December 2016
December 31, 2016
the AT's Knockin On Monkey's Door '16
12月29日深夜、突然、生と死の選択を迫られている様な気分だった。全身の震えが止まらず参っていた。
申年の終わりにこれではまるでスタイリッシュ皆無、オカマの最先端、苦笑いで家路を急いでいた。
渋谷駅構内では家のない老婆が若い女を手招きしてお金をせびっていた。オレは電車に乗り遅れない様に家路を急いでいた。
そう、オレは家に続く路を知っていた。その分、幸せだった。あの老婆は家路もなく全身の震えも止まらず参っているのかも知れないと思ってもオレには成す術もなかった。
39.6℃の数字が弾き出され、喋り続けながら眠った。喋り続けてないと根こそぎ持っていかれそうだった。
ポッピンガールがセッド、
「アンタ、ブーツのメンテナンスばっかしてないで身体のメンテナンスしなさいよ」
その言葉を2016受け取った言葉大賞にするのはどうだろう。
しかし次の日、オレはトラベラーズファクトリーへ向かい、それからレコード屋へ向かった。一年の終わりに寝込むだなんて愚の骨頂だと云い聞かせていた。
呆れた人達はオレを白い目で見ていた。オレは不届き者なんだろうと存分に悟りながら大人しく大人しくなんて出来た例がなかった。
36の誕生日ワンマンショーを経てその足で沖縄へ飛んだ。
ソープランドのど真ん中にある安宿にてどうしてもジャズが聴きたくなったが、レコードプレーヤーは完備されてない為、ユーチューブなる文明の利器を駆使してヤスい音でチャールス・ミンガスを聴き、それから毎日ライヴに向かった。
今帰仁という、今年頭まで読み方さえ知らんかった村にもオレの様なジャリズラーを待ってくれているマスターがおり、那覇のバーくらげマスターみづきと三人で朝まで騒いだ。
沖縄から舞い戻ればその足でラプソディへ出掛け、DJでASKAなどを勝手に回した。
どうにも音楽が最重要で、ソレによって仲間が増え、ソレによって救われている。ソレがないととっくにポックリかも知れない。
今年のライヴはどうやらジャスト80本、三桁行くと思ったが数えてみたらまだだった。
申年を強く意識して一年間を駆け抜けてきた。
年明け1月はライヴがない。いい曲を増やしてまた旅に出たいと思っている。
そんなワケで驚異の好きな言葉ランキング21年連続首位は「よいお年を」、
こんな便利な言葉はない、誰もが平和を願っている限りは。
家路のない人達が少しでも寒さの凌げる場所で年を越せるコトを祈るばかり。
申年と、新たに出会えた人達に最敬礼、
そしてオレは今日もレコード屋へ向かうってワケだ。
脱帽。
December 24, 2016
Walk On The Wild Side.
