすだろう。

今日の事は思い出したくもない、

まんまと飲み込まれてしまったこの俺に鎮静剤代わりのヒップな会話と二粒のチョコレートを。



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聞いた風な事をヌカす前に

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朝から晩までとっ散らかっている。そうそう、ボサボサの髪の毛の如くだ。

とりあえずは何だ、レンタル屋ではハイロウズがシンプルに唄っていた、

音楽室のピアノでブギー ジェリー・リー・スタイル

おーなるほど、ジェリー・リー・ルイスを回そうか。

真夜中、「酔いどれ詩人になるまえに」観賞。

どうした、映画館で観たその時よりも18倍、胸は躍動する。

どん底でも言葉は俺の中から湧き上がり、書き留めないと死よりも酷いものに支配された

おーなるほど、エルヴィス曰く「ザッツ・オール・ライト」、

そしてこの映画のラストの文章は、まったくもって俺の人生の一大テーマと一致していた。

映画の内容はまるで忘れていたが、まったくもって一致していた。

すなわち嫌われ者の最大美学、元来そんな事柄にしか興味がない。

無論、「嫌われ者」とは人に迷惑をかける様なレベルの話ではない。

ポイ捨てがクールと決め込む筋違い八番煎じボーイが蔓延る昨今、

ちょっとどけよイカサマ連中、足りてない輩は隅っこを歩け、ど真ん中は俺が歩くさかい。

そんな訳で朝から晩まで書き続けなくちゃいけない。

八番煎じなど真っ平御免、ど真ん中は俺が走るさかい。

クノールカップスープが飲みたくなった時の唯一の解決策はクノールカップスープを即座に作る事だ

ふざけている様でまるでふざけてない、大事なウィットを君に。








at 01:16|PermalinkComments(0)TrackBack(0)│ │散文 

September 28, 2009

つりあわないぜ ’09

ジョニー・ルイス&チャーのクールなレコードは6時間半に亘り回り続けていた。

ヘッドフォンは床に落ち、俺はベロンベロン、ライヴ盤の轟音の中で眠りこけていた。

針は消耗、電池は消耗、しょうもない、しょうもないぜ。


懲りもせずウイスキー瓶抱えて部屋の中、

「酔いどれ詩人になるまえに」という名のブコウスキー映画、

そろそろ観返そうぜといった塩梅。

メンフィスのやさぐれ、エルヴィス曰く「ザッツ・オール・ライト」、

相手にもならない相手など金輪際さようなら、

ちょっとどけよキチガイ連中、一点集中型の俺が歩くさかい。




at 22:27|PermalinkComments(0)TrackBack(0)│ │散文 

September 27, 2009

ア・トリップ・ロマン

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真夜中にはウイスキーと手を繋いでいた。

朝にはウイスキーの瓶に浸かっているかの如く気分、

電車とウイスキーに揺られて遅刻を30分。

そして昼にはウイスキーの荒波を航海、

フラフラと漂っている。

漂流したい、漂流したい、真っ赤なシャツは俺のモノ。

強引な手段を用いて後の事も先の事も考えず突き進んでいる。

サイコロを転がして何処に向かうかを決めよう。

頭の中の別世界、そんなテーマで新たな唄を生み出している。



at 22:24|PermalinkComments(0)TrackBack(0)│ │散文 

魂の操作方法について

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朝も早よから起き上がり、大半の時間をモダンストライプソファに鎮座して費やす。

渋谷の古家具屋で奇跡の1900円、持ち前のなんちゃら精神をフル活用し衝動は抑え切れず、店員の「送りますよ」の言葉も右から左、「俺は担いで今すぐ持ち帰るぜ」と意気込んだ3年弱前の思い出。

そんなソファの上では飽きもせず様々な思考だけが溢れ出している。

映画を観れば興奮し、気分に適したレコードを引っこ抜き、頭の中では散文体が乱れている。

たとえ仮に、あくまで仮に何もする事がないとしても、「何もしない事をする」という神聖極まる行為がある。

そんな時はただただ音楽に身を任せて10分間だけ目を閉じてみれば良い。

整理整頓はピークを迎え、この部屋は天国に最も近い場所。

日が沈む頃、部屋から僅か18秒、徒歩にして34歩の位置に堂々と佇むモダン雑貨兼レコード屋へと繰り出す。

ベルモンドをジャットに据えた7インチサウンドトラックEPは800円、

音の内容にはさほど期待もせず手に入れ、34歩でそのまま部屋へと舞い戻る。

この街は何だ、まるで夢の国だ。

即座に針を落とせばまさか、B面一曲目のフランス製ハイカラジャズパンクの如きインストゥルメンタルに俺の頭は軽々とノックアウト、5回リピートしながら800円丸々得した気分で踊るに至る。

