May 2010
May 30, 2010
一難去ってまた一難の詩
一難去ってまた一難、
神様の悪戯好き、
「うまくはいかんモンやね」、
呟いては啜ろうカップラーメン、
シケタ面して眉間にはこびりついた皺の跡、
うまくはやっている、
敵などいない、
少なくとも見渡す限り、
限りなく狭い世界の中では、
憑かれた様に叫び続ける、
「八番煎じはおとなしくしてなさい」、
知識がないなら持ち前の何ちゃら精神でカバー、
心意気を侮るなかれ、
仕返しを直ちに開始しろ、
お母ちゃんへはロングディスタンスコール、
「やぁやぁ俺さ、目下最高潮」、
灰に塗れた部屋からほざき続ける、
「いつかまた激しく突き落とされるぞ」、
ハイハイまたね、
ウィットに富んだ言葉を掘り起こして君に贈り続けたい、
俺にも贈り続けたい、
いや、俺に贈り続けてほしい、
BGMはデヴィッド・ボウイ、
レコードプレーヤーは10割中11割ジャスト、
コイツはもはや壊れている、
すなわち、こちとらの気分にも直結しかねない一大事、
「うまくはいかんモンやね」、
神様の悪戯好き、
一難去ってまた一難。
May 28, 2010
東京サングラスマン ’10
めっきりとレコード屋へ出向いてない感漂う今日この頃。
その分、本を読み耽り、ドロップアウトした男の物語に入り込む。
適当な本を引っ掴んで三軒茶屋まで歩く、支払期限をとっくに越えた水道料金を支払う為に。
途中、銀行に立ち寄れば思いもがけずビッグマネーがこの目に飛び込んでくる。
これは神経すり減らしながら、それでいて真っ当にクールな仕事を切り抜けて稼いだ俺の生活源だ。
三軒茶屋の、7年程前に働いていた雑貨屋を覘く。
あれから7年も経過しているとはまったくもって閉口の類い、俺はあの頃、確かに22歳だったのだ。
雑貨屋は一般大衆の小物を集めた平凡店に成り下がっていた、哀愁と社会を感じて俺は店を出た。
その足で向かうのは上野界隈美術館、
「休みの日は芸術鑑賞」、こんな方程式が様に成りつつある昨今の胸中事情。
そして何一つ口にしていない俺は、
「アメ横」なるハイカラ街を練り歩きながらご多分に漏れずモノホンモダン喫茶へと潜り込む。
破れて綿が飛び出たボロボロのモダンソファ、イカす喫茶の必須条件「食器は欠けている」、
「サーモンステーキ」なるモダンメニューを注文すればシンプル極まる「鮭定食」がやってきた、
御飯を平らげながら思わず噴き出して呟く、「完璧だ」。
そんな時、店内BGMは吉田拓郎「明日に向かって走れ」、
こちとら素直に受け入れる、「明日に向かって走ろう」。
引っ掴んできた本はブコウスキー「ポスト・オフィス」、
町は、気の狂ったうすのろで溢れ返っている
そう思考する、自らしか信じない男が時に臆病風に襲われる、
俺って本当は間抜けだったのか?
この不幸は全て自分で招いているのか?
ありうる話だ。
実は俺っておつむの足りない、生きているだけでも御の字な奴って事も充分ありうる。
人間らしい人間に28798Vのスポットライトと大ベストセラーを。
ところで人は、俺は、何故時にサングラスが欲しくてたまらなくなるのか。
外でかけた例などほとんどないクセしやがってだ。
そんな訳で約9年振りに、一瞬で全ての風景を暗闇にさせる真っ黒いサングラスを手に入れる。
上野とはモダン喫茶、昭和定食屋で溢れ、そして香港を思い出させる香りが漂う街だと気付き、
日も暮れる頃、電車へ飛び乗り再び物語に入り込む。
誰も彼もどいつもこいつも後悔させてやる、
そんな作家に、人間になると俺はとっくに決めている。
May 27, 2010
お祭りはまるで終わる気配がない ’10
2001.5.26~5.27
東京に出て来て直ぐ、バンド募集の貼り紙を貼りまくった。
とにかくバンドを結成する事とレコードプレーヤーを手に入れる事で頭がいっぱいだった。
知り合いや仲間など皆無、ただ確実に足を踏み出している事実だけに酔いしれていた。
そして一ヶ月弱で「The Kickstart Driver」を結成、
そして上京から半年を待たず、俺はバンドメンバーを引き連れて広島県福山市でのライヴを決めた。
「こんなにも事は巧く運ぶのか」、思っていた。
客は何故か大入りで、打ち上げの席では号泣し、優しくされる事に戸惑っていた。
そしてその足で福岡県小倉市へ向かう為、真夜中の高速道路をぶっ飛ばした。
「わっしょい百万夏祭り」、一大祭り出場をかけたオーディションに参加する為だった。
ベースの男はガラが悪く、俺より一つ年上で、そして生粋の九州男児だった。
俺は後部座席で、車内BGMはT-BOLANで溢れ、車中ではその素晴らしさについて語り合っていた。
素敵な別れさ 出会いの未来があるからー
夢叶う日まで 今はここでそう Bye For Now
次の日の真っ昼間、オーディションは市の会議室みたいなところで行われた。
会議机がズラッと並び、そこには審査員が偉そうにペンを持って何人も座っていた。
そんな光景には心底虫唾が走った。
ぶっ壊してやろうと粋がっていた。
10Wの小さいアンプを用意して二曲演奏した。
曲はシンプルなロックンロールでロカビリー気取りだった。
アンタはそんなにお偉い人なんですか?
