January 13, 2012
デカダン戯曲 ’12

A.「この本貸すぜ、地下鉄少年の話」
E.「あっ、ありがと、ワタシも何か持ってくるね」
Y.「これ読んで下さい、ボクはスゴく好きです」
A.「おっ、ありがと、【バールのようなもの】?タイトルだけでイカすな」
E.「本読んだよ、面白いね、最後どうやって終わるのかと思ったよ」
A.「分かる?コレがイケるなら次はアレにしよう」
Y.「本読みました?」
A.「抜群だ、久方振りに本で笑ったな」
Y.「おー、そうっすか?やっぱり分かると思った」
E.「ワタシも何か持ってくるね」
とか何だとか、こんな類いの与太話が際限無く好きだ。
普段読まない類いの本を交換し高める異文化交流、ウィットに富んだ言葉は間髪入れず走り書け、
例えば「弥次喜多」、例えば「戯曲」、例えば「放埒」、例えば「デカダン」、
こんな類いのクールジョブが俺にはきっと性に合う。
ほとんどの人間が「誰かに読まれたらどうしよう?」だとか何だとか、
クダラナイ且つシャラクサイ妄想に憑かれて当たり障りの無い事ばかりを書いている。
ルールブックに書いてある様な戯言の類いは聞き飽き過ぎてウンザリ且つゲンナリなんだと一丁前にヌカしてしまいたい、
そんな事柄に縛られる位ならハナから書くという行為は諦めた方がマシだ。
ところであの脱走者は何処へ消えたのか、捉え方は甚だ可笑しいが、あの計画性は生粋のロマンに値する。
お母ちゃんに逢いに本気で中国を目指したのだとしたら、俺にはその胸中と執念が分かる気がする、
そんな気がする。