台本もレールも要らない、俺は感覚だけを頼りに生きている。

魂のレッドウィークはご多分に漏れず瞬く間に過ぎた。バットしかし、そんな事はどうでも良い、俺は天国に最も近い場所を知っている。

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September 26, 2009

ビートの夜明けに今こそ愛を

遅ればせながらタランティーノ「デス・プルーフ」観賞。

「好きな映画は??」

こんな愚問中の愚問に、

「デス・プルーフやないかい」

この一点張りで当分は凌げるかも知れないといった心意気、

執念の監督が魅せる映画愛、もはや美しいとしか捉えようがない。

ところで狂乱の三連休、休日とはまさしく別世界、頭はヒップな事柄だけでこんがらがっている始末。

レコードはとっ替えひっ替え、

ボーリングシャツを根こそぎ洗ったり、

部屋の死にかけた片隅を見直して完璧にしたり、

相棒と呼びたい男のライヴに出向いたり、

文章を探ったり、

見ず知らずの人間からのコメントに胸を躍らせたりしている。

誰かが言ったぜ、

「ペンは剣より強い」

俺は自らの人間像を明確に表現している。

ようやくここまできた、それと同時にまだまだ足りてないとも思っている。

見失いかけた二月から六月頃にかけての期間をハナで笑い飛ばしている。

危うく沈んでしまうところだったぜ おー、危険な人生

俺が唄う。

誇りに思うのは自らの生命力、生まれ変わっても俺で良い。

そう思えない人生に一体どんな用があるのか、借り物の人生は過ごさない、自己暗示は忘れちゃいけない。

貴様に忠告、背伸びはするなよ、どうせ振り落とされるのが関の山だぜ。

敵と味方はいつだってはっきりさせた方が良い、味方がゼロになったらそれはそれで良い。

俺は変われない、俺の人間像は俺だけのモノで誰かのモノではない。

俺は俺のままで全てを築き上げるだろう。

明日もしも死んだらどうだ、

「真っ直ぐな人だった」

「生きて活きた人だった」


俺みたいなモンでもどうせ美化されるのなら嫌われる事など何一つ怖くない、むしろ望むところだ。

誰に何を教えられた訳じゃない、教養は俺の中にだけ存在する。

時は21世紀、俺はビート・ジェネレーション。

現代のビート・ジェネレーションを俺は本気で企んでいる、

この文化は断じて他人事ではない、俺のモノだ。

すなわち、道はとっくに拓かれている。

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September 25, 2009

魂のレッドウィークに寄せて

首相が入れ代わったところで俺には一体何の効果があるのか、そしてないのか、何一つ分からない。

残念ながら俺は俺の身の回りの事柄だけで手一杯、お前はお前でやれよ、俺は俺でやるぜ。

シルバーウィークだか何だか知らんが、世間が戯けた連休を終えたその瞬間、

俺は俺だけの狂乱連休、レッドウィークへと突入する。

昼下がりにはお母さんに電話を入れる、

「やぁやぁ俺さ、お調子者だよ」

目を悪くしたお母さんが言ったぜ、

「気が向いて暇やったら病院でも行こかな」

近年稀にみるウィット具合、俺はその精神を確かに引き継ぐだろう。

新宿ではご多分に漏れずレコード漁り、そして映画観賞。

唯一、その名前だけで全てを観尽くしたい男、松本人志。

「映画は通路席で観るべし」の鉄則に則りスクリーンにへばりつく。

空席があるにも関わらず窮屈そうに真ん中に固まりたがる驚異の八番煎じカップル、どれだけ頭がイカレても理解など出来ない。

誰かが笑うところと俺が笑うところにはどうやら何時如何なる時にもズレを感じる。

感想など書かない、さも知った様な文体で名前も名乗らず感想を書き連ねる筋違い野郎の文章程気分が悪くなる事は他にない。

とにかく俺は全てを壊してやりたい、常識ってどういう意味だ、しょうもない。

映画を観終えれば懲りもせずレコード漁り、ランチは新宿、夜食も新宿。

奇跡の大衆食堂、「長野屋」に世界遺産の称号を。

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三年前の今頃、俺は仕事にあぶれ、朝からあてもなく原付バイクに乗って、大型トラック運転手の働く姿に胸を打たれながら大通りを並走していた。そして部屋に戻ればギターを弾いて、「その日暮らしの哲学」なんて唄っていた。あの頃、この街で友達と呼べる友達なんて皆無に近かった気さえする。

二年前の今頃には映画という映画を取り憑かれた様に観ていた。そのほとんどは拳銃を持ち、そしてバッドエンドの映画だった。

丁度一年前、俺は昔の仲間の結婚式でギターを担いで釜山に向かう予定だったが、航空券を取りそびれて心底閉口していた。

埋め合わせに雨の江ノ島を我が物顔で徘徊し、海の向こうに釜山を探し、妥当なホテルにチェックインし、様々なゲームに興じて笑い転げていた。その直後には二ヶ月連続の京都行きに狂喜乱舞し、文字通り舞い上がっていた。何処に行くにも傍には女が居て、全てのロマンと時間を共有していた。

時は流れ続けるだろう、バットしかし、肝心なのは今、すなわちこの瞬間だ。

そうそう、流れは確実にきている、俺は信じて疑わない。観たモノ聴いたモノ、全ては俺だけのモノになる。

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ところで俺は自分が思っているその八倍、松田優作が好きらしいという事実に気付いてしまった。