大した苦労しちゃいないのに威張るんじゃねえぞ、おい
こんな歌詞を持つ「独り言ROCK」、俺のターゲットはただ一人で、
それは審査員席に鎮座している「ソニー」のおっさんだった。
そのおっさんをあからさまに指差して俺は吠え、10Wのアンプとドラムに飛び乗り、そして蹴散らした。
そんな時、ベースの男はソニーのおっさんの目前まで迫り、
サングラス越しにおっさんを睨みつけながらベースを気だるそうに弾いていた。
男はこんな時の為に10メートルの長いシールドを事前に用意していたのだ。
「まったくもってイカす」、俺は思った。
「まぁ、こんなモンやろ」、終わって笑い合い、お互いが爽快感に満ちていた。
オーディションを突破し2001年8月、「わっしょい百万夏祭り」出場の為、再び小倉へと向かった。
露店でたむろするカップルや橋を渡る輩共に俺はマイク越しに盛大に叫び続けた、
「小倉城見る前にこのライヴ見て行かんかいこの戯け野郎!!」
俺は口が悪かった。
川に浮かんだ野外ステージへ生粋の九州男児達が10人位ステージに飛び込んできた。
男達は全員片手に打ち上げ花火を持ち、演奏中、それを天に向けて何十発も発射し続けた。
俺はエレキギターを肩から外し、ガイコツマイクを手に持ちベースの男に近寄り肩を組み、
一つのマイクで二人して狂った様に叫んでいた、
「わっしょいわっしょい」
演奏後、司会のお姉ちゃんが半分驚き半分呆れた仕事口調で言った、
「皆さん大丈夫ですかー?やってくれましたねー」
あれから丸9年、お祭りはまるで終わる気配がない。
すみません、幸せはお幾らですかー
もうすぐこの僕も30歳ー
BGMはあの男、お祭りはまるで終わる気配がない。
May 24, 2010
モダン・ビート・ジェネレーション
先日書き上げた短編(拝啓・ウラベ先生)はとても胸躍る出来映えだった。
座右の銘「簡単な事を簡単なままに」片付けた文章、蘇る場面、
俺はかれこれ22回読み返した、小学三年生は俺の原点なのかも知れない。
「へっ?あんなのどこがどの様に良いの?」だとか何だとか、そんな事柄断固ノープロブレム事項、
「生涯6軍選手&モグリは引っ込んどけ!」、俺は唱え続ける。
「突然俺の部屋に女が入ってきた。俺はずっと黙っていたが彼女の息が酒臭いと気付いていた。
そして、特殊だが腐敗臭だとすぐに分かる匂い、甘ったるく鼻につく老いの匂い、
この女性が老いていく匂いを感じた。俺は思った。狂ってる。
ここから逃げ出さなきゃ。彼女は俺にキスをした。ライ麦パンにのせたレバーソーセージの味がした」
どんな味やねん×3998、俺は真夜中に叫び散らしながら笑い転げる。
「塵に訊け!」ジョン・ファンテ、
快楽と試練を大袈裟な程に行き来する、精神をひけらかした偉大なる作家に愛とベストセラーを。
「ビートニク」という映画を観返す、77回観ても絶対に飽きない自信がある。
原点は小学三年生とやさぐれ文学集団、この中にあるんだと一丁前に洒落込む。
さて、モダンイカサマ両サイドは日々ミリ単位で刈り込まれている、
エグリは深くなる一方の今日この頃。
レット・イット・ビー、成すがままに、俺は思っている、
どうでも良い、俺は思っている。
美術館に行きたいが月曜日は定休日と相場は決まっている。
だから何年か振りにメガネをかけて街を歩く、傘をさして。
要するに休日にはたいがい雨が降る、
天下の喫茶室「トロワシャンブル」の別店舗へ向かったが閉まっている。
アンティーク感溢れる、この世にたった一つのスタンド灰皿を探し求めている、
1800円で手に入れば良いが1260円なら尚良いだろう。
大枚を叩けば簡単にヒップなモノが見つかるかも知れない、
バットしかし、ロマンのない買い方には永久に用がない。
今使っているモノは確か2002年12月13日、22歳の誕生日に手に入れて以来、
かれこれ3721本にも及ぶ吸殻を押し潰し、すっかりグラついて壊れかけている。
ところで「インチキ迷惑メール」の呼びかけは永久に止む事がない、そう、時には日本語でだ。
「今日は私、小倉がメールを書く事になりました」
ヘイ、ヘイヘイユー!!誰やねん×80000000301、
笑える喜びに幸せを噛み締める。
新しい詩を唄おう。
May 23, 2010
拝啓・ウラベ先生
小学三年生の時、随分と長い間、登校拒否をした。
いじめられっ子を演じる事にウンザリときていたし、どうやら実際にいじめられてもいた。
ある時、三年三組の出来うる限り全員が、先生を先頭に俺の家へと押し掛けて来た。
俺は一人、気ままにテレビを見ていた。
幸か不幸か、俺の住むアパートは学校から僅か徒歩3.2秒、
文字通り目と鼻の先にあった(今もある)。
「学校来いよ」、誰かが言った。
「何で来ないんだ」、先生が言った。
「制服が今はない」、戯けた言い訳で適当に逃れようとした。
結果、毛玉だらけのスゥエット上下で俺は学校に連れ戻され、
何ヶ月か振りに「皆」と給食を食べた。
「今日はこいつと一緒に帰ってやろう」、誰かが言った。
「こんな格好じゃ可哀想だから」、誰かが言った。
そんな類いの同情が大嫌いだった。
「同じ事をする」という行為が大嫌いだった。
それにボンクラ共、もう忘れたのか、
俺の住んでいるボロアパートは学校から僅か徒歩3.2秒、目と鼻の先だぜ。
「こいつら何一つ分かってないぞ」、同じ歳の連中をハナで笑っていた。
「音楽発表会」のビデオを教室で見た時、俺は一人だけ浮き、とても恥ずかしそうに映っていた。
あれは恥ずかしかったんじゃない、
「同じ事をしている」という事実に閉口し、単純に居場所を失っていたのだ。
拝啓ウラベ先生、あれから約22年、今も生きているかい?
