December 26, 2010
fuckin yellow monkey '10.12.14(tue)






'10.12.14(tue)
AM8:00、目覚ましの昭和歌謡が鳴り響く前に疲れ知らずで飛び起きる。
腕時計は22:00、俺は14時間ジャストの時間を巻き戻し、チェルシーホテルのベッド内でその事実に歓喜する。
騙され半分で蛇口を捻れば遂に溢れ出るホットウォーター、ここぞとばかりに浴びるだけ浴びて外に飛び出す。
早朝のグリニッチ・ビレッジ、ボロなダイナーで「hot coffee please」の発音を完全にマスター、
勢い余ってさぞかしアメリカンキングサイズなドロドロと辛いバーガーの類いを勇んで平らげようと企み告げる言葉、
「bacon cheese burger please!!」
合計2.18ドル、あまりの安さに驚愕するも差し出されたのはべっとりと甘いベーグル、
スタイリッシュは板につかず、引き攣り笑いでそいつをノーシュガーコーヒーで流し込む。
早朝のグリニッチ・ビレッジ、ボブ・ディランのジャケット、ウディ・アレンの映画風景、ボヘミアンの溜まり場、
手が凍る寒さの中で歩きまくりながら一人の喜びをエゲツナイ程に噛み締める。
小粋なレザー屋駆け込み「hi!!,手袋ある?」、
いくら手が凍ってもイカしてない手袋には「sorry,no thanks!」、
一丁前なハッタリ英語でその場を切り抜け一旦チェルシーホテル引き返し蛇口を捻るも出ないホットウォーター、
地下鉄飛び乗り72丁目、一目散に向かうダコタハウス、ストロベリー・フィールズ、全ては存在する場所、
ジョン・レノンに両手を合わせて、セントラルパークでは馬が歩いている。
口ずさむのはMr.Children「十二月のセントラルパークブルース」、
この生粋の名曲を延々と唄いながらその足で辿り着くメトロポリタン美術館、
写真で見た光景が次から次へと目の前に飛び込んできて、危うくスゥイートハートを丸ごと吐き出しそうになる。
一旦チェルシーホテル引き返し蛇口を擦るも一向に出る気配無きホットウォーター、
地下鉄飛び乗りロウアーイーストウッド、古着屋徘徊、CBGB跡地探し、
「Side Walk Cafe」にてCCOマスターに紹介してもらった南謙一氏ライヴ観賞、
「日本でも会った事ないのにね」
久方振りに日本語を発す感覚、
corona&B.L.Tをオーダーし遂にお出ましのアメリカンキングサイズ振りに狂乱、
危険な匂い漂うストリートを八割増しの風来坊気取りで駆け抜ける。
朝から晩まで歩き続け冷え込んだ体を温めようと蛇口に祈るも一向に溢れ出ないホットウォーター、早朝の幻、
呟く言葉は「oh!shit!!」、二日目にして本気で自然と英語が口から吐き出されてくる。
夢の暮らしのど真ん中で毛布をきつく抱き締めて眠る。