何から何までとっ散らかっている、なぎらけんいちのレコードからビートニク、ブリティッシュ大全集までだ。

すなわち巡り続ける世界旅行、垣根ってどういう意味だ、しょうもない。

そしてBGMは小坂忠「ほうろう」、確か三年前の今頃、聴きまくっていた。

部屋の整理のその前に、頭を整理しなくちゃいけない。










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September 22, 2009

愛して止まない散文体

体調不良など遥か遠い話、チョロマカシちょろまかして気付けば平常以上の仕上がり具合、看病ってどういう意味だ、しょうもない、どけよ、ちょっと邪魔だぜ。

昨日はギターを抱えたまま眠っていた。すなわち俺はサントリー角瓶を呑み干して酔っ払っていた。

仕事場では笑い、夢の様な空間を作り上げ、それでいて競い合う様に働いている。これを相乗効果と呼ばずして一体何と呼べば良いのか、皆目見当もつかない。

久方振りに空気を入れたロードバイクまたがり散歩へと出向く。

レコード屋では松田優作を掘り出す事に全神経を費やしたが、釣り上げたのはブリティッシュビート大全集と植草甚一の本だった。

「ぼくのネクタイはネクタイ屋さんにほめられる」

ウィット溢れる発言、愛して止まない。

何から何までとっ散らかっている、ところでショーケンをクールと思えない男とはどうやら仲良く出来ない。

レンタル屋では真心ブラザーズが叫んでいた、

人間はもう終わりだ 馬鹿ばっかりでどうしようもねぇ

うだつの上がらん、毒の一つもない輩にはからまない。

だからこそタランティーノとベルモンドにはからみたい。

俺はいつだって本気だ、そうそう、他愛もない話を繰り広げるその瞬間もだ。

ウィットが嫌いなら、ロマンが嫌いなら、人間が嫌いなら、勝手にしやがれ。

ご多分に漏れず勝手にしやがる男このワタシ、嫌われてなんぼの人生に華麗なる祝杯を。



at 23:49|PermalinkComments(0)TrackBack(0)│ │散文 

September 21, 2009

ヘビー・ドリンクしたい夜

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真夜中には松田優作を聴きかじっていた。

とんでもなくイカしたレコードで、俺は気付けば500ml缶ビールを2本呑み干していた。


男の中の男が唄う女々しい歌、愛して止まない。

女か男か分からん輩が唄う女々しい歌、聴くに堪えない。

ところで驚異のチョロマカシ精神の持主このワタシ、

体調は右肩上がりの左団扇にて回復中、なんでもかんでも平常気取りでケリがつく。

昨日、映画館に足を運んだのは紛れもなく正解だったといえる。

おとなしくってどういう意味だ、しょうもない。

俺はカゲで何を言われとるか分かったモンじゃない。

とある場所ではある事ない事、どうやら囁かれている。

何でも良いけど君達、趣味が悪いぜ。

俺は女が好きだ。それと同様に男が好きだ。

バットしかし、「女なんて・・・」などとヌカす、ナヨナヨフニャヘニャ星人がお出まししたなら、

「このイカサマ野郎!」、俺は何処かの中心で高らかに叫ぶだろう。

そんな訳で俺は全てを蹴散らさなくてはならない。

2年半前にインフルエンザを患った際に作りかけた曲を今こそ完成させよう。




at 21:54|PermalinkComments(0)TrackBack(0)│ │散文 

落ち着かないで ’09

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金輪際、「落ち着く」という行為は止めにしたい。

飲み込まれたら全て持って行かれる、そんなのは真っ平御免だ。

俺は無意識の内にコロコロ交換テープを買いに走り、

そしてそれを手にしたまま各駅電車に乗り込んで渋谷へと向かった。

映画館の席を確保した後、上映時間までの間はレコード漁りに費やす。

その途中、今村竜也氏から電話が鳴るが、それを一旦無視してレコード漁りに興じ続ける。

四枚抜き出し、外で煙草を吹かすその時、電話をかけ直す、

「よー、例の溜まり場に居るけど調子はどうだい?」

男は一人でダーツに興じていたが、俺は生憎、調子が良い悪いに関わらず映画館へと繰り出す。

唯一、その名前だけで映画館まで足を運びたい監督、ジム・ジャームッシュ。

丸々二時間、スクリーンにへばりつく。

金輪際、「落ち着く」という行為は止めにした。

明日も俺は平常気取りで仕事場へと向かうだろう。

そうそう、笑いながら全てをお金に換える為に。

熱があるのかないのか、そんな事柄断固ノープロブレム事項、

四枚のレコードを沁み込ませながら、500mlビールを呑んで眠るだけ。

まずは松田優作から。







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September 20, 2009

くすぶる体温と平常のブルース

夜にはくるりのファーストレコードを、ヘッドフォンを駆使して沁み込ませていた。

そして真夜中にはギターを弾いて唄う、

【レッツ・ゲット・ロマン】が楽しみでしょうがないといった面持ちで。

まるで眠れずに、寝たと思えば16時15分起床。

シルバーウィークってどういう意味だ、ゴールデンウィークの同義語のつもりか?

ようやく気付いたぜ、どちらにしてもしょうもない、しょうもないぜ。

郷愁の37.4℃、何がなんだかまるで分からない有り様。

コロコロを買いに行かなくちゃ、

ジム・ジャームッシュ最新作を観に行かなくちゃ、

平常を気取らなくちゃ、

休まなくちゃ、

チャチャのリズムで踊らなくちゃ。


at 17:05|PermalinkComments(0)TrackBack(0)│ │日々 

September 19, 2009

体温と俺のブルース

真夜中、そして明け方には別世界との狭間で激しくうなされていた。

バットしかし、「助けてくれ」などとほざきながら、久方振りのそんな状況を楽しむ余裕はどうにか持ち合わせていた。

頭の具合が悪くなればなる程に言葉遊びは巧みになるとされる男このワタシ、

「あの時あの話をすれば・・・」

「あの話はもっとこう展開させれば・・・」

こんな事ばかりをいつだって考えてしまうが、それでも昨晩は素晴らしい夜だった。

ボーリング玉を投げ、的を射抜き、ビールを煽り、罵り合い、その倍笑い合いながらヒップな男女とおどけ続けていた。

ようやくここまできた。誰に何を合わせる訳でもなく俺は俺のままで築き続けてきた。

無論、まだまだ足りてないだろう。

バットしかし、まだまだ行けるだろうと安易に察する事さえ可能可能。

流されっぱなしの人生を送るしかない狂乱の八番煎じ野郎共にこの喜びは伝わらない。

俺はとにかく嬉しくて喜びに満ち溢れていた。

腹を割った話の一つも出来ない友達、そんな友達、初めから要らない。

そんなのは友達でも何でもない、そうそう、単なるなんちゃら星人だ。

理由ある反抗、意味ある遠回りならいくらでもし続けてやろう。

そして目覚めれば36.3℃、すなわち驚異の回復力&精神力の持主このワタシ、最新型インフルエンザとは断固無縁。

平常気取りで堂々の煙草を吹かし、街に繰り出せば古着屋を冷やかし、都会のオアシス「日高屋」にてなんちゃら定食を平らげる。

ところがどっこいすっとこどっこい、500mlビール二缶、2リットル水、1リットル牛乳、その他食材を両手に抱え込みルート・スゥイートホームを練り歩けば再び忍び寄る満身創痍、レコード漁りはまたの機会とし部屋に舞い戻ればおっとっと極まる37.1℃。

油断は許さず、平常気取りは執念のキープオン。

看病など要らない、万が一可愛い女の娘に優しくされたりでもしたら、

「なんや!こんな事ならもう一日寝込んどいたろかい!」

などと、甘えてしまいかねない。

生粋の甘えん坊精神を封じ込め、何かがくすぶっている夜、回るレコードはウェス・モンゴメリー。

幸いの二連休、全ては巧みに転がり続けている。



at 21:26|PermalinkComments(0)TrackBack(0)│ │日々 

哀愁漂う38.6℃

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ヒップな出来事を求めて、俺は持ち前の精神力を駆使してハイカラ仲間7人と共にボーリング&ダーツ大会に興じる。

昼間の時点でフラフラ&クラクラ感、すなわちフラクラ感は絶頂に近い感じだったが、それにも勝るヒップな出来事を求めて平常を装いゲームに興じ続け、そして喋り続ける。

そして現在、ツケは颯爽と払わされ、熱は右肩上がりの左団扇、ご多分に漏れずの38.6℃をキープオン。

そんな訳で平常を装うのは残念ながらの困難状態。バットしかし、後悔など俺にはない。確かにあの瞬間、ヒップな出来事は確立されていたんやさかい。

さぁ、今こそお前の出番だ。看病好きのお姉ちゃん、はたまたお兄ちゃん、俺は懲りもせず激しく求めたい次第。


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September 17, 2009

今日の夢は今日語ろう

哀愁の「マスク着用命令」再び。「郷に入れば郷に従え」、意外にも嫌いなことわざではない。バットしかし、具合はご多分に漏れず悪くなり即座の拒否反応、おとなしくってどういう意味だ、しょうもない。

そんな訳で俺はといえば再度の発熱症状、500ml缶ビールを流し込み、そして発熱薬に頼ってしまう体たらく。

明日は持ち前のいてまえ精神を駆使して懲りもせずボーリング玉を転がす事だろう。

誰かが言ったぜ、「今は昭和40年代じゃないんだぜ」。

俺は歳を重ねる事と丸くなる事が必ずしも比例する事柄ではないと唱え続けている。時代は変わったのか、ならば古き良き時代に80000Vのスポットライトを。

回りに理解を共有出来る仲間がいる奇跡に俺は誰よりも誇りを持っている。


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September 16, 2009

ダーティ・オールド・タウンでの出来事

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’09.9.15(火)