おかげで俺は強靭な武器を手に入れ、まだまだ活きている。
学校は「その点を学ぶ」という意味にかけてはとてもヒップな場所だ。
May 22, 2010
作業場の片隅から ’10
ラム酒をコーラ、ソーダ、一対一で交互に割り続けヘベレケのラストナイト、
BGMはシオン、高田渡、何やらかんやら。
朝には近年稀にみるモダンガールからモーニングコール、
バットしかし、その電話が鳴り響く前から堂々たる起床を果たしているのが俺だ。
「やぁやぁゴキゲン」
これは空想か現実か、俺は単なる夢想家なのかも知れない。
そして「それの何が悪い?」と俺はそろそろ盛大に問いたいのかも知れない。
本物の自由とはポイ捨てをする事じゃない、自動販売機の下で手を伸ばして宝物を探す事だ。
仲間は「作る」モンじゃない、「出来る」モンだ、
イカサマを見抜く力くらいは少なからず持ち合わせておいた方が良い。
人間らしい人間に愛を、それ以外には唾を、
ブーツに塗りたくるクリームのハイカラジャケット具合には敬意を。
May 20, 2010
レッド・ウィーク/短編集
’10.5.19(水)
「さて、何処へ向かう?」
こんな事を考える余裕さえ持ち合わせている俺は自由の立役者。
本を小脇に挟んで向かうのは渋谷は文化村美術館、ここに出向く時にはいつだって雨が降っている。
神聖にして閑静極まる美術館内を徘徊していたら、相も変わらず男と女のイカサマ与太話が耳に飛び込んできやがる、
「ピカソはラフスケッチの時点で凄いのよ!」だとか何だとか、
俺の大嫌いなさも知った様な口振り、「私、ピカソとは親密な関係だったの」声でだ。
「ヘイ、ファッキンガール!!」
舌打ちの一つでもかました直後、弁えた警備員姉ちゃんがナスビカップルの元へ即座に近寄る、
「お静かにお願い致します」
さぞかし恥ずかしかっただろう、その胸中だけは察して「あげる」、
そしてクールな警備員には座布団12枚だ。
小粋な喫茶室で読書をした後、ハイカラ恵比寿タウンへと向かう、
ジェイムズ・チャンスに会いに行く為に。
幕が開き、音が鳴り出した僅か1.7秒後、俺は自然の内に弾み出す、
タキシードにリーゼント、オマケに首にぶらさげているのはチンピラサックス、
要するに伊達男を愛している。
着飾った伊達男なら誰でも良いという訳ではない、
自然の内に「伊達男振り」が抑え切れんばかりに噴き出しているか、
それだけが重要だ、それは全て生き方に反映される。
中身空っぽのノータリンがいくら真似ようと気取ったところでその「域」には到底及ばないって仕組みだ。
そんな時、俺は380円ジャケットと甲子園Tシャツの組み合わせ、
それに加わるジャイムズ・チャンスのリズム、
すなわち、全てを取っ払った奇跡の融合だ。
途中、焦燥椎茸野郎が野次を飛ばす声が聞こえた、
「こいつら本気出してないぜ!」
俺がその椎茸君の真横にいたなら、俺は首を掴んで持ち前の口の悪さを駆使して罵っただろう、
「少なくとも貴様よりは本気だぜ」
ファンクとジャズとパンクの隙間で、誰も演ってない完全オリジナルを貫いているアヴァンギャルド振り、
その時点で貴様の様な万年場外6軍選手よりは100%中5881%本気だ。
演奏者が日本人ならヤツはこんな野次を飛ばさなかっただろう、
言葉が通じない事を分かった上でヤツは叫んだのだ、
そんな輩の言葉を一体誰が信じる?
特急地獄行き列車の特等席乗車券を一枚用意して「あげる」。
恵比寿から渋谷まではぶっきらぼうに歩く、ジェイムズ・チャンスのイカれたリズムを口ずさみながら。
帰る時間など気にしなくても良い俺は自由の喜劇役者、
大衆チェーン店で餃子とウーロンハイなんてのもたまには「アリ」だ。
’10.5.20(木)
再びバリカン取り出し、両サイドを刈り込んでみる。
モダンイカサマモヒカン、少なくとも暫らくはハッタリモダンイカサマ気取りだ。
飽きたら次へ、次から次へ、気分次第で全てはバラ色、
歳を重ねる毎に若返る仕組み、俺はもう誰にも嘘など吐かない事に決めている。
本を小脇に挟んで雨の中を歩き、天下の「トロワシャンブル」に辿り着く。
「ウイスキーコーヒー」
すっかり旅人の気分で750円をウイスキーコーヒーに叩く、
ウイスキーとコーヒー、二大巨頭の共演に「福山自動車博物館」のポップTシャツを着て俺は挑む。
何も食べていなかったので気分が悪くなりかけたが、ジャズとその雰囲気、そして本を何ページか捲り元を取る。
「塵に訊け!」ジョン・ファンテ、作家を目指す自己陶酔を止めない青年の物語、
答えは塵の中、そしてアウトサイダーと呼ばれる人間の中に存在する。
「チャーシューメン」
南口商店街に存在する、「人生にはすっかり疲れ果てました顔」のおっさん経営の格安ラーメン屋へ入り込む。
そのおっさんが作ってくれるラーメンが好きだ、「何故なら人生の味がするから」などと洒落込む。
「このブーツにうってつけのクリームは?」
近所の靴修理屋へ潜り込み、ブーツを磨く為のクリームを手に入れる、雨を弾くスプレーもついでとばかりに用意する。
このブーツだけは壊さない、意志はいかなる場面でも強いに越した事はない。
「怖いのはもはや当たり前だ、真剣に生きているからだ」
どっかの偉大なる文学者の言葉が颯爽たるフラッシュバック。
まるで遠い街を旅している様だ、いや、実際、旅は続いている。
夜にはラム酒の海でダンス&ダンス、
様々なアイテムの力を借りながら、軽快な足取りで死ぬまで生きよう。
May 19, 2010
クタバルナのハイカラ精神 ’10
’10.5.18(火)
何度でも訪れる、訪れさせる至福のレッド・ウィーク幕開け。
夏の香りさえ漂う真昼間には古本屋で本を三冊引っこ抜く、近頃は何とも読書な気分だ。
そして「男30」を迎えた十条フォークジャンボリーへは例の「チャールズ・ブコウスキー」をラッピング、
あの本屋においてブコウスキーの売れ行きはいまや軒並み好調だろう、
バットしかし、買い占めているのは全てこの俺だ。
本を一冊掴んで読み耽り、あっという間のステーキタウン立川着。
’10.5.18(火)
【ソウル・ロマン派~OTHER SIDE~】
アット 立川/ステーキハウス・テンガロン
w/十条フォークジャンボリー
1.何を想う
2.深夜高速バスブルース
3.ロマンのど真ん中
