September 2013
September 30, 2013
ロード・デ・シャウト・オン・マイ・マインド ’13
早い話、資金調達の為に続けていた仕事を辞めた。
それはあまりに突然で誰もが驚いていたが、それよりもジャスト11倍、驚いていたのはこちとら自身だ。
「ファッキンジョブ」などと名付けながらそこには大事な仲間が何人も居た。
そして全てを計算していた。それを乗り切るコトで家賃、旅、レコード、映画、エトセトラ、全てを賄っていた。
バット、ある切っ掛けを境に一目散に抜け出した。今思えば、ひょっとしたらオレはそのタイミングをずっと待ち侘びていたのかも知れない。
唐突に訪れる分岐点、理由ある反抗、「お前らしい」とヤツは笑い、オレはその11倍笑うしかなかった。
「オレの夢の続きは貴様のズタボロトランクの特等席に鎮座や」などと、今では偉くなったヤツが笑った。
「当たり前やんけ、貴様もしっかりやりやがれ」などと涼し気なツラで返した。わだかまり皆無のそこそこに清々しい別れだった。
奇しくもこの何日間、かの有名な「不安」とかいうヤツがつきまとった。
ドキュメンタリーフィルムや映画の類いを貪り観返していた。
ドキュメントは自らで生み出すモノだと、かれこれ19年前から思っていた。
そして「オンザロード」のレイトショーを観ながら明確に答えが出ていた。
帰り道、【ロード・デ・シャウト】というテーマが浮かび、そこからは一気だった。
路上、バー、テント下、商店街、場所を問わず吠える【ロード・デ・シャウト】日本の旅に出る。
丁度行きたいと思っていた香川を皮切りにギターを抱えて放浪する。
与えられた切っ掛けをプラスに転じるコト、動いて不安を一蹴するコトを一丁前に「目標」などと捉えてみる。
肝心なのは閃き、そしてそれに応える専売特許のスナック感覚で出発してみるコトだけだ。
例えば行き先なんてサイコロの目で決めたって良い。話があれば北海道、富山、新潟、まだ見ぬ土地、どこだって良い。
この何日間、「お腹空いたらウチにおいで」ってな話を立て続けに聞いた。
ソレに甘える、甘えんは別としてそんな言葉が耳に入ってくるコト自体、狂喜だった。
一人では大したコトも出来んクセに、様々な人間が力を貸してくれる。
この何日間、「有り難み」って言葉の意味をことごとく体感した。
「そんなコトよりタダで酒を呑ませてくれるアイツになんて御礼を云えば良いんだろう?」
どうやら少々、いや、かなり、クサイ且つ大胆な話になってしまった。
ところでどうしてもなりたくないモノがたったの一つだけある、
かの有名な「精神のオカマ」ってヤツだ。
「信条!いずれは農場で月給稼ぐ身になったとて強情」
書いてきた詩の意味を身を持って体験する、
いつだって本気であるべきだ、なりたくないモンにならない為には。
September 27, 2013
電撃ビバップ ’13
「同じコトをする」ってのがエゲツナイ程、好きじゃない。
「同じコトを云う」ってのが果てしない程、好きじゃない。
「アチラを御覧下さい」と云われればコチラを睨み、
「ソチラに見えますのが」と云われれば奥の奥の奥に見えるズタボロ看板を見て笑う、
そんなポリシーを持ったヤツがたまには居ても良いだろう。
目に見えない社会ってヤツに完全に飲み込まれ、そしてソレに慣れてしまう前に決断しようと思った。
景色なんてモンはたかだか23秒もあれば一瞬で変わる。
全身が居た堪れない拒絶を示した時、オレはその胸中に従順で居たい。
先日、「R100」の完成披露試写会に出向いた。
「皆さんで撮影を!」ってコトで入口にて女王様の仮面を渡された。「ソレを付けて撮影を!」ってコトだ。
「絆!」ってのはそういうコトじゃないとかれこれ23年前から察しているが故、断った。
胸中としては同じ感覚だった。
「同じ格好をする」ってのが震え上がる程、好きじゃない。
後先考えずに飛び出した。
一寸先は闇、久方振りの感覚。
今しか書けない文章を書こう。
「倍返し」なんていう言葉が2013の流行語大賞候補らしい。
シャラクサイお前、オレはいつだって「八倍返し」を唱えていたというのに。