午後22時過ぎ、缶ビールを嗜みながらTVショーをダラダラと眺めていた俺に電話が鳴る、

「よー、ダーツに行かないかい?」

声の主はかの有名な今村竜也兄貴。

まるで田舎の様なこの感覚、ここが東京なのか広島なのか京都なのか、まるで分からず理解不能。

寝不足やらダラダラ気分により一瞬でも躊躇した自分があまりにも馬鹿馬鹿しい、

俺達は僅か20分後には小粋なダーツバーのモダンソファに深く沈み、

ビールを煽り、煙草を咥え、そして愛して止まない一点集中型のゲームに熱中していた。

一点集中型ゲーム、ボーリング然り、ビリヤード然り、ルーレット然り、モデルガン然り。

「ここを溜まり場にしようぜ!」

俺は息巻き、ゲームの名前さえ知らず、そしてそんな事はどうだって良く、熱中していた。

小一時間のつもりが気付けばラウンドミッドナイト、

俺達は何度「もう一回、いや、もう一回、いんや、まだもう一回だ」などと繰り返しただろうか。

なんたって俺達、矢を投げるその瞬間、邪念という邪念を蹴散らし、

的の中心部以外には一切の興味がないってんだからまったくもってハイカラヒップス。

この街、この付き合い、まるで田舎を思わせる。

写真を撮り合い、俺達はケラケラと笑い合っていた。

部屋に戻り、即座にポーグス往年の名曲「ダーティ・オールド・タウン」に針を落とす。

何処に住んでも俺は俺のままで存在出来る。図々しくも存在してやる。

そして、

’09.10.14(水)
高哲典特別企画
【レッツ・ゲット・ロマン】
アット 下北沢BAR?CCO
19時開場/20時開演/1000円(+1order)
今村竜也とウエタケユキオ/十条フォークジャンボリー/高哲典


共にボーリングに興じた十条フォークジャンボリー、

共にダーツに興じた今村竜也、

すなわち愛すべきハイカラヒップスと繰り広げる一点集中型企画。

これで胸が躍らんとしたら、気は確かに狂っている。

俺の胸は爆発寸前、よって俺は何一つ狂っていない。


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September 15, 2009

俺と安物ウイスキーと串焼きイカへの戯言

真夜中、俺はウイスキーにタップリと浸かっていた。

終わる事のないレコード数珠つなぎを朝まで続けていたい心意気だった。

そして心臓を高揚させながら眠りについた。

午前中、俺はウイスキーにドップリと溺れていた。

口の中には煙草とウイスキーの味がクッキリと沁み込んでいた。

「あの安物ウイスキーの野郎!!」

呟いたが、俺はただそんな気取った風の言葉を吐き出してみたいだけのあん畜生だった。

串焼きにされたイカに思いを馳せる。

何処かの海で釣り上げられ、

丸焼きにされた上に串に刺され、

3本パックで勝手に売りに出され、

値引きシールまで貼られてしまったイカの胸中を考えてみる。

そしてそれを喜び勇んで手に掴み、

「ベイビー、これ安いやんけ!」

缶ビール片手に笑みをも浮かべて頬張っている男このワタシ、何がなんだかまるで分からない。

そうそう、この世は狂乱の矛盾天国。

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誰かがヌカしたぜ、

「よくもあんな汚い部屋の写真を掲載出来るな!」

男は笑っていたが俺はその八倍、高らかに笑っていた。

残念ながらそんな事はどうだって良い。

恥ずかしさはそんなところにはない。

理解を超えて俺は行く。

お母さんに会いたい。





at 20:37|PermalinkComments(0)TrackBack(0)│ │短編 

バディ・ホリーとの思い出

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回るレコード、バディ・ホリー。早10数年前、町の小さなレコード屋のおっさんが端くれだった俺に呟いた、

「それ聴いてみる?このフェイドアウト具合が堪らんやろ?」

この瞬間からレコード中毒は始まったのかも知れない。

ウイスキーコークは何杯目、そんな事はどうだって良い。

最新型インフルエンザを患ってしまった男に問いかける、

「貴様、明日はいよいよ出勤するのか?」

アンタが思ってる様な男じゃないかも知れないぜ、俺はただの寂しがり屋。

夢を見続けたい、ただただ笑い合う夢を。


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September 14, 2009

俺とレコード愛とジャンキーとロマンの戯言

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レコード・コレクターにはドラッグをやらない人間が多い理由がこれで分かった。ステレオを起動させた時、ドラッグと同じものをやっているからだ。ビニール・ジャンキーはみんなこういう経験をしている。サウンドに両眼の間を撃ち抜かれた時、その時から死ぬまで続く中毒が始まる。

溝に針を落とすのは肉体的な行為であり、大袈裟に言えば、エロティックな行為でさえある。

ーブレット・ミラノー



この本は確実に狂っていて、それでいて確実に正常であると捉える。手に入れたのは早5年近く前、タイトルとジャケットだけで俺の気を惹くには充分過ぎる程だったが、内容がそれを裏切る事など微塵もなかった。

先日、レコード屋でこの本が安く売られているのを発見し、それをきっかけに俺はこれを読み返してみる事にした。

俺はコレクターでも何でもなく、俺みたいな駆け出し者は言うに及ばず。

バットしかし、真夜中にこの本を読み返しながら俺は激しく興奮していた。

そんな時、ターンテーブルにはザ・ハイロウズ「タイガーモービル」、これはひょっとして俺が初めて手に入れたLPレコードだったかも知れないし、それはバディ・ホリーであったかも知れない。

ヘッドフォンでざらついた音に触れながら俺は無意識の内に踊り狂っていた。そうそう、最新型インフルエンザの猛威など何処吹く風といった雰囲気で。

そういえば何年も前、「俺こそがレコード屋で働くべきだぜ」などと一丁前に息巻いて、何店かのレコード屋に面接に出向いた事がある。

とあるレコード屋へ電話をかけ、詳細を聞こうとしたところ、素っ頓狂極めた質問が俺の耳に飛び込んできた、

「今まで買ったレコードで一番高いモノは幾らですか?」

俺はこの質問に心底閉口した。値段で判断して一体何が分かるというのか。そして俺みたいなモンがレコード屋で「雇われの身」になるなんて真っ平御免といった気分になった。その店へは面接に行く事すら止めにしたが、客として通う事を止める必要まではなかった。