4.ウイスキーとトランクを道連れに
5.自由
6.マリーと暮らす
7.愛すべき日々
魂の入れ忘れ、いや、魂の入れ方さえ忘れた場面にはいささか閉口したが、
ご多分に漏れず一弦吹き飛ばし、交換するのはさぞかし億劫って訳でギターを借りて唄う。
それにしても心を開ける人間が存在する事実には心底歓喜し、
ステーキハウスのウエスタンな雰囲気の中においても違和感なく流れるジェイムズ・チャンス、高田渡をBGMに、
勝手気まま、思いつくままに喋り倒し続ける。
そんな訳でアンティークのタイプライター、ミシン、イカす外観、写真を撮り損ねたモノ多々あれど、
俺はいつかまたあの場所へステーキにナイフを突き刺しに向かうだろう。
遠回りをして本の世界に潜り込みAM01:07下北沢着、
業務縮小により突然クビを宣告されたという大事な仲間の胸中に思いを馳せる。
ポリシーに反する理解不能な仕事を続けさせられ、挙句の果てにクビの宣告、
何一つ報われないこんな「薄情な終わらせ方」を黙って見過せる程に俺はモグリではない。
敵でもない敵を相手にするのはいささか身を擦り減らす、相手も同じ事を思っているのかも知れない。
俺の行く末など知ったこっちゃないが、当のこの俺がもしもクビを宣告されたら誰かは俺をかばってくれるだろうか。
誰からも見放されいとも簡単にジ・エンド、
こうなれば俺は最高峰の笑い話を手に入れるのと引き換えに、とんだ寂しさに溺れてしまうだろう。
次から次へと生まれる新しい課題を思考しながら、
いつか狂乱の甲子園で手に入れた「KOSHIEN」Tシャツを初めて着て、本を読んで眠りについた。
包み隠さず全てを射抜く作家になりたい、
お前をあの街この町へと連れ出したい、
くたばる前に叶うと良いね、叶うと良いね。
May 18, 2010
昨日よりも若く ’10
休憩時間を利用しては繁華街まで弦を買いに走る。
明日はライヴだ、そう、「ライヴ・イン・ステーキハウス」だ。
チキンの入ったパンを抹茶オレにてハイカラに流し込む、
宮下公園だか山下公園だか知らんが、とにかく原宿近辺、場違い極まるナウな場所での昼下がり。
仕事を終えれば一目散、部屋に戻れば髪の毛にへばりついたファッキンヘアーワックスもそのままに、
どうにもこうにもやさぐれた心持ちでパンツ一丁新聞紙乗り込み、
バリカン取り出し、専売特許のスナック感覚駆使して両サイドを刈り込む。
成功なのか失敗なのか、そんな事柄断固ノープロブレム事項、
どう転んでも鏡に映っているのは俺だ、所詮俺一人だ。
そんな事よりも俺が考えているのは2年以上前、
俺にこのバリカンを与えてくれた全身入墨男は今も元気でいるのかという事だ。
冷たい視線モノともせず、「肌色を無くしたい」というスローガンを掲げてまで入墨を増やし続けるその精神は、
どうしようもなく呆れもするが、どうしようもなく格好良い。
そして「CHIVAS REGAL」、すなわち、ウイスキーの柄が印刷された鏡は15年前の誕生日、
俺にこの鏡を与えてくれた大きな瞳のあん畜生は今も元気でいるのかという事だ。
俺が29歳だなんて俺が誰より信じ難い今日この頃、
どんな試練も苦笑いで乗り越えてやるぜなどと洒落込み、突入する魂のスリー・デイズ・レッド・ウィーク、
ライヴから芸術鑑賞、懲りもせずキメたい事柄が若さと共に溢れかえっている始末。
May 17, 2010
クタバレ八番煎じ野郎共 ’10
個性の欠片もない人間など信用しない。
甘やかされて育った人間に未来などない、
あるとするならハッタリの未来だ。
土足で俺のやり方に入り込み、
さも我が物顔をキメようとする人間など筋違いの焦燥ナスビ八番煎じ野郎に他ならない。
俺は誰かが無断で入り込んでくる度にさり気なくもわざわざ律儀に他の道へ移動しなくてはならない、
一緒にされたくないからだ。
俺は個人である事にエゲツナイ程に誇りを持っている、
誰かの後ろについて平穏に過ごしてきた連中とは背景も知恵も秩序に対する思いもまるで違う。
オリジナルが誰なのか、そんな事は見る人間が見たら一目瞭然なのか知らんが、
俺はその「見る目のある人間」に全てを委ねるしか手段がなくなる、
そんなモンは狂乱ベリータイアードの類いだ。
俺は他人のやり方を真似しようと思った事などないし、同じ道に入り込もうと思った例もない。
敵う訳もないし、何より無意味だからだ。
誰かが言ってたぜ、「それだけ影響力が強いんだ」とか何だとか。
俺みたいなモンに影響されて得な事など何一つない、こちとら既に堂々と君臨しているからだ。
BGMは天下のオレンジ・カウンティ・ブラザース、
仕事場の階段を上りながら「Boogie Woogie Saturday Night」を聴き、
胸が爆発せんばかりに興奮した、それは俺だけの道だ。
同じ道に入り込んでくる時点で負けているという事実を受け止めろ、
それをさも自分の道だと勘違いするのは止めろ、
俺はほざき続ける、それだけ自らの方法論に自信を持っているからかも知れない。
「外野は引っ込んどけ」、永遠に唱え続ける、
すなわち、「吐き続ける」為に俺は「やり続け」なければならない、
それはとても労力と神経を擦り減らす作業だ。
May 16, 2010
生粋のニュー・ジェネレーションズ ’10
久方振りのマイヤーズラムに手を伸ばす一人きりの夜。
酒瓶は一週間に一度のペース、気の向くままに手に入れる。
真昼間から、夕暮れ時から、時間を問わずイカサマベッドへ潜り込み小粋な映画観賞、
ギターを弾いては弦を切り、本を読み、ブーツを磨き、旅と恋に思いを馳せる。
オンとオフの切り替え具合はピカイチにして最高峰、
怒る理由もないのに無理矢理怒った素振りを見せる程に俺は残念ながらイカれてもいない。
この時代には珍しい生粋のビートニク、
自分というブランドに胸を張り、限られた時間の中でどれだけ命の炎を自分で炎上させられるか、
身をもって挑んでる奴はそういません。
有名だとか無名だとか、そんな事柄断固ノープロブレム事項、
安部裕二氏の言葉に俺は敬意を払い続けたい、
そして珍しいのは俺じゃない、俺以外だという事実を断固忘れてはいけない。
ところでレコードプレーヤーの調子が悪い、これは俺自身の調子にも直結しかねない一大事、
手に入れてたかだか八ヶ月にも満たない代物だ。
