July 31, 2010
オールド・メンテナンス ’10

「痩せているから良いね」と言われるのが嫌いだ。
太ったヤツがそれを羨ましがる様にヌカすのが嫌いだ。
お前は痩せようとした事があるのか?
原因は全てお前の中にある。
俺は少なくとも40Kg台をキープオンする事を心掛けている。
実現は困難でも、どんな事柄に対しても圧倒的な差をつけたいと常に心掛けている。
よって、「痩せてるね」は好きだ、この違いは実に大きい。
「何でアイツだけクビにならないんだ?」とほざく輩が嫌いだ。
八番煎じがそれを羨ましがる様にヌカすのがエゲツナイ程に嫌いだ。
お前は楽をしようとしていたんじゃないのか?
平均点で勝手に満足していたんじゃないのか?
原因は全てお前の中にある。
街一番の常連気取りで靴職人兄貴に御挨拶、
「コンニチハ!」
ブーツは強靭に補修され、
2000円を叩いてオーダーメイドしたブレスレットを受け取る2010年7月の終わり。
ところで、涼しげなストローハットなど要らないと気付いた昨今、
頭にはタオルを巻き、ロードバイクまたがり街を疾走しながら、
新しい唄をかれこれ18時間以上も延々と口ずさんでいる。
小さな旅にうってつけの、以前はどっかの国の風来坊が愛用していた様な真っ赤な70’sトランクを発見し、
その裏地のヒップさに目が眩み、小さな旅をあれこれ想像した後、古着屋の姉ちゃんに話しかける、
「これ、尋常じゃない程イカすね!」
そして俺は気付けばレジカウンターの前で6195円を叩いていた。
トランク抱き締め、街一番の常連気取りで靴職人兄貴に再び御挨拶、
「コンニチハ!!」
トランクのベルトに穴を開けてもらい、その傍らで兄貴が話しかけてくる、
「これも古いモノなんですか??」
古くてイカして機能性満点の品、そんな類いには稀に紐が緩む事もあるという事実。
それ以外は全てボーリングピンの中、ごちゃごちゃヌカす前に俺はニューヨークへ行く。
先日、話した事もない男が突然話しかけてきた、
「いつもイカすブーツを履いてるね」
俺はその時、ブーツを履いてなかったにも関わらず、
男は俺のブーツをどこかで見て勝手に覚えていた。
これがドルチェ&何ちゃらのブーツなら、俺は0.01ミクロンも嬉しい気分にはならないだろう。
ロマンは一点物の中だけに存在する、
一点のモノを壊れるまで、いや、壊れたとて補修しても使いたいと思えるモノだけに好奇心を。
この街と、職人が好きだ。
