December 08, 2010

ジョンと放浪のバラード ’10


DSCN48850001



大半の人が悲しいほど受け身です
両親、先生、大統領の言う事を全て受け入れる姿勢が一番不健全です

ジョーン・バエズ


操られる事と縛られる事をエゲツナイ程に毛嫌いし、操られたり縛られたりする前に自らを守り抜き、

名前だけのリーダーと猿真似八番煎じ野郎をハナで笑い続ける。

指図される前に行動を起こせば一目で分かる偽者の意見など問答無用、秩序と面目を保てている限りは。

その程度の浅はかな知恵さえ持たないそこかしこに蔓延る筋違いドンクサ星人がさも被害者面をぶらさげて、

「馬鹿にしないでよ」などと一丁前にほざいている様はまったくもって滑稽過ぎて見るに堪えない。

古着屋では懲りもせず声を掛けられる、

「これ試着良いですか?」

こちとら執念のハッタリオーナー顔で0.98秒のワールドタイムで即座にアンサー、

「あー、どうぞ!」

律儀に試着室まで指差す俺はそこそこ底知れぬお人好し代表格、

もはや本気で古着屋を経営したい心意気×0.37。

俺はただ16歳の時に手に入れたヒップシャツを、

20歳の時に手に入れたレザージャケットをボロボロに破れたとて生涯大事に着続けたいと願っているだけのあん畜生、

そのハイカラ貧乏性魂に並々ならぬ誇りを持ち、

それさえ弁えた上で俺みたいなモンに「お洒落」などと歯の浮く様な言葉を掛けてくれるのなら答えは◎だ、

札束にモノ言わすやり方と媚びへつらうやり方なんて生涯ノープロブレム事項。

「煙草は止めない」と「煙草と縁を切る」、

どちらも美学だ、残念ながら俺は何とも競わない。

「いつもピカピカの靴」と「擦り切れたオンボロブーツ」、

「コマのついた洒落こましトランク」と「色さえ剥げた昭和のガタボロトランク」、

どちらが良いかなんてどちらでも良い、

俺はたまたま後者にしか魅力を感じてないってだけの個人的な話だ。

取っ手が壊れたら抱き抱えてやれば事足りる、コマも快眠グッズもそんなオカマみたいなモンは要らない、

珈琲とさぞかし大事な二本の手がある限りは。

「自由の女神」と「場末のバー」、

「エンパイアステート何ちゃら」と「CBGB跡地」、

「何ちゃらヴィトン本店」と「ヴィレッジ・ヴァンガード」、

どちらが良いかなんてどちらでも良い、訳の分からん言い争いなど聞くに堪えない、

俺はたまたま後者にしか魅力を感じてないってだけの個人的な話だ。

ジョンレノンが「単なる目立ちたがり屋」に撃たれて丸30年、

そして「1980年12月13日、ジョンレノンが撃たれた5日後に俺は生まれたらしい」。

一度死んだ筈の俺が5日後に見事30歳の大台を迎えるなんて君以上に俺こそが思っても願ってもみなかった事実、

そして万事予定通りに事が運べば5日後にはニューヨーク・ダコタハウスで、

セントラルパーク・ストロベリーフィールズで確かに佇む俺が両手を合わせているって寸法。

全ては完全に仕立てられた煙たくシガナイ男のドキュメンタリーフィルム、

話の通じる人間がいくら少なくとも建前だけのファッキンリーダーに操られるなんて真っ平御免の真骨頂。

そして狂乱のマンハッタンを練り歩く事よりも成田空港何ちゃらターミナルエリアまで無事に辿り着けるか否か、

こちらを何より不安に思っている俺は近年稀にみるスッテンコロリン野郎の代表格、

税関通関何ちゃら関では相も変わらず面目だけのファットリーダーと100%中138%の高確率で悶着を繰り広げる事になるだろう、

「ノードラッグ・イエスモラル」

そしてニューヨークなる未知の領域にポンコツブーツをつける前にもしも俺が死んだら、

アンタの記憶の中には「エゲツナイ程の大茶番役者」として勝手にのさばり生き続けてやる心意気、

「死んだ女よりもっと哀れなのは忘れられた女です」

高田渡もルールイスもウディアレンも勝新太郎も何も変わらない、

「果てしなくイカす」という精神においては。

全ては緻密且つ綿密且つ秘密に仕向けられた逆トナカイ男の物語、

俺は自由の国よりジャスト1085倍自由な個人だ、

寂れた類いの愛すべきライヴバーで完全な日本語を駆使して捲くし立てる様に唄ってやろう、

「無秩序と自由は結びつかない」

奴等はきっとヌカすだろう、

「ユー、ホヮット??」

そこでこちとら、0.28秒のワールドタイムで即座にアンサー、

「フロム成田空港何ちゃらターミナルエリア!!!」

「ニューヨークへ行く」とほざけば必ず聞かれる、

「観光??」

「観光」、あまりに平たく薄っぺらくもどかしい言葉だ。

「ブログ」などという響きと同じ低レベルのあまりに平たく薄っぺらくやるせない言葉だ。

ブレイクスルー掲げる憧れのチェルシーホテル住人このワタシ、

これは自らに課した手始めの修業に他ならない、

ウイスキーとさぞかし大事な二本の足が動き続ける限りは。



drecom_eroom5session at 15:24│Comments(0)TrackBack(0)短編 

トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
記事検索