August 2014
August 29, 2014
Be-Bop in Summer ’14
いよいよセットリストさえ分からなくなってしまった8月の行脚、
書き殴ったメモならあるが曲順なんて雰囲気察して2秒で全てを入れ替える、
事実はただ一つ、8月も沢山唄ったというコトだ。
富山では「shake your money maker」を演った、W.C.カラス先生と田村鉄火氏と共に。
その日は富山一の魔女が妖しい豪邸に泊めてくれた。目覚めた時、カラス先生は既に山奥へと消えていた。
また会える、そう思えば一時の別れなどどうってコトはない。
また会える、その約束を果たす為にやるべきコトはただ一つ、生きているコトに他ならない。
翌朝、魔女がオレを占ってくれた。
占いなんてシャラクサイと終始感じている。
バット、魔女がセッド、「ジプシーの血が流れているわ、フヒッ!」
オーケー、根こそぎオーケー、占いを信じよう。
ある時は失敗し、ある時は怒りに震えながら「ニューヨークサブウェイブルー」を唄った、
「まるでこの世界はただ、オレ一人の為だけにあるんだと」。
愛すべき「バックページ」はオープン以来、一番の動員を記録したという。
無論、オレだけの成果ではないがソレを聞いたこちとら、まるでオーナーであるかの如く歓喜した。
ある時は精通した輩から「猿小屋レコーズ面接希望」というメッセージが届いた。
「ベイビー、正気なのかい?」と思ったが即刻返事を出した、
「履歴書不要、給金ロマン+α、重要なのは心意気だけよとマリーも云ってます」
ヤツからはたった一言返事がきた、「ファー!」
オレはソレを0.291秒のワールドタイムにて読み解いた、「断固任せやがれ」と。
8月のライヴを終え、その足でドサクサ紛れに福山へ帰った。ギターは持ってなかった。すなわち、手ぶらみたいなモンだった。
愛用のベレー帽を被ったオレをビッグマザーがハナで笑ってシャウト、
「アンタ!指名手配の漫画家か、えっ?」
オーケー、根こそぎオーケー、いつまでも叱ってくれよ。
いつもの仲間に加え、かれこれ20年振りの同級生ガールと再会した。
次から次へとハイボールを呑み干しながら、あるコトないコト喋り倒し笑っていた。
次の日、あっという間に迎えた甲子園決勝戦を、全ての不安を忘れて見れる喜びに溢れていた。
「ワー!ヒッー!ヤー!コゥー!」
まるで無関係の球児達の一球に叫ぶオレを遠くで聞いていたビッグマザーが冷めた調子でシャウト、
「アンタ!何事かと思うわ」
オーケー、根こそぎオーケー、いつまでも叱ってくれよ。
別の日、急遽思い立ち、何年か振りにカラオケ店へと出向いた。
何の気負いもないまま、マイクを握り、ただ思い付くナンバーを唄った。
ビギン、はっぴいえんど、シオン、松田優作、桑田佳祐、エトセトラ、
「世界一カラオケ似合わないの選手権」殿堂入り金メダリストでありたいと切に願う男このワタシ、
気付けば30分延長までして唄っていた。
どんな町に居ても本性は表れる、自らを捨てない限りは。
2014年、明らかに今まで味わったコトのない旅が手中にある、
あとはコレを更に広げ、貫き通す心意気があるか否かで全ては決まる。
最後に一言、貫かないだなんて無論、キングオブオカマだと思っている。
敬具。
August 24, 2014
愛すべき日々 ’14
【愛すべき日々】
Ag&Vo / 高哲典
Ag / ウエタケユキオ
Ub / 佐藤亮平
Dr / サンコンJr (ウルフルズ)
Cho / 島田さをり
新しいミュージックヴィデオが出来ました。
確か2007年5月頃、書く気もなかった様な詩が一気に溢れ出しました。
「君」だとか「愛してる」だとか、そんな類いを叫ぶつもりは毛頭なかったのに、一気に溢れ出しました。
溢れてるってんだから止まらない、そんな思いのまま泣きながら書きました。
今では書けない曲、バット、とても大事な曲。ソレをこのメンバーで録音出来たコトを嬉しく思います。
「マジックススタジオから広島まで届ける」、そしてオレは今、広島に居ます。
大昔のヴィデオテープを久方振りに見ていたら「主張を曲げるな」と唄う男の声がヤケに響いて聴こえてきました。
