May 2017
May 15, 2017
the AT's Cookin '17
思うに、料理本を見ながらそのまんまに一品拵えるってコトは、音楽で例えると単なるコピーに過ぎないんだな。
その通りにやってその通りに仕上がるだなんて大した芸当とは思えないな。所詮誰かがあみ出した方法論に過ぎんもんな。
そう考えると自らの店を開業して、やって来たお客さんに独自の料理を振舞いつつ、それだけではどうにも飽き足らず、あろうことかトークにまでスパイスを効かしているってんだからコック長ってのは果てしなく偉大なんだな。
自らの味覚だけを信じて醤油を足し、砂糖を引き、赤味噌を加え、なんてやっているコトこそ、音楽で例えるとオリジナリティに繋がるんだろうな。
ところで「冷蔵庫の余り物が腐ってしまう前に簡単に何か作るか!」ってな心意気は一つずつ着実にレパートリーへと繋がっていくもんだな。
コレは音楽で例えるならカバーなんだな。中途半端に余ったニラと卵に世界一愛しているウインナーを加えて「ニラ玉ウイン」なんてな。
ハンブルグ時代のビートルズが仰ってなかったっけ、
「オリジナルを演るのはカバーを千曲レパートリーに加えてからだ」みたいなコト。
包丁とトングと塩胡椒でも買ってやり直してみるかな、振り返るヒマもないってな心意気でな。
でも同時に思うんだな、油はじく前にギターはじけってな。
ようやく6月頭から旅が始まるな。この5ヶ月間、ほとんど思う様には進んでなかったんじゃないかな。
去年末にたかだか2週間のアメリカ再訪を決めたんだな。たかだか、されど死んでから後悔しない為にな。
来年の今頃は何処でどうしてるんだろうな。
でも同時に思うんだな、生の感情恐れるべからずってな。
May 03, 2017
the AT's '17.5.3
東京に出て来た当初、腹筋ばかりしていた。「唄が巧く歌えます様に」なんて願いを込めていた。
上京して二ヶ月後、Zepp Tokyoへライヴを観に出向き、一人ダイヴを繰り返していた。音楽しかないと思っていた。
当たりどころが悪く、ダイヴを繰り返す内、知らん間に肋骨が折れていた。折れているコトに気付いたのは、10日くらい先のコトだった。
その間も腹筋は繰り返していた。その意地が今もあるのなら今後も安泰だ。
ジャスト26年前の5月3日、車に派手に吹き飛ばされ意識不明の重体だった。オレは信号無視をした加害者だった。
ところがどっこいすっとこどっこい、オレは果敢にも回復し懲りもせずにまだ生きている。
人生のボーナストラック、今日はもう一つの誕生日。
近頃は持ち前のスナック感覚でも駆使して料理に精を出している。
豚汁を作った。生まれてこの方、初めてゴボウさえ包丁で切った。
ありとあらゆる食材を鍋にぶち込み、足して足して自らのさじ加減だけで辛うじて完成まで漕ぎ着けた。
結果、味は散らばり放題、まるで「ギター6本重ね、ついでにオーケストラ18人呼んで来ました!」みたいな散らばり具合だった。
引き算の法則、音楽と料理ってのはやはり瓜二つなんだな。経験しないと分からないコトが信じ難いほど沢山ある。
眠気を吹き飛ばし動き続ける為、カレーを作った。豚汁にて学んだ引き算で余計なコトをするのは止めた。
本年度のプライベートなテーマはキマリだ、「洗い物が怖くて料理が出来るか」だ、
オールオーケー、まるで武士道のソレみたいじゃないか。
いつか線路脇で野垂れ死ぬ時が来たとて、最終的な勝利が掴めればそれでいい。
近頃は腹筋ばかりしている。太るなんて真っ平御免の最高峰、唱え続けている。
身体と精神を鍛え直したなら、まだ行ける。