バットしかし、BGMはジェイムズ・チャンス、読書はブコウスキー、
次から次へと止まる事なく胸躍る楽しみが待ち構えている次第、
だから哀しむ事など何もないと粋がる事さえ可能可能。
「明日も懲りもせず俺はファッキンな仕事に出向くのか」などと、
以前の様に仕事が苦にも感じなくなった昨今の胸中事情、
お金を貯めて、俺はまた新しい場所へと出向くだろう。
そして生まれる唄はまるで別タイプの唄だ、こんな気分はとにかく久方振りだ。
写真は旅の途中、何処かのパーキングエリアにて発見のチャーミング忍者、
そのウィットに敬意を忘れない。
May 15, 2010
「よー、このハッピーバースディ野郎!」と捧ぐ
長い間、心の中に降り続けた、まるで悪い冗談の様な雨は止んで、
一気に華麗なる八倍返し、今度こそはとんでもない快晴を望みたい心意気。
本日はヤツの誕生日、信頼出来る大好きな人間らしい人間に、
筋を通し続けて燃え尽きた、
勝手ながらとても他人とは思えない世紀最大の作家の本を捧げる、
その名はチャールズ・ブコウスキーだ。
信頼出来る大好きな人間らしい人間に、俺は教養溢れる本を勝手に捧げ続けたい、
そして、誕生日とは誰一人文句のつけようもない奇跡の如き一日だ、
「よー、このハッピーバースディ野郎!!」
肩でも叩いて罵るだけで、いわば関係のない俺まで勝手に胸が騒ぎ出すって寸法だ。
ところで、「今日も【らしく】働きました」などと一丁前に洒落込み、
ヘロンペロンになりながら久方振りに上を向いて歩けば、
この街はどこもかしこもファッキンオシャレ美容室だらけだと気付き、不貞腐れてニヤケる胸中。
安部裕二氏からは【レッツ・ゲット・ロマン】フライヤーがデジタル経由にて到着、
そしてこちとら、5、60年前のハイカラ邦画の中へ今宵もアナログ経由にてドロップイン。
「何度でも生まれ変わらせてほしい」、俺は唄おう。
すなわち、狂乱のハッピーバースディ天国、
俺は少なくとも地獄へは行かない、イカサマペテン師の様な生き方など出来ない。
俺は何も競わない、いや、たった一つだけ競う事があるとするなら、
それは精神の底力だけだ、それ以外は全てくだらない。
May 12, 2010
臆病者は喋り倒し続ける ’10
呂律も追いつかん程に有無をも言わせぬスピード駆使して思いつくまま気の向くままに喋り倒し、
「おい、ところでさっきの話は何の話だった?ほらさっきのアレだ、あの面白話やないか、思い出せ、どうか思い出してくれ、おーそれそれ、よー思い出してくれたな、さすがやね君!ところでお前、それ美味しいか?おーむちゃむちゃ美味いがなこれ、ほんでよー・・・」
相も変わらず与太話の果てで勝手にこんがらがり続ける男にモダンな女が自らのコメカミをトントンと叩きながら笑って呟いた、
「頭、イカレてる??」
まったくもってイカす×13876、ひょっとしたら近年稀にみる程に理想の場面だったのかも知れない。
すなわち、近頃は以前にも増して魂の解放、心を開き続けている。
良く晴れた神社の喫煙所で一人ボブディランを聴き、踊り、煙草を吹かし、岡本太郎を2、3ページだけ捲る昼下がり、
いつだって穏やかな気持ちで過ごすに越した事はない。
バットしかし、人が築き上げた道に土足で入り込み、さも我が物顔をキメようとする輩を俺は断固許さない。
身の毛がよだつ程に団体行動の類いが嫌いだ、
そしてあの娘のいつかの言葉が颯爽たるフラッシュバック、
「アンタは一人でもやっていけるわ」
「俺は今一人だ」なんてうそぶくと大いなる罰が当たるが、用のない人間を俺は徹底して寄せ付けない、
そこまで落ちぶれてもクズでも素っ頓狂でもないからだ。
ゴチャゴチャひけらかして旅は続く。
May 11, 2010
孤軍奮闘愛好家のモダンな戯言
ギルビージンの酔いに任せりゃ ブルースハープが沁みてくる
だから切ない思いにまぶたを閉じれば 忘れられないこのクラブ
だからついでに騒いで踊ろう ジャンクな匂いのこのクラブ
松田優作が叫ぶ、座布団38枚獲得の男の唄だ。
クラブという名の狭っ苦しく蒸し暑い部屋の中で、近頃はギルビージンをジンジャエールで一対一、
爽やか極まる清涼感でもって軽く四杯煽ってから眠るのが日課、たちまちギルビージンは空瓶状態だ。
さて、ここへ来て突然湧き出す奇跡にして驚愕の「仕事が楽しくて仕方ない」思考、
果てしなく長い大茶番演劇の時を経て、ようやく波に乗り込んだ感さえ漂う昨今の胸中事情、
態度のデカさを保ちたいなら、大言壮語を吐き続けたいなら、人八倍やる事をやらなければならない。
そしてこちとら無論「やるサイド」代表格、いつか真っ当な評価を得て然るべき酔いどれジャンキー、信じて疑わない。
それ位の教養もなく、中身の欠片もない偽者が、見ただけの態度に影響を受けるのは即座に止めろ、
貴様とはケタも背景も知恵も何もかもが違う、同じタイプと捉えられるなんて真っ平御免の類いだ。
「八番煎じは八番煎じらしくおとなしくしてなさい」、
すなわち、「吐き続ける」為に俺は「やり続け」なければならない。
俺はもう二度と戻りませんなどと冗談を言ったー
相棒が叫ぶ、
俺は「大茶番演劇の渦の中にはもう金輪際戻りません」などと100%中1001%の真剣さで怒鳴り散らそう。
タンクトップを脱ぎ捨てて裸のままにむさぼりつくミートスパゲッティ、
「今時そういうの流行んないよ」だとか何だとか、そんな事柄断固ノープロブレム事項、
そこをどうにかこうにか分からせて浸透させるのが使命だなどと一丁前に洒落込み、
久方振りに漂う真っ赤なロマンの匂いに引き寄せられて、俺は俺のままに恋がしたい。
May 09, 2010
【レッツ・ゲット・ロマン】の支配に寄せて
【レッツ・ゲット・ロマン】、
口に出した際のテンポの良さ、さりげない浸透力、失われたロマンを根こそぎ奪い返す旅、
黒地に赤文字のシンプル極まる方式でもってマッチ箱さえ作ってやりたい心意気。
’10.6.28(月)
【レッツ・ゲット・ロマン】 パート2
高哲典 VS 安部裕二
アット 下北沢BAR?CCO
19時開場/20時開演/1000円(+order)
俺よりも一つ年上の、ふてぶてしさと自由奔放さを存分にかねそえたクール極まる男、
安部裕二氏と繰り広げる邪魔者一切用無しのツーマンショー。
俺が今よりも路頭に迷っていた時代から、気付けば随分と長い付き合いだ。