俺はコレクターではない、お金にモノを言わせる事で得る幸福感などいらない。

バットしかし、レコードを愛して止まない。俺とレコードの狂乱なる関係性は永遠に続くだろう。

針を落とす事により音が鳴る、こんなロマンは他にはない。

「ゴーストドッグ」と「デッドマン」を消音で眺めながら、本日もレコードを引っ張り出す。エロティックな行為は続く。

何年も前、俺の勝手な理由で離れてしまった女の子が言ったぜ、

「アンタの彼女になった経験が出来て良かったわ」

仲良くやれる間柄というのは関わった時間の長さではない、グッドフィーリングであるか否かだ。

俺は喜びに満ち溢れている。自己暗示を忘れちゃいけない。

だいたい俺は幸せ過ぎる、誰も知らんやり方で更なる幸せを狙おうってんだから贅沢にも程がある。

コメントを書くなら名前を付け加えて俺宛てに正々堂々と書け、今度周りの関係ない奴を巻き添えにでもしたら欠けたレコードの尖った部分でもって思いきり引っ掻いちゃる、引っ掻いちゃるさかい。



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September 13, 2009

ヘイ・イズ・簡単な事をわざわざ難しくするべからず

仕事場では電話口のポップな女と大いに盛り上がっていた。

テーマは俺の大好きな「簡単な事をわざわざ難しくするべからず」であり、

すなわち、無意味を極めた専門用語について言及を繰り返していた。

こんなテーマなら胸の内にあるモノが激しく炎上して止まん男このワタシ、

仕事も会社も客という概念も全てを取っ払い、人間として永遠なるハイカラトークを繰り広げたくもなる。

「お兄さんは詳しいから良いけど」

女は笑っていたが俺はその八倍、高らかに笑っていた。

詳しいなんてとんでもない、これは謙遜でも何でもなくただの事実だ。

「いやいや、専門用語なんてモンは簡単な事をわざわざ難しくしたいだけですさかい」

俺は残念ながらパソコンの「パ」の字も知らんあん畜生、コンピューターなどに過度の期待はしない。

そして誰が名付けたかも知らん「専門用語」を、さも知った様な面で口に出したりはしない。

それは俺にとってこの世で一番恥ずかしい事だとすらいえる。

それ、マクドナルドの「シャカシャカチキン」然り、

誰かが勝手に名付けたネーミングセンスの欠片もない品名をヌケヌケと口に出して注文する事など俺には到底出来た芸当ではない。

もしも口が滑ってそんな言葉を吐いてしまったとしたら、そんなモンたっぷり二週間の自己嫌悪処分だ。

背伸びはしない、偽者の本物気取りにはたいがい飽き飽きときている。


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写真は新世界、粋でモダンな喫茶店。この風格、佇まい、本物以外のナニモノでもないと捉える。

そうそう、ある人には古い型、ある人には最新型。


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別世界が共存している ’09 

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仕事場ではとある男が、俺みたいなモンに冷えピタシートなるハイカラな代物を無言で差し出してきた。
               
「こいつクール極めとるやないか!」、思うに至る。           

元来、こんな代物は逆に気分が悪くなるが、俺は男の優しさを受け取り、おちゃらけた調子でまんまとそいつをオデコに貼り付けてみる事にした。

保険証の一つも常備出来ていない戯け人間このワタシ、簡単にくたばる訳にもいかない。
               
回るレコード、ヒートウェイヴからチェット・ベイカー、そして傍らには懲りもせずウイスキーコーク。

ヘッドフォンでレコードを聴き漁る瞬間、これ程の幸福感はなかなか味わえるモノでもない。

明日も俺は平常を装い仕事場へと出向くだろう。そうそう、全てを蹴散らす為に。

そして明後日はあの娘の誕生日、君の安否を気遣っている。

おー、トランペットの音が俺の耳に突き刺さる、まったくもってイカす。


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September 12, 2009

「心の友達」 vol.6

頭の回転は鈍く、ヒップな言葉の一つも掘り当てられず、切れ味はゼロ、何かが違うと息巻いて、

心なしかの臆病風、スナック感覚で体温計をはさめば37.3℃、

無論、大した熱でも何でもないが頭を過ぎるのはかの有名な最新型インフルエンザ、

危惧する職場、厄介者の吹き溜まり、危険人物はオテノモノ、

そんな馬鹿なとヘラヘラ笑い、面白味の欠片もない言葉が口を吐く度、自らには苦笑い。

例の患ってしまった男はそれに構わず本日もスティック振り回してロックンロールの渦の中、

奴とは確かに近頃、ずっと一緒に居た様な気がするぜ。

万が一、この俺が最新型インフルエンザを患ってしまったなら、うつされていたとしたら、

俺は奴を一発ど突いた後、肩でも組んで更なる絆を深める事が出来るかも知れない。

バットしかし、そんな事、さほど望んでもない。

バットしかし、そんな事が起こったなら、大笑いは俺達だけのモノ。

「コイツが律儀にインフルエンザを運んできやがりよって」

永遠に言い続け、笑い続ける事が可能可能、それも心のどこかでは捨て難いという茶番な心境。

冗談の一つも通じない輩とはつるまない、ギリギリのラインを弁えて俺は笑いたい。

何かがくすぶっている夜、

こんな夜、俺にとって重要な事はご多分に漏れずレコードを回して眠りにつく事だ。

「よーよー、もしも熱が上がったらお前がレコードを裏返す役を買って出ろよ」

そうそう、喜び勇んで買って出てくれよ。

それ位の義務はあるってモンだぜ。










at 21:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)│ │短編 

September 11, 2009

生粋の術

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目覚めれば寝ぼけ眼、スナック感覚だけを武器に黒髪へと変貌。

こんなモノに気負いなどない、何たって鏡にはいつも通りの顔が懲りもせず映っている。

アルコールだとか金髪だとか、気分を変える手段としては確かにヒップといえる。

バットしかし、中身は変わらず、変わる必要さほど見い出せず、すなわち阿呆の意見は右から左、俺は俺が良い。

昨日のボヘミアン・ロマン、満足とは程遠いが俺は俺のままでもっと精進しようと改めて強く思った。

好きか嫌いか二つに一つ、中途半端はご多分に漏れず嫌いたい。

渋谷繰り出し1000円ヘアーカット、沸き上がる感情は抑え切れず、抑える必要さほど見い出せず練り歩く。

胸躍る映画、横浜エッシャー展、名前も知らん写真家の写真展、根こそぎ引っ張り出す。

旅、生活、与太話、風景、鏡に映る顔、何でもかんでも唄と文章に変えてしまいたい。

懲りもせずレコードを漁れば四枚抜き出し、「気狂いピエロ」を消音で眺めながらの大試聴会。

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彼女にモダンガールの永久なる称号を、俺にホットドッグと冷たいミルクを。