ワイルドサイドを歩け。
ホリーは今、旅の途中。
ヒッチハイクしてマイアミから来た。
その車の中で脛毛と髭を剃り、
彼は彼女になったんだ。
ベイブ、ワイルドサイドを歩け。
ベイブ、ワイルドサイドを歩け。
キャンディは島を飛び出して来た。
楽屋で彼女は皆の恋人。
だけど彼女はいつも冷静だった、
男のアレにしゃぶりついている時でさえ。
ハニー、ワイルドサイドを歩け。
ハニー、ワイルドサイドを歩け。
そして黒人女は唄ってる。
巻き上げられてばかりいるリトルジョー。
一つもチャンスを与えてもらえずに。
どいつもこいつもハッスルして、
ニューヨークはそんな場所だとか何だとかホザいている。
ジョー、ワイルドサイドを歩け。
ジョー、ワイルドサイドを歩け。
ストリートからやって来たシュガープラムフェアリーは、
ソウルフードと喰える場所を探してる。
アポロシアターへ行って、
奴がゴーゴー踊ってるのをアンタも見るべきだったんだ。
シュガー、ワイルドサイドを歩け。
シュガー、ワイルドサイドを歩け。
ジャッキーは本物の飛ばし屋。
ある日、ジェームスディーンになれると思った。
精神安定剤を飲んで彼女、
衝突さえも恐れずに。
ベイブ、ワイルドサイドを歩け。
ハニー、ワイルドサイドを歩け。
そして黒人女は唄ってる。
December 12, 2016
the AT's 35 years
根こそぎ魂吸い取られている内に、気付けば12月12日になっていた。
ここ何日か、ただひたすらに夜が明けるのを待っていた。
神経が確実に蝕まれていくのが手に取る様に分かった。
画一化、組織化、聞きたくもない与太話、永遠に用はない。
朝が来ればジャズを聴き、ギターを弾けば四弦が切れ、それを終わりの合図として昼には眠った。
目が覚めた時は暗闇だった。
そして朝が来るのをただ待ち続けていた。
それで今、また朝が来た。少しだけ晴れやかな朝が。
眠るのはヤメて、映画館だとかレコード屋だとかに出向き、吸い取られた魂を回収する。
奪われたモノは奪い返すのみ、オータムストーンも唄っている。
ここ何日かで決めたコトがある。
2017はアメリカに行く。生粋のスナック感覚で。
35で死ぬと云われていたオレが、もうすぐ36になるらしい。
目的と目標がないとどうにも生きた心地がしない。
明日はバックページだ、
ソニーロリンズがサックスを抱く度、口笛吹けないオレを思い出せ。
脱帽。
December 07, 2016
師走ジャズ ’16
探究心の海に溺れてしまっている内に師匠も走る12月の到来だ。
35の終わりを目前に控えても知りたいコト塵の如く、
探究心の沼に完全に足を取られる前に自らの問題も山の如し、
完璧なるスタイリッシュバランスを探し求めてオレは36へと向かうだろう。
関西から戻った直後、北海道からやって来た愛すべき奴等と下北沢を練り歩き、猿小屋では口が乾く隙も無く喋り合いながらレコードを裏返し続けていた。
ASKAが逮捕された直後、突然にも上昇する体温は38.8℃、
キミが想うよりもボクはASKAが好き (LOVESONG) 。
ところでオレがもしも一端のディスクジョッキーなら、自主規制って看板にはベロでも出してASKAを乱発するね、
「次のナンバーはASKAで"共謀者" "君が愛を語れ" 、二曲続けてキメていただきましょう!」。
寝込むだなんてオカマなのよね?などと呪文の様に唱え名古屋からやって来た精鋭達に会いに出向くも足取りおぼつかず醜態晒す前にと無念極まる早々退散、
バット、気を取り直し次の日にはジャズレコードを求めて新宿を彷徨い、夜には再チャレンジ、名古屋の稲垣俊夫に我が回復力を見せつけたその直後、ジャスト二年半振りに今村竜也が猿小屋へとやって来た、
「新しい猿小屋はニュールートスゥイートホーム沿いだと聞いておりますが?」。
あーだこーだと喋り続け二年半の空白を僅か二分で埋め、去年から開けてなかった赤ワインの封を切るその瞬間も、16歳時分から酷使しているボロでイカすスピーカーからはジャズが聴こえていた。
さてそんな個人的大宇宙話はともかく、「12.13」は恒例になりつつあるバースディワンマンショーなのであります。
京都に4年、広島に16年、そしてなんと今年の「12.13」で東京16年、
オレ、どうやら知らん間にあの広島時代よりも東京生活の方が長くなるらしい。
いまだに電車の乗り継ぎ方さえ定かでないこちとらまもなく36、そんな部分には探究心の欠片もないってんだから断固どうでもええね。
珈琲&シガレッツ&ヘッドフォンでモダンジャズに浸かっていたらどうにもアタマが冴えて興奮してしょうがない。
ASKA逮捕につき、改めて覚醒剤について調べてみたりもしたけれど、あんなブツは強固どうでもええね。
ジャズとカフェインでキメとけよ。安く済むで。
脱帽。