そしてこの男とは節目節目で様々な企画を興じてきた。
バットしかし、長い時間をかけて深い話を繰り広げた覚えはどうやらあまりない。
すなわち、さほど話をするまでもなく、「見れば分かるぜ」と通じ合えるまったくもって話の早い類いの関係性、
こんな関係性は得ようと思っても簡単には得られるモンじゃない、ところが俺は得た、幸せ者だ。
要所要所で投げかけてくるこの男の俺に対するヒップな言葉の数々は一つ残らず胸の内に留めてある、
そんな言葉を思い出す度、「外野は引っ込んどけ」などと俺は必要以上に激しく粋がる事が出来るって寸法だ。
はっきり書けば、俺はこの男とクールな間柄を自然のままに保てている自らを誇らしく思っている次第。
とにかく年に一、二回、俺はこの男と何かをやらかさん事にはどうにもこうにも落ち着かない性分らしい、
何よりも「VS」、こんな言葉がとても性に合うと勝手に思っている。
缶コーヒークレイジー VS ボトルコーヒークレイジー、
こんな感じで洒落込む事さえ可能可能、
お互いの方法論をえげつない程にひけらかして演り合う真実を見抜く夜。
そんな訳でこちとら既に燃え盛っている始末、8000人位のお客の前で堂々と精神を見せびらかしてやりたい胸中。
「6.28」、俺はきっとまた何か大きなモノを奪うだろう、まったくもってイカす。
BGMは尾崎豊、
あぁ教えてくれ 俺のどこに間違いがあるのか
街の冷たい風から逃れて生きてきただけなのにー
「座布団82枚持って来い」などと盛大に叫ばざるをえない名曲、
感じた事のない感情を使い果たして俺はいつか死ぬ。
May 08, 2010
the エチケッツ
AM4:40、1969年日活映画「嵐の勇者たち」観賞。
モダン具合、粋な展開、ヒップな男達、どれをとっても特級な仕上がりに胸は弾み続ける。
AM6:01、朝も早よから回る洗濯機、煮込む豚骨ラーメン、ハチミツトーストを溶かしながら流し込むアイスコーヒー、
すなわち、眠るのは止めだ。
AM7:35、ファンキーガールのレコードを回しながら、眠らず美術館へ駆け込もうと決め込んだ矢先、
突然訪れる睡魔様、気付けば眠りこけPM15:33、まったくもって思い通りにはいかない始末。
PM16:57、雨の中で迷い込む神泉駅近辺、
バットしかし、迷ったおかげで得る知識、あの街はモダン喫茶で溢れている、ヤツを今度連れ込もう。
久方振りの美術鑑賞は「レンピッカ展」、ヒップなやさぐれ女の絵描き物語。
ところで「何かと道を尋ねられる選手権」前人未到の殿堂入り人間このワタシ、
これは一体どういう風の吹き回しなのか、とにかく国籍を問わず何かと尋ねられるってんだからまったくもっての七不思議だ。
今日は今日とて喫煙所で煙草を咥え込んでいたら「渋谷MAP」を抱えた外国人兄ちゃんが突然近寄り話しかけてくる、
「Excuse me!」
男はMAPを指差しながら「ヒアー!」、ここにゴーしたいんだとプレイスを告げてきた。
そこに書かれていた文字は天下の「ビームスボーイ」、こちとら専売特許のイカサマ英語を駆使してリッスン、
「oh!!BEAMS BOY???」
「俺にそんなハイカラショップの行き先を尋ねるなんて筋違いも甚だしいぜ」とまずは教えてやるべきだったが、
そんな英語の教養はどこにもないが故、こちとらMAPを睨んでボディランゲージと流暢な英語でもってアンサー、
「You here!this,this!right go!!」
全てはハッタリ、それで全ては巧みにローリングストーン。
困っている人間をヘルプしたいとシンクするのが人情だ、
そんな訳で路頭に迷ったらいつでも構わず俺の所に来やがれとほざきたくもなる昨今。
ところで神泉駅近辺で道に迷っている際、スーパーマーケットのおっちゃんに聞いたぜ、
「あのー大変申し訳ないのですが渋谷駅はどちらになりますでしょう??」
誰よりも道に迷っているのはこの俺だ、持ちつ持たれつ、譲り合いの精神、
何たってこちとら渋谷駅の方角さえアンノウンなスーパーガリヒョロ刈り上げボーイ。
AM0:18、全ては思い出、笑い話、繋ぎ合わせて今を生きる。
May 07, 2010
皮肉なハッタリ論文 ’10
俺はつぶやかない。
最新機能を駆使して、一言で「僕は今ここに居ます」などと皆に知らせるその精神、滑稽さ、
少なくとも俺はそこまで自惚れる事など出来ない。
だいたい俺みたいなモンの無意味な「つぶやき」に一体どんな効果があるのか、
そんなモンはまるで皆無だと人五倍強く思っている。
裏を返せば俺にはまるで自信がなく、
堂々と「もう疲れた」などとウィットの欠片もない無意味極まる「一言だけ」を曝せる人間は、
「周りはよっぽど自分に注目している筈だ」などと何の疑いもなく考える事が出来る程に自信のある人間なのかも知れない。
少なくとも俺はそこまで自惚れる事など出来ない、そんなモンは赤面最高峰の類いだ。
俺は断じてつぶやかない、
その分、長文、散文、短編、哀しみ、喜び、憤り、エトセトラ、好きな様に書き綴るだろう。
「面白いと言われたい」と一丁前にヌカす女のまったくもって組み立て方の下手な話展開、
「変わっていると思われたい」と笑顔でほざく輩のまったくもっての凡人具合、
そんな類いを意識している時点で「負けている」事にさえ気付かずやり過ごせるその教養のなさ加減、
程度の低い信じ難い光景、根こそぎさようなら、
俺は俺の価値観に忠実なシンプル極まるノータリンあん畜生、
バットしかし、名前は断固隠さない、隠す負い目など何一つない、
あるのはポリシーとモラル、おまけにエチケット、これだけで充分事足りる。
ところでそんな大茶番戯言はともかく、
「5.6」は相棒、一足お先の大台30歳の誕生日だ。
「相棒」、それは時に君で、時にアンタで、時に兄貴で、時にお前で、時に貴様だ、
勝手に思い浮かべてしまう顔が多々ある、それはとても幸せな事だ。
「俺は貴様の相棒でも何でもないぜ」だとか何だとか、場合によっては思われたりするのかも知れない、
バットしかし、そんな事柄断固ノープロブレム事項、
そこんところはちょっとばかし自惚れさせろって寸法だ。
同じ旅を共有し、毎日毎晩語り明かした男が迎える30歳、
お金はあるけど夢がないのと
夢はあるけどお金がないのと
なぁ相棒、どっちが良いと思う?
