April 2012
April 24, 2012
時給を越えて行く短編 ’12
'12.4.22(日)
【MINNIE THE MOOCHER】
アット 下北沢Laguna
1. 破れたズボンの後ろポケットから
2. 深夜高速バスブルース
3. 自作自演屋
4. ヘイトアシュベリー
5. 草臥れたタクシードライバーの胸中に愛を
6. 思い出を繋ぎ合わせて今を生きる
7. スポットライトを照らせ
目が覚めたら左耳内側部分がヤケに湿っていた。手を当てるとさて、そこにはたっぷりと血が付いていた。
俺は思った、
「あぁ、あの若かりし頃に開けたピアスの古傷が今頃暴れ出しやがったぜ」だとか何だとか。
その僅か1.38秒後、俺は考えを根こそぎ改めた、
「あぁ、俺は生まれてこの方、左耳に穴を開けた覚えなど微塵もないぜ。ピアス?興味の欠片もないぜ」だとかどうのこうの。
かの有名なティッシュを当てると白が赤に染まった。
想像に難くない変化だ、俺はただ、そろそろ起きる時間だと思っただけだ。
この世には「謎」という言葉がある。この言葉を使うタイミングは生きていればそこそこある、
この血も例外ではないと洒落込むのだ。
ところでそんな与太の最高峰はともかく、昨晩は下北沢ラグーナ。
善くも悪くも此処には当初から馴染みが深い。
なんせ6年前、俺はこの地下のライヴハウスで働いていたし、
裏方の作業とは如何がなモノかと好奇心旺盛に全吸収を企んでいた。
顔を合わせる度にチャーミングオーナーセッド、
「こんなヤカマしいヤツは見た事がない」
俺は思った、
「あの頃とボクは何ら変わっていないのかも知れません」。
明け方まで働いて時給600円とは割りに合わんと異を唱え続け、どうにか700円まで釣り上げたがその頃には散々嫌気が差していた。
裏方の器などないって事と、何しろお金が無い事を理由に俺はその立場から退いた。
俺は思っていた、
「一体全体何故、こいつらのシャラクサイ打ち上げの為に俺が酒を作らんといけん?」だとか何ちゃらかんちゃら。
すなわち、俺はクズだった。
その後、俺は近くのバーで働いた。
時給は計算上、500円だった。
俺は思った、
「随分と遠回りをしております」だとかどうやらこうやら。
その経験に後悔などない、歴史は人を創るだろう。
ところでそんなライフ回想はともかく、昨晩は下北沢ラグーナ。
30分の短い時間に新旧の唄を詰め、高い椅子に颯爽と腰掛けて叫んだ。
終演後、手渡された茶封筒には紙切れ、
少なくとも時給600円よりは多い紙切れが入っていた。
俺は思った、最も嫌いなヤスくセコく受け取れる言葉が頭を過った、
「もっと頑張ろう」だとか何だとか。
チャーミングオーナーセッド、
「コイツは人間としては駄目だ。でもアーティストとしては・・・」、
俺は思った、ダサく平たく受け取れる言葉が頭を過った、
「もっとキメよう」だとか何だとか。
April 22, 2012
跳ね上がる胸中 ’12
勝負するモノがあるとすればそれは明日に他ならない、
連日連夜、この時間こそがギラついているヘビー級珈琲ドランカー。
そしてゴールデンウィークレコーディング(GWR)は間近、
ヒップハイカラ極まる至高のミュージシャンズミュージシャンの力をお借りし、
その上を軽快且つダイナミズムにジャリズリたい。
その前に勝負するモノがあるとすればそれは明日に他ならない、
スタイルを弾き語り初期に戻して一発、シラケた胸中を跳ね上がらせたい。
'12.4.22(日)
【MINNIE THE MOOCHER】
アット 下北沢Laguna
高哲典 / 浜辺シゲキ(ワンマンバンドスタイル) / 多田羅幸宏(ブリキオーケストラ) / 堀口知江(Rummy)
OPEN:18:30〜/START:19:00〜
前売り:2000- 当日:2300 (+1drink)
http://www.daisybar.jp/laguna/
April 16, 2012
いつかの散文 ’12
何処かでは気を遣い過ぎ、
何処かでは気を遣われ過ぎている、
一つだけ確かな事がある、
棒読みの「お疲れ様です」なんて要らない、
俺は心の底からそう伝え、無論、伝えられたい。
シャラクサイ建前に、ショーモナイシステムに、ドンクサイ輩に、ツチクサイこちとらに発狂、
気が逆立っている時は誰とも目を合わせられない、
そして中身の欠片もない与太話でその場を凌ぐ、
そして高田渡の詩を思い出す、
「その目がこの世の誰とも交わらない所を、選ぶ、そうやってたかだか三十分か一時間」。
「俺がいつか死んだら呆れた調子で、こんなガラクタばっか残しやがってふざけんなよって笑ってくれ」
俺はただただ唄い続ける、
そしてジャリズリ続けてやる。
溜息つくなんてツマラナイ事 ’12
幾日かのデリンジャージョブを危機一髪って雰囲気でブレイクスルーし、
本日命日の愛すべき高田渡レコードを根こそぎひっくり返しながら真夜中にこそ俺は考えている。
勝手な想像、空想、理論を立てて、デジタル輩連中が情報社会に操られてある事ない事を罵り合っている。
様々な憶測が飛び交いながらも死人に口無し、
今、気になって仕方のない事柄は京都祇園でのタマラナイ一件。
俺は京都に生まれ、京都を愛していて、勝手に逝ってしまったお父さんはあの町でタクシードライバーをしていた、
そんな曲げようもない事実も多少は関係しているかも知れない。
残念ながらこちとら、ファッキンパブリックイメージとは裏腹に青信号を渡る事さえ臆病なあん畜生、
こんな俺でも憶測なら際限無く出来る、
バット、そんな事は律儀にこんなところや何ちゃらコメント欄には書かない、
何故ならそんな類いは単なる憶測に過ぎないからに他ならない。
確かな事は情報社会のエゲツナさ、巧みさ、イヤらしさ、
俺が20歳の時分、インターネットだなんて未知の領域、
もっともっと無邪気で良かった。
先日、ツイッターとか何とかって文明の利器に「逆教育ガールセッド」「フー指数狂気7ガロン」などといった独自言語を書き殴ったら、
見ず知らずの人間が自らの名前を「フー指数狂気7ガロン」に変更し、
見ず知らずの人間が「逆教育ガール」の真意について言及していた。
俺は心底驚愕した、ただただ、それだけだ。
1970年代初期、情報操作が今程に行き届いてなかった時代に高田渡がセッド、
「溜息つくなんてツマラナイ事」
そんな時代にせめて今日だけはタイムスリップをカマしたい、
ソーダ瓶の名前は「parade」、
高田渡の命日はパレード。
April 08, 2012
ウーロンハイを嗜む前にキメる二、三の事柄 ’12
セコいお金儲けはもう止めだ。
ちょっとで良い、美術館に行くお金があれば良い。
芸術を死ぬまで頭に叩き込んだ方が良い。
神経はまず、自らの為に削ぎ落とした方が良い。
退化するなんて真っ平御免の最高峰。
埒が明かない?