ところで最新型インフルエンザを患ってしまったやさぐれ野郎に一言、

「君が居ないと俺の人生はほんの少し淋しくなる」

俺は「怒りたいだけ人間ではない」、生粋の「笑いたいだけ人間」このワタシ、日々を駆け抜ける。

P.S 

丁度8年前、俺は斉藤荘E号室にて、当時発売されたばかりのボブ・ディランのニュー・アルバムを聴きながら気付けば眠りについていた。

真夜中に目が覚め何気なくテレビをつければ、そこにはビルに飛行機が突っ込む映像が永遠のリピートかの如く映し出されていた。

俺は夢と現実の狭間を見事に彷徨っていた。

あれから8年、20歳だった俺は当たり前に歳を重ねて28歳になった。

素晴らしい歳の取り方をしたい。
 








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ロマンは落ちてないか ’09

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’09.9.10(木)
高哲典特別企画
【ボヘミアン・ロマン】
アット 下北沢ロフト
江崎掌/Loach/渡辺雅弘/高哲典


1.喫茶店へ(仮)
2.マリーと暮らす
3.ラウンドミッドナイト
4.ウイスキーとトランクを道連れに
5.ルート・スゥイートホームにて
6.愛すべき日々



朝には更新料と電気代、そして電話代を華麗に払い込んでいた。水道が止まるという戯けた通知も律儀に届けられていたが、水道局は遠くにあるが故、そいつは後日に回す事にした。

昼には友部正人と岡林信康を引っ張り出して聴き、「ストレンジャー・ザン・パラダイス」と「コーヒー&シガレッツ」を消音で眺めながらずっとギターを弾いていた。

例の仕事場近辺のゴミ捨て場から拾い上げた小粋なトランクに荷物を詰め込んでライヴハウスに繰り出す事にした。そこでは改めてこのトランクをシャーシャーと捨てた輩の全神経を疑わずにはとてもいられなかった。

盛り上がったのか、そうじゃないのか、それさえも分からずあっという間にライヴは終わったが、後になればなる程に喜びは溢れ出してきた。

仕事を終えて駆けつけてくれた男、電車を乗り継いで間に合うかどうかも分からず走ってきてくれた男、意欲をくれる出演者、こんな人間達にもしも裏切られた時、それがこの世で一番淋しい事柄だろう。俺の為になどと横柄な事は思わない、俺みたいなモンの為にと常に思っている。

出演者四人で写真を撮りたかった。俺はそれをすっかりと忘れてしまった。

誤解ってどういう意味だ、しょうもない。

誤解されない人生になど金輪際用がない。

江崎掌氏のMCが高らかにフィードバック、

「良い意味でチンピラで良い意味で古くて、こんな友達は他にはいない」

まだまだ満足には程遠いが、もっともっと素晴らしい人生を過ごせそうな気さえする。俺は俺で俺が俺で俺が俺を操縦する、魂の操作方法記された本など絶対に読まない。

仕事場の陽気な仲間と二人でポップな会話で盛り上がる。アルコールなど大して重要ではなく、必要なのは雰囲気と相手だけだ。相手が相手なら手元にある飲み物がたとえ「マミー」であったとて盛り上がる事など断然可能可能。

部屋に戻り録音したライヴのMDを聴いてみる。

まだまだ満足には程遠く、感情が言葉を吐き出す速度に追いつかず話は支離滅裂、四方八方に飛び交いもするが、俺はただ笑いたいだけで唄いたいだけだった。

丁度一年前、「ヘビーシック」の称号をほしいままにする名前も名乗れん輩からのコメントにより、俺はもはや歩く事さえままならん状態だった。友達を疑い、醜い人間を恨んでいた。

バットしかし、おいお前、俺の精神力に免じて辛うじて許してやるぜ。

きっとまた大言壮語も吐くだろう、身の程弁えず盛大に声荒げる事もあるかも知らん。

バットしかし、貴様との決定的な違いは俺は名前を隠さない。反則技は使わない。最低限のエチケットは忘れない。

誤解ってどういう意味だ、しょうもない。

誤解されない人生になど金輪際用がない。

また強くなったのは俺の方だったぜ

俺が唄う、俺は経験を積み重ねたい。それ、コットンクラブのミックスナッツ然り。

明日は黒い髪にしよう、そして生まれ変わる。

そうそう、何度でも生まれ変わる。


君とミステリーツアーへ出掛けよう。

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September 09, 2009

ボヘミアン・ロマンに寄せて

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「馬鹿にしないでよ!」などと一丁前に嘆き叫ぶならせめてその前に、馬鹿にされずに済む位の教養の一つでも最低限身につけとけこのノータリン&パープリン選手権前人未到の八種目連発金メダリスト野郎。

そんな戯け話よりも明日はこちら、


’09.9.10(木)
高哲典特別企画
【ボヘミアン・ロマン】
アット 下北沢ロフト
18時半開場/19時開演/1500円(+1drink)
江崎掌/Loach/渡辺雅弘/高哲典


瞬く間にこの日はやって来た。

多くは語らず、見せたい、魅せたいモノが俺にはある。

渡辺雅弘/19:00~19:30
江崎掌/19:40~20:10
Loach/20:20~20:50
高哲典/21:00~21:30


家主は留守番電話越しに嘆いている、


「いまだ家賃と更新料が振り込まれてませんが一体どうお考えですか??」

オーケー、オールオーケー、明日には片が付く、残念ながら心配は要らない。

一見、お金遣いの荒さにかけては天下一品に見えるか知らんが、俺は狙いを定めたモノにしかお金を使わない。

「とりあえず買っとこか!」、こんな安易な考えは俺にはない。よって捨てるモノなど何もない。俺はいつだって本気だ、そうそう、レコードを裏返すその瞬間もだ。

明日は金髪最後の夜になるだろう。俺は誰かが思っている以上に金髪に飽き飽きときている。

気が変われば俺はすぐにそちらへと出向く。デリカシーだけは損ないたくない。

男には好かれ、女と家主にはとことん嫌われるかも知らん。バットしかし、俺は知ってるぜ、女に媚びへつらう優しさをはき違えたマヌケを極めた哀れな男の姿を。

俺にはそんなの出来ない、よってやらない。

明日会えるのを心から楽しみにしている。

俺は俺だけの幸せの獲得者。







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September 08, 2009

マイライフのテーマ

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俺は長年、かの有名なこのジャケットの様な小粋を極めたスタイルに憧れていた。

もはや幾千光年の単位で憧れていた。

そして夢は叶った。

小さな夢、大きな夢、叶え続ける。

誰かが言ってたぜ、

「毎日パーティを繰り広げている様だね」

イエス、断固イエス!