返事を待つまでもなく俺は頷いている
大阪新世界、真夜中の大衆酒場で男が言ったぜ、
「止めたら殴るぜ!」
「お互い様だ」とガラガラに枯れた声で俺は答えた、いつまでもヒップな関係性を築き続けたい。
止める理由もなく、何だかクールな波が押し寄せている感さえ漂う昨今の胸中事情、
「12.13」、俺が奇跡の30歳を迎える日にして「東京10周年」を迎える暁には、
とんでもなくビッグなモダンフェスティバルの一つでも催してやろうかと企みたくもなる今日この頃。
さぁとにかく、
「石原裕次郎69年日活映画、【嵐の勇者たち】を観て寝ます」
おっ、おー!!%$#&$#:??+@$%:*/&~¥#?;@[%&#=!!!!!
「つぶやいて」もうたぜ。
May 06, 2010
アウトサイダーアートは夢と現実の中
ミンガリング・マイク
1968年から77年にかけて、50枚以上のレコードを、35以上のレーベルからリリースしR&B界を席巻したソウルシンガー。
ブラック・エクスプロイテーション映画のサウンドトラックなど多岐にわたり、多彩ぶりを発揮した。
しかし、すべては、マイクの頭の中で。
素晴らし過ぎてもはや閉口、間髪入れず脱帽の類い。
「グッとくるのかこないのか」、こちらを信条とし続けて早20年選手このワタシ、
約一年前に発見し、先日質素な古本屋で遂に再会、大事な「5.3」の燃え盛る真っ昼間に一年越しにて手に入れるに至る。
表紙を見ただけで胸躍る「グッとくる」代表格、そしてページを開く度に敬礼したい心意気はとても隠す事など出来ない。
リリースされもしない自らのレコードを、ジャケットから内袋からライナーノーツから盤面から、
何から何まで手作りで大量に「勝手に」生産し続けたヴィニールジャンキー執念にして狂気の物語。
無論、中身もレコードではない、ただのダンボールだ。
「夢がかなう日が突然来ても、俺は準備ができているわけ」
まったくもってウィットを知り尽くした男の不敵極まる一人勝ち状態、
こんなモノを見たら俺などただの中途半端なモグリひょっとこ野郎だとどうやら受け入れざるをえない胸中、
本物のクレイジーには足許にも及ばない始末。
ところで、ポンコツ電気ストーブをようやく奥に片付ける事を決心したのも束の間、
俺が今、最も欲しているモノはあれだ、文明の利器、扇風機だ。
暖房装置の冬が往くと冷房装置の夏が来たー
ほんに春は来やしないー
回るレコードは1970年はっぴいえんど、毎年毎年この季節には必ず口ずさむ。
思い出さずにはいれない唄、そんな密着型を唄いたい。
「家賃を払うお金がない」、今はそんな唄が胸中にフィットするのかも知れない、
全てはまず、頭の中から。
May 04, 2010
2010.5.3の歓喜
’10.5.3(月・祝)
【ソウル・ロマン派】最終日
アット 下北沢BAR?CCO
高哲典/十条フォークジャンボリー
1.テーマ
2.ロマンのど真ん中
3.思い出を繋ぎ合わせて今を生きる
4.ラウンドミッドナイト
5.自作自演屋
6.アウトローバカヤロー
7.夢の暮らし
8.何を想う
9.モダンソファに腰掛けて
10.愛すべき日々
素晴らしき至福の締め括り具合、
旅を経て、今や一つの故郷と呼んで久しき場所にてとりあえずの最終回。
お客が足りない、歌詞間違えちゃった、色々あるが、後回しにして今はただ浸りたい。
手と足の震えが止まらない様に見えたのはあれだ、かの有名な武者震いだ、信じて疑わない。
近年稀にみる程の力の抜き加減で、頭の回転を望み通りに駆使して、次々と話を転がしながら突き進む展開、
外野席から万年補欠の椎茸君が何と罵ろうと、場外席から世渡りだけを得意とする焦燥の八番煎じガールが何とヌカそうと、
俺の理想、やりたい事、やり方はあんな雰囲気だ、断固譲らない。
毎度毎度あの気持ちで演れれば大したモンだが、そうは簡単に問屋が卸さないってんだから夢にはキリがない。
意識不明の事故から19年が経過した今現在も残念ながら俺は生きていて、
丸くなるどころか更にふてぶてしくヒップな男達と笑い合っている、これは奇跡だ。
ハイボールを散々と煽り、興奮して眠れずに7時半頃ようやく眠りにつけば17時起床、すなわち目覚まし時計は万年置物化。
ところで突然舞い込むハイカラグッドトリップ企画、
’10.5.18(火)
高哲典と十条フォークジャンボリー二人旅
【ソウル・ロマン派~OTHER SIDE~】
アット 立川ステーキハウス・テンガロン
19時半開場/20時開演/1000円(1drink込)
サックス吹きボヘミアンとウッドベースヒッピーによる、
「粋な計らいとは何か」をまったくもって知り尽くした男達の呼びかけにより、
ウエスタンカーニバルどうぞ宜しくの雰囲気でもって急遽決定の番外編。
足を踏み込んだ事さえない「立川ド素人」このワタシ、
バットしかし、たかだか二週間後には「ステーキタウン立川」などと一丁前に洒落込む事さえ可能可能。
そして6月には缶コーヒークレイジーと二度目のツーマンショーが確定、こちらも一筋縄ではいかないとても危険な男だ。
そんな訳で苦しい事など多々あれど、もはや哀しむ事など何もないぜと粋がりたくもなる昨今の胸中事情、
すなわち快楽と試練を行ったり来たりしながら日々を航海。