なら明けろ、専売特許のスナック感覚で。
磨き続けるモノがあるとするなら、それはブーツじゃない、個人だ。
呑気に笑わない。
教養を死ぬまで頭に叩き込んだ方が良い。
ずっと思考していた、
呑気に酔いどれた振りをして。
道は一つしかないらしい、
勝手に決めたリズムを壊す事、
生粋のスナック感覚で、
オマケでブーツを磨いて。
'12.4.10(火)
【レッツゲットロマン】パート13
アット 下北沢BAR?CCO
高哲典 / 石指拓朗 (THE WATTER / うずら) / etc...
OPEN:19:00〜/START:20:00〜
CHARGE:1500-(+2order-)
April 06, 2012
マーケットに春はない ’12
洗濯物をいつも濡らすヤツ、
月に向かって踊るヤツ、
明け方にフラツくヤツ、
立ちっぱなしのポン引きに同情を覚えるヤツ、
不法侵入者を蹴散らすヤツ、
時には心に鍵を掛けるヤツ、
太ってもないのに太った気がしてならないヤツ、
粋がりたいヤツ、
意気込みたいヤツ、
そんなヤツがいるとすれば、それは俺、それは俺。
なにしろ音楽など聴く気にならない、
夕刻時の唄無しオーセンティックスカ以外、
そして宝は持ち腐れ、猿小屋DJブース。
春が来た?
それはゴキゲン、
ところで俺は春を探し彷徨い歩く、
罵ったり、自暴自棄を繰り返しながら。
本を読む、
ジムトンプスン、ジムトンプスン。
映画を観る、
ハイカラ映画館で「ストレート・トゥ・ヒル」、
B級がA級を越える時。
二連休?
馬鹿馬鹿しい×スプリングホラー、
本気の「休」なら心を無にして万年ベッドに寝たきりが良い。
もう4月とはまるで戯けた笑い種、
世の中にはどうやら情報が溢れ過ぎている、
そんなに要らない、
追い付かない、
そして、マーケットで春は売らない、
バット、明日は降って湧いたかの如き春を拾うかも知れない、
どこかの道端で、何かの一行で、書き殴った一節から。
April 03, 2012
胸が痛い ’12
「皆さんが使ってる言葉ならワタシも使えるけど、誰も使ってない言葉を使うのはとても恥ずかしいわ」
どっかから突然響いてきた声に俺は口籠る。
「皆さんが使ってる言葉を使うのはとても恥ずかしいけど、誰も使わない言葉ならさぞかし大事にしたいわ」
マリー、お前ならマリー、エゲツナく誇らしくこう云うだろう。
「キングオブドランカー」の称号は誰の手に、競い合う様なそんな日々。
毎日何処かで繰り広げられている宴、死ぬなよ、君がヤサグレでも、シャラクサイ仕組みに丸め込まれた野良猫でも。
例えばザ・ポーグス来日、満を持して出向くゴールデン新木場タウン。
グラス片手に呑みまくるシェイン、歯の欠けた口を堂々と晒して恥じらいもなく上機嫌。
チケット代がジャスト7000円、 この興行収入で奴さん、
また特級ウイスキーをガロン瓶で手に入れるのかと思ったらモッシュ&ダイブの渦中に居合わせたこちとらまで上機嫌、
「キングオブドランカー」、上には上がいるってのが定説、
旅に出たくてむず痒い昨今。
愛想も尽き果て口籠るファッキンジョブ、
トンチ、ウィットの類いさえ根こそぎ封印され愛嬌の欠片もなく終えるシガナイ一日、
シケてズタボロ、すなわち、最高の中華料理屋で注文する晩御飯、
一曲捻った、
「おっさん、アンタは俺のコックさん」。
'12.4.10(火)
【レッツゲットロマン】パート13
アット 下北沢BAR?CCO
高哲典 / 石指拓朗 (THE WATTER / うずら) / etc...
OPEN:19:00〜/START:20:00〜
CHARGE:1500-(+2order-)