この世で毛嫌いしているモノは多々ある。例えば「平均的」だとか「理解不可能なルール」だとか「八番煎じ」だとか何だとか。
独自のやり口で築き上げてきた関係性を瞬時の判断で全て置き去りにしてしまった。
あまりにも突然の出来事だった。
そこまでして、などとこちとら自身半ば呆れながら、憑かれた様にコトを済ませた。
垂れ流してきた推定1827647個の文句、罵り合いながらも受け止めてくれた人達に脱帽を。
さて、とりあえず二ヶ月強「アメリカ大陸横断の旅へ」などと一丁前に洒落込みたいところだがそうは問屋が卸さないってな仕組み、
まずは「オンザロード」をもう一度観返してから次へ行く、今までよりもっと良くなる為に。
そう、今しか書けない曲を書こう。
September 23, 2013
live at 12Bunch ’13
'13.9.20(金)
神奈川 / 溝の口12Bunch
高哲典 / 斉藤敬介(cheese young) / 公貴 / Rip Vain Winkle
1. 死んだ街で笑え
2. 自作自演屋
3. ヘイトアシュベリー
4. 99ブルース(佐野元春)
5. is there a guitar shop around here? - ギター屋は何処 - (short ver)
6. 流れる道の上
7. マーケットに春はない(can't buy spring)
- アンコール -
1. 愛すべき日々
一曲目の半分も終わる前に五弦が吹き飛んだ。
斉藤敬介の横でギターを弾いていたスゥイートバーニングギタリスト、勇輝が弦を張り替えてくれている間、俺は手持ち無沙汰のままに喋り続けた、
「メンバー紹介します、五弦!カッ、カッ、フィー!」だとか何だとか。
ところで12Bunchでのライヴは毎度ゴキゲンだ。相性が良い。その雰囲気がそうさせる。
まず、マスターのペーちゃんがライヴ終わる頃にはバーボン片手に上機嫌、ってのが強固イカす。
客と店が颯爽と一体化する危険番地、あの場をいつか満員にしたくてしょうがない症候群発令中。
「お酒を呑んだら人は本性を現す」だとか何だとかと云うけれど、そんなモンより前にオレはステージ上で本性現すジャリズリ野郎でありたいってな始末。
詩を間違えたり声が枯れ果てたり何だりありながら、生粋の与太話を交えてアンコールまでファッキンクール。
近頃、憑かれた様に口ずさんでいた佐野元春師匠の「99ブルース」を敬意を込めてカバーしました。
さて次はまたしても12Bunch、心意気だけ携えて一時間一本勝負、
'13.10.12(土)
【どうだ凄いだろ!】Vol.2
神奈川 / 溝の口12Bunch
ワタナベマモル(MAMORU&DAViES) / 高哲典
関東随一の危険番地、12Bunchで会おう。
September 15, 2013
拝啓 / 99ブルース ’13
骨董品みたいなブーツを履いて映画券を買い漁りレコードを抱えてハイカラ原宿タウンのアメリカン50sカフェでチリドッグをLサイズのアイス珈琲で流し込んだ後、美術館に向かうオレは未発表の詩ばかりを口ずさんでいるあん畜生。
オリンピックには反対だ、ウソの匂いが漂っているから。
昔気の合っていた奴等が体制に飲み込まれているサマを見るのはそこそこ淋しい。
ほっといて映画館に住みたい、たとえば二ヶ月強。
長年愛用の貯金箱とそのまんま同じ色、形をしたワーゲンバスとすれ違う、
ファッキンクール!
叫んでいるオレにはいまだ、免許が無い。
アンドレアス・グルスキーの写真展を眺めていたら世界中旅に出た様な気分になった。
「フランクフルト」「北京」「香港」「モナコ」なる写真に紛れて「福山」の牛小屋の写真があった。
横にいたキャンディガールに話し掛ける、
「コレが福山だ、ハフッ、フッ、ピッ!」だとか何だとか。
美術館で散らかった未完成の作品を完成させる作業に没頭してみたい、たとえば二ヶ月強。
先日、スナック感覚で京都、そして大阪へと向かった。
憂歌団をナマで聴きながら客席側から敬意ある野次を飛ばす、
ファッキングレイツ!