来年はアルバムを出したいと思っています。一発、宜しくお願いします。
August 12, 2014
Be-Bop in 北陸 vol.1 ’14
'14.8.1(金)
PM12:50池袋発、白昼を貫くバスにてまだ見ぬ富山は高岡を目指す。グラサンをアイマスク代わりにしたらとっとと眠りコケた。
高岡に着いた、祭りの雰囲気漂う小粋な町へ向け一発、「よー、高岡。来たで!」とかホザいた。
今回、仕掛けていただいたW.C.カラス先生に電話を入れる。
ブルースカーに乗り込みカラス氏がやって来る。そのまま駐車場へブルースカーを滑らせ、その足で高岡の呑み屋へ吸い込まれる。
魚を食し、ビールを煽り、日本酒を一本空けながら、腰を据えようやく二人っきりで話をする。
大事な話をする時、ソレは何時だって二人っきりが良い。邪魔者は断固要らない。話をしながら、ライヴを演る前から来て良かったってな気分を味わう。
握手をして「明日から宜しく」などとやり合う。
知らん町に来る度、「此処は何処だ?」と思う。此処は高岡だ、素晴らしい。
旨いモンを食べ過ぎてお腹を壊す。お腹が驚いている、強固旨過ぎて。
こんなコトを書くとカラス氏は嫌がるかも知れませんが、オレが居らん間にお会計は全て済まされていた。
カラス邸にお邪魔し、もう一杯いただく。
AM00:32、カラス氏が大イビキを鳴らして眠りについたので、用意していただいていた自らの部屋へソロソロと行く。
興奮して眠れずに暫くゴロついた後、浅い眠りに就く。
'14.8.2(土)
目覚めは完璧のAM05:03、カラス氏はまだ眠っているので外をブラつく。
弦を替え、延々と準備に明け暮れる。
AM06:30、カラス氏が目覚めその直後に問う、「腹減った?」。その気遣いだけで申し訳なさが漂う。
早朝のブルースカーに乗り込み駅前のうどん屋へ直行、「コレ、高松のうどんより153倍旨いですね!」とかヌカす。
帰り道、パチンコ屋の付近でカラス氏が問う、「貴様、パチンコとかやる?」。
「いや、やらんですね」と答えた直後、ハンドルを握りながらカラス氏が囁く、
「オレ達は音楽で充分にギャンブルをやっているからパチンコの様なギャンブルはしなくていい。ヘヘッフ!」。
オレは今、最高のブルースカーに乗り込み、最高の男がハンドルを握るその真横の助手席でシートベルトを締めてJPSを吹かしている。
グラサンでどうにか嬉し涙を隠すに至る。
PM13:00、一緒に旅を回る田村鉄火氏と合流、ブルースカーでまだ見ぬ福井を目指す。
'14.8.2(土)
【FLESH for FRANKENSTEIN】
福井 / ノーサイド
1. 破れたズボンの後ろポケットから
2. 自作自演屋
3. ヘイトアシュベリー
4. スリッピン&スライディン
5. 愛すべき日々
地元ミュージシャンの追悼イベント。ステージに上がり遺影の二人に話し掛ける、
「初めまして。ロックンロール好きなのは顔見たら分かるで。オレのコト、誰やねんと思っとるやろ?でも、次来た時はもう友達よ、ソレでええやろ?」
そして二人に指差して唄った、「ピースマークで片を付けるって決めたんだよ」。
生きているヤツより死んでしまったヤツの方が生きているってのは良くある話だ。そんな類いを遺影の二人から強く感じる。
刺青だらけの男達が次から次へと声を掛けてくれて震えた。短い持ち時間に生粋のギャンブル精神で挑んだ。
イベントのラスト、皆で再度ステージへ上がった。
曲は確かストゥージズの「NO FUN」、マイクに向かって叫んだ、「ノーファン!」。
愛に溢れたイベントだった。初の福井はタトゥーだらけの優しさと寂しがり屋で満ち溢れていた。
田村鉄火氏とはヘイトアシュベリーに行ったコトがあるという共通項で一発で打ち解けた。
「ボクは1989年に」「オレは2011年に」、請求書をクッションにしてでも動いたコトが見たコトもなかった北陸でも繋がり出す。
一滴も呑んでないカラス氏の運転で真夜中の道路を突き抜け高岡まで戻った、クダラナサ極まる茶番業界の話などしながら、車中では相も変わらず笑いコケていた。