June 01, 2010
七難去ってまた八難のブルース
「いつかまた激しく突き落とされるぞ」
それはいつだって何の前触れもなく突然訪れるってんだからまったくもって笑いは止まらない。
「この俺が??」
「こんな事が許されて良いと思うかい?」
いくら盛大にほざいてみたとて所詮一大キチガイ企業のハッタリ雇われ主、
いくら精神をひけらかしたとてお偉方の目と耳には何も届かないって仕組み、
それより何より、こちとらそのお偉方の小汚い面すら拝んだ事がないってんだからまったくもって理不尽極まる八百長試合。
いくら「吐き続ける」為に「やり続けていた」とて報われず迎えるジ・エンド、
何を隠そう、大茶番演劇のメインキャストはこの俺だ。
「この俺を??」
「誇り高き精神の持主を?」
そんな輩共に後悔の一つでも味わわせてやる手段さえ見い出せない俺は無力の生き証人、
そんな訳で全神経を燃やし尽くして真っ当なるお金を稼ぎ、
近々、俺は全てをハナで笑い、
ファッキン神聖なる仕事場を颯爽たる面持ちで去り往くだろう。
折角、奇跡にして驚愕の「仕事が楽しくて仕方ない」思考を手に入れた矢先にだ。
中間はない、そんなモノは要らない、
嫌われ者と圧倒的支持、
「この俺が・・・」と「俺みたいなモンの為に・・・」の果てしなき競演、
俺みたいな人間を手放したくないなどと走り回ってくれる人間達に敬意と涙とオマケにお道化者の笑い話を。
そんな人間が存在してくれるだけでも俺は幸せ者、そして立派な勝利者だろう。
昨晩は三軒茶屋の馴染み深い男女とハイボールを散々と煽りながら繰り広げる昔話、与太話。
そこで喋り捲くし立てながら気付いた事は、俺はもう何処にいても俺のままでいられるという事実、
すなわち、調子に乗りまくる事でしか自らを守れない筋金入りのあん畜生+臆病者このワタシ。
誰が偉くなっただとかアイツはどこそこの店長だとかそんな事柄は何だって良い、
「誰が誇り高き精神を失わずに生き残っているのか?」
重要なのはそれだけで、それ以外は全てくだらない。
俺は何も競わない、いや、たった一つだけ競う事があるとするなら、
それは精神の底力だけだ、それ以外は全てくだらない。
坊主にしてやる心意気でバリカン持ち出し、中途半端に伸びた両サイドを深くエグる。
中間はない、そんなモノは要らない、
ザ・ピーズのイカれたロックンロールを大音量リピートしながらイカサマモヒカンから本格ハッタリモヒカンへ、
お母ちゃんはきっと「こんな子は知らない」、
怒鳴り散らす姿が目に浮かぶ程の仕上がり具合。
雪駄履き、チャーミングポマードの香りを漂わせて久方振りのレコード屋、
手に入れるレコードは天下の「フィンガー5」ファーストレコード&モアー、
レコードプレーヤーは10割中13割ジャスト、壊れているにも関わらずだ。
良く晴れた公園ではブコウスキーを読み漁り堂々たる高笑い、
「憎みきれないろくでなし」、本物は何も隠さない、誇り高き裏付けがある限り。
どうでも良いけど行く末は全て俺が決める、
「前例がないなら作っちまおうぜ」
こんな言葉が俺の頭を駆け巡り続けている。
そして、デニスホッパーには一敬礼を忘れない、
誇り高き裏付けを持ち合わせたふてぶてしい人間に嫌われ者と厄介者とヒップスターの称号を。