May 27, 2009
ゴミ捨て場から愛を拾え
「ゴミ捨て場に愛はあるのか?」
そう問われたならば陽気に答える、イエス、断固イエス。
本日、仕事場近辺の小汚いゴミ捨て場にて見事に掘り出される粋を極めたトランク、
おぉ!イカす!ただのゴミ、ヒップな宝物、捉え方は千差万別、そして俺はご多分に漏れず後者だ。何たって蟻がガオーと鳴く程に驚きのタダ、すなわち無料だ。
「えっ、アンタまたそんなモン買ったの?」
こう問われたならばハナで笑って無邪気に答える、
「だから拾ったのだよ」
レザーは破れてボロボロ、役目を果たして元は取ったか知らんが儲けはどうした、この色、この質感、まだまだ捨てるには惜しい抜群の仕上がり具合、よくもヌケヌケと捨ててくれた、ここからがようやく儲けに入る展開やぞ、恥を知れ恥を。
こんなモノを堂々と捨てられるその神経をまずは疑わずにはおれん男このワタシ、そうかそうか、世界は確実に狂っとるのか。
「何故世界が狂っているといえるのですか?」
「ハイ、こんな粋なトランクが捨てられているからであります」
「何故こんなトランクが捨てられていたら世界が狂っているといえるのですか?」
「いえ、ですからこんな粋なトランクが捨てられているからであります!」
「何が言いたいのですか?」
「あっ、ハイ!お言葉ですがこんな粋なトランクが捨てられているからであります!」
その理由を提示するにはこの一点張りで充分に事足りる。
部屋にはゴミ捨て場から拾ってきたモノで溢れる。そう、ゴミ箱だってゴミ捨て場から拾ったモノだ。それはもはやゴミではなく、見事に蘇り役割を果たす。貧乏性と馬鹿にする前に知恵を知れ知恵を、その空っぽ頭をどうにか駆使して絞り出せこのノータリンイカサマ野郎。
そして仕事場では抑えが利かず声を張り上げる。出来もせん輩がのさばり続ける現状に周りも関係なく怒鳴り声を上げる。無論、俺は完璧な人間でもヤクザでもチンピラでも何でもない。
カッとなればゴー、周りも考えず言葉が口をついて溢れ出す。
カッとなればゴー、自覚するその前に言葉が口をついて溢れ出す。
別室通され小一時間の言葉の羅列、そしてどうやら悪いのは俺なのかと相成る。
「俺より使いやすい奴なんかいくらでもいますよ?」
「何言ってんだよ!」
丸く納まる事などとても出来た柄じゃないが理解は必要だと捉える。俺にやらせろ俺に任せろ、今は我慢の時なのか。
帰り際、散々言い合ったスーパーバイザーが呟く、
「充分理解してるぜ、嫌いじゃないぜ」
「おっとそれ、こちらこそ」
なんやなんや、言い合う前より八倍ええ感じやないか、すなわち気分の良い結末。言いたい事を抑える事などとても無理があるが、俺は理想的な関係を作り出す。
部屋に戻りトランクを磨き、適当なテレビを映せば名前も知らん貧乏アイドルとお母さん、そして家族との深い絆に胸打たれ涙が溢れ出す。
なんやなんや、怒鳴ったり噛み付いたり哀れんだり泣いたり罵ったり我ながら忙しい。
小さな事で大いに喜んだり 些細な事で蹴散らしてやったり
優しくされて寂しさ込み上げたよ 喜怒哀楽な男でごめんね
俺が唄う。俺は自分の事を充分に分かっとるつもりだ。
俺はロボットではない。ロボットの様な人間でもない。
ただの人間このワタシ、いつか愛し愛され暮らしたい。
ハロー相棒!元気でやっとるか?
俺はどうやら元気過ぎる程に元気だ、遠回りしながら死ぬまで生きろよ。
そう問われたならば陽気に答える、イエス、断固イエス。
本日、仕事場近辺の小汚いゴミ捨て場にて見事に掘り出される粋を極めたトランク、
おぉ!イカす!ただのゴミ、ヒップな宝物、捉え方は千差万別、そして俺はご多分に漏れず後者だ。何たって蟻がガオーと鳴く程に驚きのタダ、すなわち無料だ。
「えっ、アンタまたそんなモン買ったの?」
こう問われたならばハナで笑って無邪気に答える、
「だから拾ったのだよ」
レザーは破れてボロボロ、役目を果たして元は取ったか知らんが儲けはどうした、この色、この質感、まだまだ捨てるには惜しい抜群の仕上がり具合、よくもヌケヌケと捨ててくれた、ここからがようやく儲けに入る展開やぞ、恥を知れ恥を。
こんなモノを堂々と捨てられるその神経をまずは疑わずにはおれん男このワタシ、そうかそうか、世界は確実に狂っとるのか。
「何故世界が狂っているといえるのですか?」
「ハイ、こんな粋なトランクが捨てられているからであります」
「何故こんなトランクが捨てられていたら世界が狂っているといえるのですか?」
「いえ、ですからこんな粋なトランクが捨てられているからであります!」
「何が言いたいのですか?」
「あっ、ハイ!お言葉ですがこんな粋なトランクが捨てられているからであります!」
その理由を提示するにはこの一点張りで充分に事足りる。
部屋にはゴミ捨て場から拾ってきたモノで溢れる。そう、ゴミ箱だってゴミ捨て場から拾ったモノだ。それはもはやゴミではなく、見事に蘇り役割を果たす。貧乏性と馬鹿にする前に知恵を知れ知恵を、その空っぽ頭をどうにか駆使して絞り出せこのノータリンイカサマ野郎。
そして仕事場では抑えが利かず声を張り上げる。出来もせん輩がのさばり続ける現状に周りも関係なく怒鳴り声を上げる。無論、俺は完璧な人間でもヤクザでもチンピラでも何でもない。
カッとなればゴー、周りも考えず言葉が口をついて溢れ出す。
カッとなればゴー、自覚するその前に言葉が口をついて溢れ出す。
別室通され小一時間の言葉の羅列、そしてどうやら悪いのは俺なのかと相成る。
「俺より使いやすい奴なんかいくらでもいますよ?」
「何言ってんだよ!」
丸く納まる事などとても出来た柄じゃないが理解は必要だと捉える。俺にやらせろ俺に任せろ、今は我慢の時なのか。
帰り際、散々言い合ったスーパーバイザーが呟く、
「充分理解してるぜ、嫌いじゃないぜ」
「おっとそれ、こちらこそ」
なんやなんや、言い合う前より八倍ええ感じやないか、すなわち気分の良い結末。言いたい事を抑える事などとても無理があるが、俺は理想的な関係を作り出す。
部屋に戻りトランクを磨き、適当なテレビを映せば名前も知らん貧乏アイドルとお母さん、そして家族との深い絆に胸打たれ涙が溢れ出す。
なんやなんや、怒鳴ったり噛み付いたり哀れんだり泣いたり罵ったり我ながら忙しい。
小さな事で大いに喜んだり 些細な事で蹴散らしてやったり
優しくされて寂しさ込み上げたよ 喜怒哀楽な男でごめんね
俺が唄う。俺は自分の事を充分に分かっとるつもりだ。
俺はロボットではない。ロボットの様な人間でもない。
ただの人間このワタシ、いつか愛し愛され暮らしたい。
ハロー相棒!元気でやっとるか?
俺はどうやら元気過ぎる程に元気だ、遠回りしながら死ぬまで生きろよ。