December 01, 2011
ミンクオイルと胸中を混ぜて嗅げ ’11

時計は回っている、回り続けている、止まる事無きターンテーブルかの如く。
ある時はボッサガールと都バスにでも乗り込み当てのない旅に出て、
ある時は我が愛しのCCOにて首謀者の結婚パーティに参加、
名のある音楽家を前にその場に似つかわしくもない詩を二曲唄う、
その場ではいつか一緒に暮らしていたモダンガールの小粋仲間が働き、
「おー、これは久し振り、俺はまだ演っている」
自然のアピールでさり気なく誇らしさを感じるに至る。
昨夜は原宿、ポストマンバイクにズタボロトランク、ハードケースを担いで漕ぎまくれば僅か13分28秒で辿り着くファッキン竹下ストリート、
上京したての時分、このペパーミント原宿タウンで一目惚れしたレザージャケットに19800円叩いたのを今も鮮明に覚えている。
上京したての時分、このペパーミント原宿タウンで一目惚れしたレザージャケットに19800円叩いたのを今も鮮明に覚えている。
躊躇していた俺の背中を軽快に押したのはフィットガール、
「一生物じゃない?」
そして俺はその場でミンクオイルという単語を覚えた、
それは無論、今もハッタリクローゼットに吊り下がっている、断固着よう。
時は刻まれている、刻まれ続けている、終わりが見えない芸術品かの如く。
そして迎える12月、
そして迎える12月、
インディアンタイツを履きボヘミアンスカーフを巻けば寒さなど怖くもない昨今、
防寒着を身に着けて再度ニューヨークをほっつき歩きたいと夢見がちな胸中、
「チヤホヤされているんでしょ?」と尋ねてくるパーマ頭のポン引き、
それは生憎大きな勘違いで、
俺は単に待つ事と止まる事と救い様の無い八番煎じ野郎を毛嫌いしているだけのそこそこに無垢なあん畜生、
そこかしこに見受けられるマガイモノや意味不明な枠に収まらずに済む為に胸ポッケには常時ジャリズリ精神を携えていたい気分。