コンセントに頼らず電池だけで動くモノ、愛して止まない。

ラジコン然り、ポータブルレコードプレーヤー然り。

本物の輩を相手にする暇など俺には一秒もない。

暇などない、俺の行動が全て暇潰しであると誰かがヌカすなら、

暇潰しの魔術師このワタシ、八倍返しで笑い飛ばそう。

頭の中はありとあらゆるヒップな事柄で溢れかえっている。

やる事が一つもないなんて間違っても吐いちゃいけない。

そんな訳でBGMはドナルド・フェイゲン、

今世紀最大の小粋なジャケットとは裏腹に、俺はこの音楽が長年理解出来ずにいた。

これをAORなどと難しく呼ぶその前に、

9月の風に揺れる洗濯物の音を感じながら聴くに最も適切な音楽だと俺は捉える。






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September 06, 2009

ロボット人間には永久のさよならを

感情が言葉を吐き出す速度に追いつかず溢れ出す。

頭の辞書を最大限に探りながらヒップな言葉を掘り当てる、そんな日々。

そこいらにはない教養でもって俺は挑む、全てを蹴散らしながら。

ところがどっこいすっとこどっこい、本日久方振りの大幅遅刻、これは断じていただけない。

昨日調子に乗ったツケはそそくさと払わされる。

夢を見た、今日が休日である夢を、ボーリングに興じる夢を。

その他諸々、ありとあらゆる夢を見て現実がどれで夢がどれなのか、分からずに煙草を吹かす。

「外はとんでもない渋滞やで」

「渋滞は関係ないやろ」


軽くあしらわれながら様々な言い訳を吹っ掛けて笑う。

残業という名のツケを払い、ザ・ブルースドッグスのライヴへと向かう。

普段戯けた事で笑い合う仲間がここぞとばかりに真剣な表情をひっさげてステージに立つ瞬間、愛して止まない。

その姿にこそ信頼関係は築かれる。

戯けた茶番人生を送るしか術がない輩には心を開かない。

俺が上で俺が下でもない、同等の立場で笑い合いたい。

俺は「怒りたいだけ人間」ではない、断じて「笑いたいだけ人間」であるという事実。

空きっ腹に生ビールを三杯流し込む。

カツゼツは通常の二割増で悪くもなるが、俺はそれを存分に自覚している。

そしてレコードの事ばかり考えている。

近々、ウィット溢れる仲間を集めて壮絶なる大試聴会を企てよう。

教養の欠片もない、いや、教養の意味さえ知らんままに今日までシャーシャーと生き延びてきた様な場違い椎茸野郎は呼ばない。

そうそう、ブラックジョークさえ通じないロボット人間には永久のさよならを。

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September 05, 2009

本物の輩共には本物の哀れみを

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頭に浮かぶイメージはいつだってこのワンシーン。

先日夕方、スナック感覚にて「パーマネント・バケーション」を観返す。

泡が出る程に素晴らしく、ニヤケ顔を繰り返す。

真夜中にはレコードを引っこ抜きながら本を読み、ウイスキーを煽りながらツイスト踊り、幸せな気分を存分に味わっていた。

蔓延するドンクサ星人、のさばる素人、悲劇を気取る喜劇役者、助けを求めるヘビーシック、それに答える永久の八番煎じボーイ、優しさの意味をはき違えたノータリン軍団、頭悪い者同士のカップル、身の程知らず筋違いの幸せ者、そんな総称「輩共」に俺は一切の敬語、気を使う事を金輪際止めた。何たってそんな輩共にまで気を使う暇など俺にはない。そんな輩共に嫌われる事など、もはやこちとらが望みたい位だ。

仕事場では仲間が増えてワイワイとやらかす。それは時にリスクを伴う事か知らんが俺はその倍、やる事をやるだろう。

悪いがこちとら、頭の回転が遅い輩を見抜く力にはそこそこ長けとる。8秒あれば充分に見分けはつく。

そんな輩とは仲良く出来ない、残念ながら俺は友達を選ぶ、どうやら出世はし難い。

仕事を終えて部屋に戻り、レコードを何枚か回した後、散歩がてらに間近にあるライヴバーまで今村竜也氏に会いに行く。会いたいが故に会いに行く。

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自らのテリトリーに座り、レコードを回す。末恐ろしい程のアナログ盤の素晴らしさに俺は改めて気付かざるを得ない。

針を落とせば音が鳴る、こんなヒップな代物を俺は他に知らない。そんなモノは他にはない。

’09.9.10(木)
高哲典特別企画
【ボヘミアン・ロマン】
アット 下北沢ロフト
18時半開場/19時開演/1500円(+1drink)
江崎掌/Loach/渡辺雅弘/高哲典


気付けば近い、非常に近い、そして俺は唄いたくてしょうがない。

やる事成す事気に入らないから何にもしない
何にもしないの落ち着かないから動きは止めん

どいつもこいつも気に食わないから動きは止めん
動きを止めたら嫌われそうだぜ 動きは止めん


チャーッと行くぜ、更新料はどうにか滞納しながら。






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MIDNIGHT TO SIX MAN

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パーティは永遠に続く。

俺は長年、座ったままの状態でA面からB面へと裏返す、そんな小粋な環境に憧れ続けていた。
               
そして夢は叶った。哀愁の7インチを久方振りに引っ張り出し、次から次へと針を落とす。

それは素晴らしく美しいチープな音。

隣に誰かがいるとしよう、俺は忙しなくレコードを取り替えながら永遠に音楽の話を、おまけに人生の話を続ける事が可能可能。
               
そんな時間、何よりも愛して止まない。

回るレコード、チャックベリー「メイベリーン」、俺はやるべき事をやろう。

のさばる偽者とは口さえ利かない、心は簡単には開けない。

タイトルはこの大人の玩具で、記念すべき最初に回したプリティシングス7インチより。


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September 04, 2009

我が道は全てレコード屋に通ず

朝も早よからドアを叩くノックの音で目が覚める。

レコードプレーヤーの配達指定時間は午後にした筈だったが、それは堂々と午前中に届けられた。

寝ぼけ眼でブツを受け取り午前10時台から始まるダンスパーティ、まったくもってイカす。

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座右の銘「簡単な事を難しくするべからず」、

こちら「簡単な事を簡単なまま利用出来る唯一無二の最終兵器」、これはもはや立派な大人の玩具だ。これ程までのスナック感覚機器が他にあるのか、俺はないと信じて疑わない。