指図の類いは真っ平御免のこちとらに対し、「今からアイルランドに行け」などと誰かが偉そうにも命令するなら俺は吠えて答えるだろう、
「はい、かしこまりました!」
5月3日はもう一つの誕生日、胸躍る一点物誕生石を首に巻きつけて旅は終わらない。
May 02, 2010
「心の風来坊」 Vol.6
旅の風景、行動、断片を思い出す度、とんだセンチメンタルが襲い出す今日この頃、
煙草とお酒、モダン喫茶と缶コーヒー、女と男、フカフカ布団と吐き出す唄、
求めていたモノは所詮、それらの類いだ。
真夜中のホテルで、疲れも知らず、広々とした机の上で、
一日に使ったお金の計算をするのが、好きだ。
真夜中のホテルで、眠りもせず、暴風雨ですっかりびしょ濡れになったブーツを、
ドライヤーを駆使して乾かすのが、好きだ。
大衆酒場で、モダン喫茶で、オンボロ定食屋で、ライヴハウスで、ベッドで、飽きもせず、
気の合う人間と永遠なる与太話を繰り広げるのが、好きだ。
時には、会話もなく、各々が各々の課題について思考錯誤しながら、
物思いに耽るのが、好きだ。
置いてあるスポーツ新聞に、一通り目をやりながら、珈琲が到着すれば、スポーツ新聞を横に置き、
意識を珈琲に切り替えるその瞬間が、好きだ。
街の名前さえ知らん所で、カートを引きずって、ハードケースを抱き締めて、
我が物顔で歩きまくるのが、好きだ。
しかめっ面をして、重い荷物を持ち上げて、
長い長い階段を上りきった時の風景が、好きだ。
名古屋から大阪への移動中、久方振りに聴いたブギの女王、
笠置シヅ子の陽気さ加減が、好きだ。
一度は誰かの手により、ゴミ捨て場に捨てられたトランクを救い出し、今や毎回、大事にステージまで持ち込んで、
そいつを見やりながらチューニングをするのが、たまらなく好きだ。
このトランク自身、「捨てられた筈の俺が何故こんなところに?」、
そう不思議がり、喜んでいる筈だなどと、勝手に解釈するのが、好きだ。
ぬいぐるみに話しかける、確かに生きている、
この感覚が、好きだ。
午前の新世界で、日活映画の様な風景の中で、音楽の事を少しだけ忘れて、
スマートボールに全神経を集中させるのが、好きだ。
一人が、好きだ、
バットしかし、二人が、好きだ。
二人でいる事の心強さと余裕、
お互い、奇跡的な味方であり、
何より敵でもある人間同士が、
何日も行動を共にして、闘う様が好きだ、
たまらなく好きだ、
お金を貯めて新しい場所へ。
May 01, 2010
「心の風来坊」 Vol.5
’10.4.30(金)
リハーサル前の空いた二時間を有効活用、
ドサクサ紛れに中毒の如き勢い駆使して行きつけレコード屋駆け込み、散々頭で諸々を計算しながら四枚を抜き出す。
リハーサルを終えれば再び発狂心斎橋タウン中心部に舞い戻りうろつくゴロツキ二人、
旅の最中、もはや何軒目かも定かでないモノホン喫茶潜り込みオムライスを平らげる。
’10.4.30(金)
アット 大阪/心斎橋CLUB★JUNGLE
1.ロマンのど真ん中
2.思い出を繋ぎ合わせて今を生きる
3.深夜高速バスブルース(大阪編)
4.自作自演屋
5.夢の暮らし
6.愛すべき日々
敵も味方もない型、額面通りの類いにはどうにもこうにも喧嘩を売りたくなる性分このワタシ、
三弦を吹き飛ばしながら、何かを睨み続けながら、すっかりしゃがれた声にて叫び散らしてみる。
終演後、ヒップなファッションセンス溢れるモダンなお姉ちゃんが「どうしても一言伝えたくて」と近付いてきた。
戯けたスタイルでソファに凭れてハイネケンを煽っていた我が物顔の臆病者に突然話しかけてきた。
それはポップな言葉の数々、胸の高鳴りは驚異の12連符を断固キープオン、
「スタイル崩さず絶対にそのままでいて下さい」
よー姉ちゃん、胸躍る言葉ランキング颯爽たる殿堂入りおめでとう、
真っ当な精神とその目と耳を100%中505%愛している。
「受け取った言葉を杖にして歩いてやれ」などとどっかのやさぐれ野郎が叫ぶなら、
「かしこまりました」と俺は阿呆の様に唱え続けるだろう。
ところでそんな一丁前気取りの精神論はともかく、お姉ちゃんが言ったぜ、
「話かけたら怒られるんじゃないかと思って怖かったわ」
ノー、断固ノー!
怒りは理不尽と茶番な事柄が交じり合う時にのみ湧き出るって仕組み、
一体今日まで何人にこんな言葉を投げかけられたのか、
バットしかし、俺はその度に仰け反って大笑いする事に成功している始末。
ハイネケンを散々煽った後、深夜高速バスは東に向かってまっしぐら、
音楽を聴く間もなく眠り続けて気付けばファッキン新宿タウン着。
もっと果てしなく長い旅に出たいと強く思っているんだけれど、
とにかく恋人との呼び声高き「十条フォークジャンボリー」との【ソウル・ロマン派】はまだ未完結、
’10.5.3(月・祝)
アット 下北沢BAR?CCO
5月3日、俺は意識不明の大事故から丸19年、十条フォークジャンボリーは30歳を迎える誕生日3日前、
すなわち、とても大事な日にお互いがお互いを潰し合うかの如き迫力でもって殴り合う次第。
BGMは50’sロックンロールレコード、
歩き続けたボロボロブーツと、出会えた人間らしい人間に感謝を忘れない。