ゴキゲンなのはこんな瞬間。
いつものタイムボムレコーズでエルヴィスの1st&2ndを掘り当てる、
ジョンレノンが云っていた、「全てはエルヴィスから始まった」、
インタビュアーに「貴方の音楽はエルヴィスに影響されすぎていませんか?」と問われたブライアンセッツァーが答えた、
「エルヴィスに影響されてないヤツなんているのか?」、
「Elvis 56 special」って名のドキュメンタリーフィルムを観たコトが無いのならどうか観てほしい、
ありきたりなコトしか云わない同じツラしたショウモナイ人間になる前に。
ところでファッキンモバイルフォンに登録されていた連絡先が二回も勝手に消えやがった。
こんなモノに甘えてばかりいたらIQは低下する一方だ、気を付けろお前の大事な右脳に。
オレはほとんどを信用しない、たとえば紙に書いたモノ以外。
デジタルより偉大なモノは多々ある、などと意気込んでいるオレは直ちに未発表の詩を唄いたい心境。
そしてオレは今、タイプライターではなくまんまとデジタルキーボードを叩いているところ。
ワオ!×29147、
そんなワケで相変わらず今夜も99個のブルースを口ずさんでいるオレにぴったりのナンバーを最後に一つ、
得意気な顔したこの国のリーダー、シナリオのチェックに忙しい
ユーモアも無い、真実も無い、フェイクしたスマイルはとても淋しい
(99ブルース / Moto Lion Sano)
オリンピックには反対だ、ウソの匂いが漂っているから。
すなわち、笑い飛ばせるほど無邪気じゃないってな始末。
September 05, 2013
路上にて ’13
'13.9.2(月)
満を持して、コンディションをなるべく整えて、映画館に駆け込んだ。
オレったらすっかり緊張感に包まれ、触ると危険なピリビリ野郎と化していた。
映画館に向かう道中、新宿の路上で気のフレたおっさんが小娘の顔面に向けてわざとクシャミを放っていた。
「ドツキマワスゾコノヤロー」、敵は前後左右、何処にでも居る気がしていた。
ジャスト9年間待ち続けていた映画を巨大スクリーンで眺める日が遂にやって来たのだ、
「穏やかにどうぞ」だなんて土台無理な相談だ。
前方二列目ど真ん中に鎮座した。横にも前にも誰も居ない列を選んだ。
ノーデリカシーポップコーン星人に邪魔をされるのだけは真っ平御免だ。
「近過ぎるか」と思ったが、結果は「近過ぎて」正解だった。
「期待外れ」の危惧は僅か0.291秒のワールドタイムにて一蹴、
疾走する139分、全身がシビレていた。
思いが溢れ出してワケも無く泣けた、「ソルトピーナッツ」合唱シーン、或いはタイプライターを打ちまくるリズムだけで。
映画を観る前、久方振りに本を読み返していた。
最初に読んだのは確か2004年、すなわち、ジャスト9年前、窓際に腰掛けて何ヶ月も費やしページを捲っていた。
活字を読んで勝手に頭に描いていたシーンが、巨大スクリーンにまんまと映し出されていた。
本に線を引いていたイカす文章が、まんまと会話になっていた。
ビバップ・ジャズがスピード感を更に上げていた。
観終えた後は極上の拍手喝采放心状態、
「何故、オレには免許が無い」などと一人ごちながら。
モーニングショーで、はたまたレイトショーで、或いは白昼に、あと6回は観たい映画、その名は「オンザロード」、
胸中爆発指数★10個中驚異の12、
「期待外れ」だなんてとんでもない、評論家ヅラの細かくヤスい揚げ足取りはどうか八流雑誌でやってくれってな塩梅。
オレはただ、フランシス・フォード・コッポラのエゲツナイ執念に最敬礼。
September 02, 2013
サマー・ロマン ’13
'13.8.30(金)
【レッツゲットロマン】パート21
東京 / 下北沢BAR?CCO
高哲典 / Reina Kitada
1. ワンダフルピースタイム
2. 破れたズボンの後ろポケットから
3. モダンソファに腰掛けて
4. ヘイトアシュベリー
5. アウトローバカヤロー
6. 草臥れて、夢を見て
7. 思い出を繋ぎ合わせて今を生きる
8. マリーと暮らす
9. マーケットに春はない(can't buy spring)
- アンコール -
1. 愛すべき日々
夏の「始まり」のアダルティックナイトってな装いを呈して迎えるレッツゲットロマン、気付けばパート21。
「Reina Kitada」とは何度も呑み屋で遭遇し、「一緒に演ろうよ!演ろうよ!」と相成り遂に実現。
書くとあまりにヤスい且つ平たいが、客席全体がシットリ且つギラリであり、すなわち、アダルティックナイトってな装い。
こちとらスローナンバーやら久方ブルースやらトランプにまつわる幾つかの詩やら何やらをツバが前方に飛んで行くのを心地良く眺めながら最後は得意の5弦吹き飛ばし大団円、
アンコールなんて粋なモノまでいただきレイナちゃんの横でギターを弾いていた「お世話になりっぱなしトップ3」ミスター鴫原浩平氏からギター拝借し、座ったまま再度ツバ飛ばし最敬礼。
フランスとジャリズリのニヒリズム競演、
書くとあまりにヤスい且つ平たいが、特殊な雰囲気に味占めて教養膨らむってな塩梅。
オーイエー!テンキュ!テンキュ!テンキュ!
浩平氏セッド、「異種格闘技も良いよね!」ってコトで特殊な嬉しさに包まれて夜は更けた。
オリジナルカクテルは「路上」、アスファルト風味のニクいヤツ、
奇しくも映画公開日と重なった今回のレッツゲットロマン、
明日は映画館の「モダンソファに腰掛けて」旅に出よう、映画タイトルは断固「オンザロード」で。