こんな類いのハイカラ機器は自らの誕生日プレゼントとして贈ってやりたかったが、8年9ヶ月たっぷりと使い込んだメインターンテーブルの御機嫌が優れん中、12月まで待つ事なんて俺にはとても出来そうになかった。ところが奇しくも本日、愛すべきボーン・トゥ・ビー・ワイルド人間、竜也今村兄貴の誕生日。すなわち俺は9月4日という日をハッキリと頭に刻んだ。

気付けば長い間、ターンテーブルが回転する時に鳴るキューキュー音、そして回転数の狂い具合、そんなモノに苛まれていた。

スムーズに回転するアナログ盤に見惚れながら手持ちのレコードを根こそぎ引っこ抜く。

そこでは、

「ハヒャ!このレコードこんな音だったんか!」然り、

「ホヒョ!こんな曲入っとったんけ!」然り、

全てが蘇る感覚。

可愛い女の子が言ってたぜ、

「この部屋に一ヶ月は余裕で閉じ篭れるわ」

それほんまやで、俺はレコードを次から次へと取っ替え引っ替え繰り返す。

全てを新鮮な気持ちで聴き直す為、「もう当分レコードは買わんぜ」などと思ったのも束の間、俺は気付けばレコード屋で山程レコードを抱えていた。

当初、他社メーカーのポータブルレコードプレーヤーを手に入れる事を目論んだが、9900円という破格値、シックなデザイン、俺は定番モノを手に入れるに至った。

ステッカーを貼りまくりこの世に一つだけの代物にしたら、どこにでもコイツを連れて行こう。

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タイトルは植草甚一「ぼくの読書法」第一章「わが道はすべて古本屋に通ず」より。

俺みたいなモンにこんな風に思われるのは心底心外かも知れんが、俺はこの人物がとても他人には思えない。

素晴らし過ぎて胸は躍りっぱなし、敬意を表して止みません。

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丸の内モダンパーティ

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初めて足を踏み込んだコットンクラブは想像以上に随分と高貴な雰囲気を漂わせていた。

俺は自らの場違い具合に充分過ぎる程に気付いていたが、残念ながら気後れする事はなかった。

まったくもって初めての経験に戸惑い、スーパー袋をぶらさげて苦笑いしながら、

「よー分からんがな」を繰り返していた。

ジョージー・フェイム観賞。

有無をも言わさぬモダンナンバー「YEH YEH」、この目で、この耳で聴いた。

なるほど、こんな雰囲気でこんな音楽を嗜む贅沢、笑いながら稼いだお金で俺はこんな高貴な場所へと辿り着いた。

値段も聞かずに話の流れで注文したミックスナッツがまさか700円という事実にはいささか閉口したが、「まぁそんなモンやろ」で片付けてみるというヒップな手法を俺は用いた、用いてやった。

部屋に戻れば不在票が一枚、これはレコードプレーヤーが届けられた事を堂々と証明する。

そんな訳で俺は明日、9月4日という何とも不吉な日にレコードプレーヤーを受け取る事となるだろう。

さぁ、明日はレコードパーティ、この世はパーティ。

銀座、青山、田園調布に国会議事堂、東京都内の旅に出るのも面白いかも知れない。

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September 03, 2009

丸の内ヒップダンス

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仕事を我が物顔で切り上げモノホンハイカラタウン東京、有楽町、そしてまさかの銀座周辺を徘徊。

探していたのはモダン喫茶店、クールなバナナジュースにありつく。

目の前には天下のコットンクラブ、

スーパー袋に折り畳み傘を突っ込み、遂に足を踏み込む次第。


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心の友達だらけの夜

バイクの後部座席にはもはや秋の肌寒い風が吹いていた。

新宿で事を終え、俺達は三軒茶屋に向かったが小粋な喫茶店は既に二店とも閉まっていた。

御飯を平らげ、どこにでもあるハンバーガー屋でアイスコーヒー片手に様々な事柄に言及する。

カツゼツ悪く身振り手振りは俺の癖、直る気配はまるでなく直すつもりもまるでない。

酔っ払いの如く何時間も飽きもせず喋りまくるが摂取しているのはカフェインのみ。

そうそう、アルコールなど大して重要ではない。

バイクの後部座席では下品な言葉も織り交ぜ全てを笑い飛ばし、

それと同時に秋の肌寒い風を感じている。

部屋に戻れば間髪入れず盟友に電話をかける、

「よーよー、君はベロンベロンかい?」

自負せざるをえん程の酔っ払い口調で喋りまくる。

奴は明日、俺の仕事場に我が物顔で面接にやって来て、

そして数日後には堂々とその仕事場に鎮座する事だろう。

まったくもってイカす。

残念ながら俺は楽しむ術を随分と前から身につけている。

抜群の男がまた一人加わり、俺は笑顔を絶やさず更に仕事に精を出せると信じて疑わない。

仕事場ではチンピラ、そして893などと呼ばれている。

今まで何人の人間がこんな風に俺を捉えてきたか、皆目見当もつかない。

知らん間にいつからかこんな風になった、なってしまった。

良識あるチンピラと良識の欠片もないチンピラ、それなら俺はせめて良識あるチンピラ気取りでありたい。

ところで明日はそんな仕事場をそそくさと切り上げ、天下のジョージー・フェイムをこの目で目撃。

格安ポータブルレコードプレーヤーがこの部屋に届けばもはや怖いモノなど何もない。

人生には波があるだろう。

そして一人前の波乗り人間このワタシ、サクッと全てを解決。

そうそう、更新料はどうにか滞納しながら。







at 00:47|PermalinkComments(0)TrackBack(0)│ │短編 

September 01, 2009

ア・ルーム・ロマン

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ある時は書斎、

ある時はスタジオ、

ある時はリスニングルーム、

ある時は試写室、

ある時は喫煙所、

ある時は溜まり場、

ある時は酒場、

ある時は喫茶室、

ある時はゴキブリの住み処、

ある時は城、

ある時は隠れ家、

ある時はエロス、

ある時は寝床、

すなわち唯一の拠り所、愛すべき部屋。

この部屋、前の部屋、前の前の部屋、相も変わらず愛苦しい。

要はどんな仕事をするかではなくどんな風に生き抜くか、

どんな部屋に住むかではなくどんな部屋にするかの理論。

火の始末は絶対に怠らない。                 

この部屋がもしも燃えたら?

考えただけで想像を絶する。

それはもはや「死」さえ連想せざるを得ない。

東京生活早9年弱、関東弁には馴染めずじまい。

サクッと行くぜ、更新料は滞納しながら。


at 22:06|PermalinkComments(0)TrackBack(0)│ │ 
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