June 13, 2011
生を燃やして踊り狂う赤い人達 ’11
「さや侍」を観た、一目散に映画館に駆け込んで。
イカすお姉ちゃんを誘ってみようかと思ったが絶対に止めた、きっと邪魔で仕方なくなるからだ。
孤独を抱えた映画館内では一人緊張し、呆然とし、唖然とし、泣き、嫉妬し、意識さえ飛びそうになる、
全ての手法が出し尽くされた感さえ漂う2011年のデジタル事情、
その現状に抗いながら「誰もやらない事をやる」心意気、目も眩む程のハイカラ精神を突き付けられて。
観終えた後は用事も忘れ、気付けばファッキントレインに揺られてぼんやりと外の景色を眺めていた。
ラストシーンで手紙を読み唄う人を昔から知っている、
友達ではないが一緒にライヴを演り、企画に出てもらい、ビールを煽りながら「大日本人」について話した記憶がある。
この人をキャスティングした背景を事前にインタビュー記事では読んでいた、
それが映画を観て結び付き、その役どころに更に唖然とし、泣き、嫉妬し、歓喜した。
「シテヤッタリ」ってのはこういう事をいうんだろう、
これは一体何倍返しだ、少なくとも八倍なんてそんな生易しい数値じゃない。
こんな事が現実に起こるのか、どうやら起こるらしい、
とんでもないサクセスを見せつけられた気分で興奮が止まらない。
俺もクズ共やら親愛なる相棒達やら靴職人やら何やらかんやら、
誰彼構わずに狂乱の「シテヤッタリ」ってヤツをカマしてみたい、
ありのままに、ブレる必要も無く。
優しさってのは間違っても女のバッグを持ってやる事なんかじゃない、
「それが優しさでしょ?ウケる〜」なんてヌカすブーガルー女はほっとけ、出番じゃない。
口が悪い人間が好きだ、そこに隠し切れない優しさが溢れている限りは。
「怖い」なんてもはや当たり前だ、真剣に生きている限りは。